LPFの製作

SGには高調波が含まれていますので、自作したアンプの歪みの
評価・測定には問題があります。そこでSG出力にLPFを外付け
することにしました。

チェビシェフ7次、リップル0.5dB、カットオフ周波数10.5MHzで
設計しました。



「LCフィルタの設計&製作」森 栄二氏著 CQ出版社
の内容を計算するプログラムを作りました。



ほぼ完成したところ。
コイルはT25#6、コンデンサは普通の50V耐圧のセラコンを
使いました。計算では1.02μHと0.95μHのコイルが必要なの
ですがどちらもφ0.26のUEWを19回巻きしました。

基板張り付け法です。



Leader 3215 LPF無し
2倍高調波=-42.1dBc
3倍高調波=-50.0dBc
4倍高調波=-69.4dBc
8倍高調波=-60.2dBc
9倍高調波=-59.9dBc


菊水 KSG4500T LPF無し
2倍高調波=-54.3dBc
3倍高調波=-50.2dBc
4倍高調波=-56.5dBc
8倍高調波=-72.3dBc
9倍高調波=-68.2dBc


Leader 3215 LPF有り
Loss=1.35dB
2倍高調波=-74.3dBc



菊水 KSG4500T LPF有り
Loss=4.64dB
高調波=測定限界以下



高調波はほとんど観測できなくなりました。これをハイブリッド
コンバイナで合成することにします。



ハイブリッドコンバイナです。コアは秋月の1個¥3のものを使いました。



10.100MHzと10.150MHzをコンバイナに加えてみました。
10.000MHzと10.300MHzにIMDが観測されています。
何か変です。
まず、LPFを入れようが入れまいがIMDのレベルは変わりません。
加えるレベルを下げても同じです。
左右がアンバランスなのもおかしいような。

うーん、コンバイナの出来が悪いようです。
試しに、サムポートにSGから信号を入れてみましたがちゃんと
-3dB減ってそれぞれに分配されます。

コアには、バイファイラで4t巻いています。
サムポートは25Ωになるので、4:9のトランスでステップアップ
しています。これはトリファイラ巻きしています。

もう1度、巻き直してみるしかないか...



ということで、ビーズを変えてやってみることにしました。
これが秋月ビーズ



これがFB-801



FB−801、スペアナに10dBのATTを入れてみました。
ノイズフロアが上昇しますが、変わりません。



変だと思い、キクスイのSG信号だけをコンバイナに入れてみました。
あらー、こりゃダメですね。
10MHzはSGのリファレンスみたいです。(出力周波数を10.150MHzから少しプラスマイナス
してみましたが、変化無しです。)
10.300MHzの方は、出力周波数を変えると、それと共に周波数が変化しました。

出力周波数を11.150MHzや9.150MHzなどでやってみたところ、その場合は
10.000MHzにスプリアスは出ません。また出力周波数付近にもスプリアスは
ありません。

このSGは10MHz付近を出力するのは鬼門のようです。



試しに7MHzでやってみたところ、バシっと綺麗なものでした。
(7.100MHzと7.150MHzです。)