東マレーシア運用記  (9M6/JI3DLI)

(2001年12月〜2002年1月)
                               




初めての東南アジア

 7月のパラオ共和国からの運用後、すぐに東マレーシアからの運用を計画し始めました。
私にとっては初めての東南アジア旅行なのですが、今回はバーテックススタンダードのレンタル
シャックからの運用。無線機もアンテナも常備ですから、手ぶらの楽ちん旅行となりました。





  



【MH81便】
 12月27日、成田発マレーシア航空81便は、定刻の10時30分にC84スポットを
離れ、ランウェイ34を離陸しました。B747−400Cの機内は8割から9割の搭乗
率。米国でのテロの影響でもっと空いているかと思っていたのですが、結構海外に遊
びに行く人も多いようです。
 コタキナバル現地時間(JST−1H)の15時15分、MH81便は定刻通りコタキナ
バル国際空港に到着しました。さすがに赤道近くの国ですね、エアコンが効いている
はずのターミナルビル内でも「ムッ!」とした空気を感じられます。入国審査後、スー
ツケースをピックアップし税関を通りましたが全くノーチェック。書類だけ見せてパスで
した。何とあっけない!

【コタキナバル】
 ターミナルの外にはホテルからのお出迎えのクルマが待っていてくれました。車内
はエアコンが効いていてなんと冷やっこいこと! 乗った瞬間はヒンヤリと気持ちよか
ったのですが、5分も乗っていると身体の芯から冷えてきました。何でもマレーシアで
は、ガンガンにクーラーを利かせた中を厚着するのがオシャレだとか。さすがのクーラ
ー好きの私でも、この寒さには閉口しました。


マレーシア81便(成田空港)



レンタルシャックで21MHz運用中!
【ホテル到着】
  空港から約20分で今回宿泊する「Lankah SybasBeach Resort」に到着しました。ホテル
名の「Lankah Sybas(ランカ・シャバス)」はマレー語で「夢への架け橋」という意味です。私た
ちはスーツケースを開けるのももどかしく、早速無線室に向かい21MHzから運用を開始しま
した。この夜は約200局をログインしました。

【コンディション】
 2日目の28日は、朝5時に目が覚め7MHzから運用を始めました。この時間の7MHzは
面白いですね。SSBでもヨーロッパやアフリカからコールがありますが、JAからは全く声が
かかりません。しかし夜が明けるにつれ、JAのビッグガンと呼ばれる局から順にコールがあ
り、あとは国内QSOのノリでパイルを楽しむことができました。
 今回も50MHzのオープンを楽しみにしていたのは言うまでもありませんが、早速この日の
朝にJAとヨーロッパの信号を確認することができました。ただ、JAのみなさんのアンテナは
折からの北米とのオープンのため完全に反対を向いていたようで、結局QSOできたのは7エ
リアの1局だけでした。まぁこの時期でもパスがあると分かっただけでも、成果があったと思っ
ています。


一番左が9M6GY


【9M6GY/Godfrey氏】

 夕方無線室にこもっていると、ホテルのオーナー・Peter氏がやってきました。現地ボランテ
ィアの9M6GY/Godfrey氏が私たちを夕食に誘いたいと言ってきているそうな。まぁ毎夜ホテ
ルの食事というのも飽きてしまいそうなので、お言葉に甘えることにしました。
 Godfrey氏が招いてくれたのはコタキナバル中心の倉庫街にあるシーフードレストランです。
魚やロブスターの入った水槽から自分の好きな食材を選んで、これも好きな料理に調理して
くれます。私たちがレストランに着いたときには既にGodfrey氏がオーダーを終えてくれていま
した。出てきた料理はロブスターのスープにお刺身、白身魚の蒸し焼きしたものと焼飯で、私
たち日本人の味覚にも違和感がありませんでしたが、やはり量が多いのはここも一緒です。




【キナバル山への観光】
 31日は、朝から東南アジアの最高峰「キナバル山」へ観光に出かけました。コタキ
ナバルの街中から観光バスに揺られること約2時間で、標高4,095mの中腹に到着
します。(ちなみにコタキナバルという地名は、「キナバルの街」という意味です)
 キナバル山の周りに広がるジャングルは、地球の肺と言われるほど広大で、様々な
動植物が生息します。キナバル山中腹の公園には植物園があり、多くのランの花を見
ることができました。中には1株10万円を超えるという高価なランや、世界で一番小さ
いと言われている、マッチ棒の先程度の花を咲かせるランもあります。直径が1mにも
なるという、世界最大の花「ラフレシア」は、開花の時期が違ったようで目にすることは
できませんでした。非常に残念です。

 キナバル山からの帰りに、昨年11月に行われたSEANETコンベンションの会場
「The Pacific Sutera Hotel」に行ってみました。五つ星のホテルということだけあっ
て、建物の豪華さに圧倒されてしまいました。まるで宮殿です。トイレに入るだけでも
値打ちがあります Hi。しかしこのクラスのホテルでも400RM/泊程度だそうですか
ら、これなら泊まれるかも知れませんネ。カフェのコーヒーもとても美味しかったです。


ボルネオのジャングル
【New year Eve Party】
 この日の夜にはホテルのダイニングで、New year Eve Partyが開かれました。ブッフ
ェスタイルで飲み放題、地元のバンドまで参加するというものです。夜7時頃からビー
ル、シャンパンと、最初は端の方でシャイな日本人らしく(?)おとなしく飲んでいたの
ですが、数時間後にはマレーと日本のハーフだという日本語堪能な女性(自称45歳
?)にカウンターに引っ張って行かれ、ついには踊りの輪の中に放り込まれてしまいま
した。 いつも物静かに仕事をしているなホテルスタッフの女の子たちも、パーティーが
始まった頃は仕事に徹していましたが、やはり血が騒ぐんでしょうね、カウントダウン
が始まる頃には自らビールをついで一緒になって踊ってました。言葉は分からないの
ですが音楽に合わせって一緒に歌って踊り、なんだか訳の分からないうちに朝の2時
をまわっていました。
 テレビの「行く年来る年」に代表されるような日本の荘厳な雰囲気の大晦日とは18
0度違う、G・VK・ZL・9M6・JAの混成パーティー。これに来るだけでも値打ちがある
ような気もします。いい経験をさせてもらいました。

【次はどこから???】
 私にとっては初めての東南アジアとなった今回の東マレーシアでしたが、とても快適
な旅行でした。無線の方もレンタルシャックの利用で、ほとんど手ぶら状態でしたし、
専用の無線室は運用に集中できてとてもFBでした。また機会があれば行ってみたい
所です。













ホテルのオーナーPeter氏とご家族





踊り出したホテルスタッフの女の子たち



9M6/JI3DLI 交信局数
7 10 14 18 21 24 28 50 TOTAL
SSB CW CW SSB CW SSB CW SSB CW SSB CW SSB CW FM AM SSB CW
104 140 74 192 1 75 9 1,024 50 63 84 117 98 29 0 1 3 2,064

 9M6/JI3DLIのQSLカード