ラジオ少年 AMP−MINI−DX
すみません、例によって大理石仕様です。(汗)
こちらもラジオ少年の真空管アンプキットです。50BM8というヒーター電圧が50Vという真空管を使用しています。 ステレオアンプの場合2本使うので、この真空管のヒーターを直列に接続することによって商用100V電源を直接接続することが できます。
サイズもコンパクトですし、真空管はTU−870Rで使用した6BM8とヒーター以外は共通のようなので TU−870Rの改造手段がそのまま使えるだろうと言うことで作ってみました。TU−870Rの時はペルケさんの改造方法の 一部を施しただけでしたが、今回は出来れば全て試してみたいなと言う気持ちもありました。
さて、作り始めてまず最初に確認したのは電源トランスからアウトプットトランスへの誘導ハムノイズです。100V電源周りと アウトプットトランスのスピーカーケーブルの接続をした段階でヘッドホンをつないで電源を入れてみました。
結果は残念ながらハムノイズが出ています。AMP−1−DXXの時よりも少し大きいでしょうか?残念ですが、この状態でとりあえず 完成させることにします。
実は、このキットを買った理由がもう一つありまして、このキットなら誘導ハムノイズが出た場合、電源トランスを省いて使用できるだろう という考えがありました。AC100Vを倍電圧整流すればトランスが無くても200V以上を作れるからです。今回も誘導ハムノイズ が出てしまったので、最終的には電源トランスレスにしてみたいと思います。
ネットで倍電圧整流回路について調べてみたのですが、 どうやら100V電源で倍電圧整流するのは危険なようです。この回路で作り出される電圧、電流で
感電死する恐れがあるようなので使用にはかなりの注意が必要のようです。
○アンプ回路組み立て
動作確認のため、まずは回路図通り5極接続で組み立てました。ただし、カソードに接続するバイパスコンデンサは 初段は470μ 25V、終段は220μ 50Vを使用しました。
音はやはり5極らしいチャキチャキした高音が出ます。低音もよく出ています。TU−870Rも5極のままで音の傾向はよく似ているのですが、 TU−870Rの方が良い感じです。 このあたりはアウトプットトランスの違いなのでしょうか?AMP−MINI−DXをしばらく聴いてみたのですが、余り良く感じなかったので 3極接続に変更しました。3極化には150Ω1/4Wを使用しました。
完成して初めて電源を入れた時に驚いたのが、電源を入れた時にヒーターがパーッと明るく光ったことです。やってしまったと思って慌てて 電源を切ってヒーター周りの配線を確認したのですが間違えていません。再度電源を入れてみると先ほどよりも短時間ですが光ります。どうやらこれは50BM8を 100Vで直接接続したときの特徴のようです。ヒーターが冷えた状態で電源を入れると瞬間的に明るく光るようです。熱が入った状態では 光りません。光った後、しばらくするとヒーターが赤くなってきます。少々ヒーターの寿命が心配です。
電源を入れた直後の状態。結構明るく光ります。クリックすると動画が見られます。
○固定バイアス方式
一般的に真空管アンプはカソードに抵抗とコンデンサを並列にしてGNDに接続する自己バイアス方式が多いようなのですが、このキットでは余っている 電源トランスのヒーター用6V電源を利用して固定バイアス方式にすることも出来ます。キットには固定バイアスでの回路図も付いています。 キット付属の回路図を参考に各部品を接続していきます。
終段を固定バイアスにすることによって終段のカソードをGNDに直接接続することが出来ます。これにより音声信号の通りが良くなるのか、 高域、低域共に伸びるようです。うちの環境では高音が特に変化しました。良い感じなので、しばらくこれで使うことにします。
上から見たところ。電源トランスが横に寝ていたらもう少し誘導ハムノイズが減ったかも。
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