□□□□□□  カブのオイル交換  □□□□□□


スーパーカブは経済的で燃費は勿論、税金や保険、部品など維持費がとても少ないエコノミーなオートバイです。
せっかくなのでオイルぐらいはマメに換えてやりましょう。 交換サイクルは1000〜2000キロが普通のようですが、私の場合はメーター ( 距離計 ) での管理が楽なので殆んど1000キロ毎に行なっています。 オイルを濾すフィルターが無いといっても過言ではないエンジンなのでオイルはどうしても汚れやすくなります。
オイル交換直後はエンジンがとてもスムーズに回って気持ちの良いものです。
 注 ) メンテナンスは本人の責任において行なってください。


アイドリングでオイル温め
スーパーカブのオイルはエンジンに1種類入っているだけです。 ミッションオイルもエンジンオイルも一緒で、当然ブレーキもドラムなのでブレーキオイルも要らず、ホンダ純正の 『 G1 』 が有れば全てOK! 夏場は粘度指数の高い 『 G2 』 か、カストロール 『 4T20W−40 』 にすることがありますが、全開走行が無い限り 『 G1 』 1種類で通年大丈夫でしょう。 オイルフィルターも無い ( 厳密には中に入っていますが ) ので交換はオイルだけです。 オイルも安くて近くのホームセンターでは1リットル缶が498円です。
まずはアイドリングでオイルを温めてやります。 暖めるとオイルの粘度 ( 固さ ) が柔らかくなるのでエンジンからオイルが抜けやすくなります。 おおよそ5〜10分、冬でも15分位すれば充分温まります。 あと、センタースタンドを立てておくのを忘れずに!


必要工具です
オイル交換と言っても大した工具は必要ありません。 エンジン下部にあるドレン ( オイルを抜くためのボルト ) を外す17mmのスパナ ( ソケットレンチでもメガネレンチでもOK ) と、オイルを受ける受け皿 ( 私の場合不要になった1.5リットルのPETボトルを輪切りにしたもの ) 、オイルを拭き取るための不要になったタオルなどのウエス、あとはオイルです。
オイルは買った店でノズル ( 樹脂製のジャバラになった注油に使うもの ) を貰ってくる事を忘れずに!!
※PETボトルを輪切りにした先の方はオイルの廃棄処理の時のジョウゴになりますので捨てる部分はありません。


オイルを抜くボルト
エンジンを下から覗くと2つの大きなボルトがあります。 間違えやすいですが、エンジン右側 ( マフラー側 ) にある真下を向いているボルトがドレンボルトです。
ノーマルのオイルキャップが現在無いので画像にはありませんが、ドレンボルトを抜く前に、エンジン右上のキックアームのすぐ横にある樹脂製のキャップを左回りに回して外しておきます。 ドレンボルトが固く締まっている場合はボルトにCRCやWD40などの潤滑スプレーを吹きかけてしばらく時間を置いてからスパナの取っ手を手の平で叩くようにショックをかけてやれば外れやすくなります。 この時、他の部分に手をぶつけてケガを良くするので軍手を嵌めるなど注意して下さい。


オイル抜き
ドレンボルトが指で回せるくらいに緩んだら、ボルトの下にPETボトルを輪切りにしたもので受け、ボルトを落とさないように外します。 勢いよく真っ黒なオイルが流れ出てきます。 ( この時オイルが温まり過ぎているとヤケドをするので気をつけて下さい また大概受けている容器に上手く入らずオイルが流れ出てしまうので下に新聞紙でも敷いて置くほうが安心です )
どんどんオイルが出てきて、 『 もうおしまい! 』 と思っていてもまだ残っているのです。 メインキーがOFFの状態のまま、キックアームを数回蹴って数分おいてからスーパーカブ自体を少し右側に傾けてやればお猪口に2杯くらい更に出てきます。 ( この時ドレンの穴の位置が右になるので受けている容器を右にずらしましょう )


ボルトの状態
ドレンボルトにはオイル漏れを防ぐために 『 ガスケット 』 と呼ばれる柔らかい金属 ( アルミ ) のワッシャの様なものが入っています。 多分毎回の交換が勧められていると思いますが、経験的には切れてしまったり余程ユガミの無い限りは再利用できます。 オイルが完全に抜け切ったらドレンボルトを締め込みますが、油まみれのボルトをウエスで綺麗にして傷などを観察します。
あとはエンジンに元通り締め込みますが、エンジンのドレンの穴周辺も砂や汚れがたくさん付着していますのでウエスで拭き取っておきましょう。 ボルトは強く締めこみすぎるとネジをバカにしてしまいます。 エンジン側はアルミである事を忘れずにゆっくりしっかり締めてください。 感覚的にはスパナを短めに持って片手で締めてちょうど位です。


新品オイル
新しいオイルの注入です。 フタを開けてお店で貰ってきた注入ノズルを取り付けていざエンジンに注ぎ込みます。 注入ノズルは柔らかい樹脂なので締めすぎるとバカになってスカスカになってしまうので指で回して止まればOKです。
規定量ではオイル交換時に0.6リットルと有りますが目安で実際はオイルキャップのゲージで確認します。キャップの先の方が尖っていて、 『 ギザギザ 』 がついたゲージの部分にオイルがあれば規定量です。 走行距離を多く走っているちょっとくたびれてきたエンジンの場合、使っている間にオイルが減る傾向かあるのでゲージの上限狙いが良いでしょう。
私は先日キャップを脱落させてしまい経験値です。 ( カブを右側に30度ほど倒して注入口からオイルが見え始めるあたり )


廃油はまとめて
廃油が溜まったPETボトルの容器を別のオイル缶に移し替えます。
ここでPETボトルで作ったジョウゴの活躍です。 廃油を元々買ってきた1リットル入りの缶に戻すにも、缶には0.4リットル残っていますので次回の為に置いておきたいものです。 ( 3缶で5回分なので、残りオイルの保管が結構面倒ですが ^^; )
私の場合は車用に使っている4リットル缶の空缶に溜めておいて、車のエンジンオイル交換の際に某大手自動車用品店に行った時に持って行き一緒に処分をお願いしています。 6回分以上の廃油が入りますので年に1回くらいお世話になります。


オイル交換完了
オイルキャップを手でしっかりと締めたらオイル交換は完了です。 私のように落とすことの無いように...^^;
( この画像ではリザーバーホースが付いているので実際とは異なります )
エンジンをかけてやり、オイルが温まってエンジン内部に新しいオイルを行き渡らせてやります。 その間、工具を片付けたり、エンジンの下のオイルのドレンボルトからオイル漏れが無いか、キャップが緩んでいないかチェック出来ます。 慣れれば暖気運転 ( オイルを温める時間 ) を除けば30分も掛かりません。 大切な愛機の具合も確認できるうえ、安いオイルを購入するだけ。
最も簡単なメンテナンスとも言えるオイル交換に挑戦してみませんか?


サービスパーツ取り寄せ
せっかくの機会なので定期交換部品を含んで、落としたオイルキャップなどを取り寄せました。 ( 画像上から )
  ・品名:ゲージ,オイルレベル  品番:15651-179-701  価格:\514(税込み)
  ・品名:Oリング 18×3      品番:91307-035-000  価格:\194(税込み)
  ・品名:ボルト,ドレンプラグ 12  品番:92800-12000    価格:\94(税込み)
  ・品名:パッキン,ドレンコック 12  品番:90407-259-000  価格:\68(税込み)
思いのほかOリングの価格が高かったのには驚きました。 \*o*/ 次回のオイル交換の際に一緒に交換です。


オイルレベル
前回のオイル交換から950キロほど走ってちょうど週末だったのでオイル交換をしました。
サービスパーツで 『 オイルフィラーキャップ 』 が手に入ったので応急処置に使っていたリザーバーホースからノーマル状態に戻します。 『 リザーバーホース 』 もルックス的にはレーシーで格好悪くは無いですが、オイルの蒸発がやや速いのと、雨天走行時にドレンのホースから雨水が入らないか心配であること、もっとも気になるのが簡単にオイルレベルが計れなくなることです。 以前の購入時から付いていたものはオイルで色が変色していましたがさすがに新品! 綺麗なものです。 まずはオイルレベルをセンターに合わせて補給しました。