~令和 5年 新音楽芸術ホールの完成に向けて~

オペラ徳島は、新音楽芸術ホールでの法人設立25周年・第20回記念公演プッチーニ作曲「ラ・ボエーム」全幕上演を目指し人材育成などに取り組んでいます。
その活動の一つとして、2019年度は、日本の第一線で活躍するコレペティトゥールの谷池重紬子先生をお招きして、「オペラピアニストと歌手のための公開レッスン」を8月24日に開催いたしました。

受講された歌手、ピアノ伴奏者にとって今後の活動の糧となったと確信しています。

聴講にも沢山の方にお越しいただき、椅子が足りなくなるほどでした。ありがとうございました。

   開催日
  2019年8月24日(土) 
   場所   徳島市シビックセンター4Fホール

     講師   谷池 重紬子(プロピアニスト コレペティトゥール)
     ゲスト歌手   岡  昭宏(バリトン)


   公開レッスン   オペラ「ラ・ボエーム」より  プッチーニ作曲
    第1幕「私の名はミミ」
    Si, Mi chiamano Mimi

  ミミ  
  ピアノ
  
北野 智子
豊島 満理

    第3幕「あなたの愛の呼ぶ声に」
    Donde lieta

  ミミ
  ピアノ
岡本 真季
松下  桜

    第1幕「冷たい手を」
    Che gelida manina

  ロドルフォ
  ピアノ
奥本 凱也
坂口 航大

    第2幕「私が街を歩くと」
    Quando me'n vo'

  ムゼッタ
  ピアノ
講殿 由紀奈
坂口 航大
    第1幕「私の名はミミ」
    Si, Mi chiamano Mimi

  ミミ
  ピアノ
内山 歌寿美
内山 桃萌歌
   
   ゲスト演奏   バリトン    岡  昭宏
  ピアノ     谷池 重紬子
    オペラ「マクベス」より
      憐れみも、誉れも、愛も
      Pietà, rispetto, amore
    ヴェルディ作曲
    オペラ「ドン・カルロ」より
      私は死ぬだろう
      Io morro
    ヴェルディ作曲
    忘れな草
      Non ti scordar di me
    クルティス作曲

主催  特定非営利活動法人 オペラ徳島
助成 徳島新聞社社会文化事業団
後援 徳島県、徳島市
徳島銀行、四国大学
徳島新聞社、朝日新聞徳島総局、読売新聞徳島支局、毎日新聞徳島支局
四国放送、テレビトクシマ、エフエム徳島、エフエムびざん

      


   


  


講師紹介  谷池重紬子 (ピァニスト) Etsuko Taniike
武蔵野音楽大学ピアノ科卒業。田村宏、中村紘子、中島征矢子、ヤン・ポッパーの各氏に師事する。
卒業後、東京二期会のピアニストとなり、伴奏者としてのキャリアをスタートさせる。
またピアノ伴奏者としても有名になり『朝日新聞』掲載のコラム「天声人語」にも紹介された。
現在、東京二期会で運営委員として試験や会議等の業務に携わる他、新国立濠1場オペラ研修所でコレベティトゥール(歌手のコーチ)として携わっている。
東京音楽大学では、大学院でコレベティトゥールとしてオペラ授業に携わる他、同大学の伴奏科において、声楽伴奏、及び、オペラ奏法などの指導を行い、若手音楽家を支えている。
国際コンクールのオフィシャルピアニスト。
1994年以降、イタリアに於いての講習会に招待され数年間、講習会の伴奏者を務める。
イタリア歌濠1団公演で来日したガブリエッラ・トゥッチ氏のマスタークラスのピアノ伴奏およびオペラ公演にも携わり、 トゥッチ氏の日本におけるリサイタルのピアノ伴奏者を務める。
1998年文化庁芸術家在外研修員(文化庁特別派遣員)として、ミラノにて指揮者、コレペティトゥールのもとで研修を積む。
東敦子氏と「蝶々夫人」公演やリサイタルの伴奏、CD録音をする他、松本美和子、志村年子、畑中良輔、福井敬、澤畑恵美、など日本を代表する第一線の歌手とのリサイタルのピアノ伴奏を務め、若手の実力歌手岡昭宏、岡田尚之、高橋絵里、他リサイタルのピアノ伴奏および、慶応義塾ワグネル・ソサエティ男声合唱団(畑中良輔指揮)その他、合唱のビアノ伴奏等、数多くのCD録音や放送で活躍している。
また、水戸の芸術館においてオベラの花東シリーズ、ピアノ伴奏でのオペラ公演。藤沢市民会館においてもオペラ・ガラコンサート及びピアノ伴奏でのオペラ公演。特に、藤沢においては「えつこの部屋」の企画も毎回、即完売し、惜しまれつつ、10回で終了をする。来年は、また他の新企画を行う予定。
歌い手の音楽に寄り添うように弾かれる彼女のビアノ演奏には定評があり、演奏会に於いては、豊かな音楽性と卓越したテクニック、見事なオーケストレイション、 ドラマティックな音楽作りで聴衆を魅了している。
コレペティトゥールとは:
歌劇場などでオペラ歌手やバレエダンサーにビアノを弾きながら音楽稽古を行うコーチのことを言う。
日本では「コレベティトゥール」と呼称、表記されることも多い。
オペラでは、各配役に対して、実際の公演の際のオーケストラが奏でる音をピアノで演奏し、個人練習の伴奏と助言をすることで、歌手の譜読みや暗譜、更に発音矯正の手助けをし、音楽への理解を深めさせる仕事である。
その職に必要とされる言語も最近はフランス語やイタリア語・ドイツ語だけではなくて、ロシア語までは最低要求される。
ただ単にピアノ譜を弾くだけでは済まず、オーケストラ・スコアでの初見演奏・移調・プレストの弾き歌いや穴埋めまで要求される。
ゲスト歌手紹介  岡 昭宏 (バリトン歌手) Akihiro Oka
第44回イタリア声楽コンコルソ第1位シエナ大賞受賞。
第12回東京音楽コンクール第1位及び聴衆賞。
第82回日本音楽コンクール(オペラ)第3位。
第26回市川市文化財団新人演奏家コンクール第1位最高位受賞。
第29回練馬区新人演奏会オーディション第1位最優秀賞。
香川県出身。国立音楽大学音楽学部声楽科卒業。東京芸術大学大学院声楽専攻修士課程修了。新国立劇場オペラ研修所第10期生修了。
平成22年度、文化庁新進芸術家海外研修制度研修生としてイタリア、ジェノヴァに国費留学。
イタリア国立音楽院ニコロ・パガニーニにてL'arte scienCaを学ぶ。
竹内肇、小林―男、折江忠道、直野資、アルベルト・クピード、黒田安紀子の各氏に師事。
2010年にはPMF(パシフィック・ミュージック・フェスティバル)に参加し、『ラ・ボエーム』マルチェッロ役にて世界的指揮者であるファビオ・ルイージ氏と共演。
2012年イタリア、ジェノヴァにてドン・カル回の回ドリーコ役にてイタリアデビューを果たす。
これまでに『フィガ回の結婚』伯爵、『ドン・ジョヴァンニ』タイトル回―ル、『コジ・ファン・トゥッテ』グリエルモ役、『魔笛』パパゲーノ、『カルメル修道会の対話』マルキー・ドュ・ラ・フォルス、『こうもり』ファルケ、『愛の妙薬』ベルコーレ、『ドン・パスクアーレ』マラテスタ、『道化師』シルヴィオ、『ラ。ボエーム』マルチェッロ、『ドン・カル回』ロドリーコ、『ファルスタッフ』フォード、『カルメン』エスカミーリョ、『Help He p the Gliborinks』卜二―役、『泣いた赤鬼』青鬼等を演じる。
また宗教曲では、バッハ『ヨハネ受難曲』イエス役、モーツァルト『レクイエム』、フォーレ『レクイエム』、ヴェルディ『レクイエム』、ベートーベン『交響曲第9番』、『ミサ・ソレムニス』、等、ソリストで出演する。



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2019年 ピアニストと歌手のための公開レッスン 開催報告