ご無体な。




姿月あさとさん、ではなくて、今回はSHIZUKIさんですね。
そのSHIZUKIさんの新譜「SUMICA」を聴きました。うーん、、、何と申していいのやら、、、
ぶっちゃけたこと言っちゃいますと、これ、二度目を聴く気になれなかったんですね。
申し訳ないが、おいら的には、ハッキリ言って
「つまらない!」
あー、、、言っちゃった(なはは)
そこで、今回は何がつまらなかったのか、をちょっと考えることにします。

ということで、考えるために聴き直してますが、なんでかなぁ、、、これ、むしょーに古くさく感じられるんですよね、音楽が。近田さんはテクノからトランスへ行ったと話には聞いてましたが、昔のテクノとはちょっと違ってドライブ感はありますけど、なんですかねぇ、、、わくわくするような新しさがちーっともないんですよね。電子音楽打ち込み系、編集系の音楽なら、20年以上前のCANとかホルガー・シューカイのアルバムの方が今でも新鮮で面白かったりするのは何故?
ライナーノーツに「アンビエント」という言葉を目にしましたが、アンビエント・ミュージックなら20年前にENOがセンスいいのをやってるしなぁ。
あと「LOHAS」でしたっけ? 健康を重視し、持続可能な社会生活を心がけるライフスタイルって何? その音楽って何さ?って感じで。。。「持続可能な社会」って言葉は環境用語からはじまってると思うのですが、環境問題に乗り気ではないアメリカで提唱されてる言葉には信憑性皆無だし(あはは)
ってのは、まぁ余談ですが、つまり、何だかんだともっともらしいことをライナーノーツに書かれても、結局のところ、聴いた人がどう感じるかしかないので、ぶっちゃけ「つまらん!」となっちゃうわけですね(苦笑)
もっとも音楽の評価は個人の趣味・嗜好によるところが大きいので、グラムで音楽に目覚めて、UKロックを専門に聴いて育ち、やがてパンクの洗礼を受け、テクノもそこそこ聴いたけどユーロビートへ移行した時点で切り捨てちゃって、ピコピコ系、念仏系(ラップのこと)はどっちかというと苦手で、今は断然レディオヘッドが好きだ!というおいらの好きな音じゃなかった、ってことだとは思いますが。
ま、実際、そんだけのことかもしれない。

ただ、気になって仕方がないので言わせていただくと、姿月さんの歌声にエフェクトかけすぎ。もったいないよ。
姿月さんの魅力は「ずん生」に尽きる、あの生の迫力ある歌声だと思ってます。だから、もともとこうしたCDとか記録媒体におさめること自体に無理があるわけで、そういうことをわかっていながら期待半ばで聴いたのですが、こんなにもエフェクトかけられてたら、もーガッカリですよ、ガッカリ。
「音楽と歌声の融合」と無理に言おうとしたら言えないこともないでしょうが、あの素晴らしい歌声が打ち込み音と同じひとつの音として処理されちゃってることは残念でならないんですね。なんとも無体な。。。これだったら、何も姿月さんじゃなくてもいーじゃない?とさえ思えちゃった。
姿月さんが好んでそうしたとしたら、余計にガッカリなんですけども。
だって、それは「歌を捨てた」も同然だと思うので。
無機的なモノは人に感動を与えにくいから、打ち込みを多用してる洋楽でも、もうちょっと人の声を尊重してると感じます。
例えば、ビョーク。
彼女も打ち込み多用派ですが、彼女の歌声は実にエモーショナルで人間臭い。それは、おそらく彼女が自らの歌声を音楽の一部としながらも、コミュニケーション手段として重視してるからじゃないかと思うんですよね。
伝えたいことがあるから歌う。そういうことが「SUMICA」からは感じ取れない。「音楽を感じてください」とは言ってるとは思うんですけどね。

というわけで、このアルバムは大音量で聴くべきです。それも踊りながら(笑)そういうことを前提としてつくられた音楽だと思います。じっと座って聴き入るような音楽としてはつくられていないと思うっす。
大音量で、踊りながら聴いてると、それはそれで気持ちいい。でも、それだけのことでしかない。ずーっと長く聴かれ続ける音楽じゃない。
通過点で終わっちゃうようなものはつまらないじゃーござんせん?
おそらく、姿月さん的には、かなり実験的なことをされてるんだと思います。こういう実験的なことをすること自体は、姿月さんにとっては、ひとつの通過点かもしれないんですけど、通過点、通過点を繰り返して、この先、どんな姿月さんを聴くことができるのでしょうか?
おいらの興味は、ただその一点に尽きます。

P.S.
聴き直してみて、このアルバムの中で気に入った曲は「HAPPINESS」でした。
それと、エフェクトかけまくりの歌声ですが、ライブではどんな風になるのかは興味深いものがあるので、いちおー新譜購入時点でついてきたライブ・イベントには申し込みました。運良く当たったら「ずん生」を体験してきて、またその感想を書きたいと思ってます。
もしかしたら「生だと良かったーーーっ!」ってなるかもしんない。
なんたってトランスだし。「やっぱり、ずん生」だし(笑)


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