昇華不良、、、



観に行って来ましたよ、「月の女神 Diana」
うーーーん、、、ぶっちゃけ、今いち。
姿月さんが湖月さんと本音で対峙する迫力のシーン
そこだけだったかも。。。おいらにとっては。
迫真の演技つーんでしょうか、あのシーンがあって、図らずも涙がこぼれ
「観に来てよかった」と思えたけれど。。。お話としては、
途中で「あぁ、こーゆー話かな?」と大雑把ながら全容が見えてしまい
詰まらないことこの上なく。嗚呼、、、

消化不良だったのでわ?と思ったデスノ。神話モチーフが。
姿”月”湖”月”W”月”だから。。。とゆーので、
月の女神を素材に何かしらの物語を紡いで行けないか?というのが
発端だったかもしれません。それによりキツい縛りが生まれたんでしょう。
歌舞伎でも戯作者に出されるお題は重い足かせにもなるものではありますが、
ギリシャ神話だとアルテミスだから、ローマ神話か?
ま、どっちでもいいけど、それって本当に必要だったのかなぁ?と。
あと、何でアメリカ舞台?って思ったり、、、
どーせなら、月は狂気にも通じるので、もっとそっち側に振り子を大きく振った
物語にしてもよかったのにぃ、とか。。。
アポロンとオリオンの逸話も、確か、嫉妬したアポロンに騙されて、
アルテミスが自らの手でオリオンを殺すんじゃなかったっけ?
そんな狂気の沙汰の物語も観てみたい。。。で、やるときには、
アポロンを姿月さんで、お願いします。まばゆいばかりに美しいのに残酷、、、
くーーーっ、た、たまらん!
(おいらマゾです/笑)

今回も相変わらず遠目・裸眼での観劇だったので、
姿月さんと湖月さんのご尊顔まではわかりませんでしたが、
ふたりとも歌声が素晴らしかったのは、さすがでした。
また、他の演者の方々、三人の男性陣は、それぞれのシーンごとに役割が異なり、
また舞台装置のセットなどもこなし、やること満載で、
稽古もさぞかし大変だったろうなと思われ、
それだけに、やはり、本が残念なことが悔やまれました。(←しつこい!/苦笑)
もちろん、演じ手の魅力が付加されて、ステージが2倍にも3倍にも
大きく見えることもありますが、本から大きく逸脱して物語を膨らませることは無理。
演じる者は本がすべて、なんですよね。
そんな当たり前のことを改めて思い出させてくれた舞台でした。

***

以下、蛇足ですが。。。

ギリシャ神話で言うところのアルテミス、ローマ神話ではディアナは
太陽神"俺様”アポロンの双子の姉で、狩りの名手で、
鋼の錬金術師じゃねーわ鋼鉄のごとき魂を持った処女神ですよ?
配下の者にも貞節を強いるんですよ?
ちょっと裸を見られたってだけで相手に酷い復讐するんですよ?
そんな女神があんなに女々しいわけがない!
「私なんか生まれて来なければよかった!」ですと? ありえない!
そういや観劇後、一緒に行った友人に言われましたよ。
「じゃわちゃん、ルナみたいな、あーゆーの、イライラしてダメでしょ?」
おー、いえーす! その通りざます。。。
ルナの苦悩が苦悩には感じられなくて、全く感情移入できなかった。
どころか、神話モチーフの消化不良もあり、随所で引っかかりを感じたっす。
生きて在る。。。それだけでいいじゃねーか!
それをゴチャゴチャと、、、えーい、うるせーわ!と(苦笑)
湖月さんも理解するの大変だったんじゃないかなぁ、、、なんて
演じる側の苦労にも思いをはせたりなんかした舞台でした。

参考:アルテミス
http://www.h6.dion.ne.jp/~em-em/page002.html


2010.11.08

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