NIGHTMARE 狂騒曲
アメリカでは1993年のハロウィンに公開された映画「ナイトメア・ビファ・クリスマス」日本では1994年のファンタスティック映画祭のオープニングムービーとして上映された後、全国で公開されました。フィギュア等関連商品は約2ヶ月という短い期間でしか生産されず、おまけに大して人気も出ない売れない商品扱いでした。その証拠にトイザラスの在庫処分コーナーで、山積みされても売れ残るという始末。今では考えられない扱いを受けていました。

しかし映画公開から1〜2年後くらいから、ジワジワとコアなファンの間から人気に火が付いたという、面白い現象が起り始めました。ちょうどこの頃アメコミ・フィギュア「スポーン」、映画「スターウォーズ」など大人から子供まで、フィギュアブームに火が付いた頃でもありました。これと連動するかのように、ナイトメアの商品はうなぎ上りにプレミアが付き出しました。

管理人が収集していた当時で、ハズブロ社のトーキングジャックが58000円。サリーのブラッシュドールが120000円。ハズブロのカードフィギュアが18000円〜40000円という売り手市場の相場でした。アメリカのバイヤーが日本で売れる事を知るや、値段を釣り上げて来たのも大きな要因です。一旦ブームが去った後も、一部のコレクターズショップでは値段も下げずにそのまま売っているのには、当時の仕入れ値が高かったために、値段を下げるに下げれない事情もあるようです。

こんな時にひょいと登場したのが日本のジュンプランニング社。あまりにも高い値段に手の出なかったファン層が、お手頃価格と商品の完成度の高さにドッと飛びつきました。これ以降しばらくはナイトメア物といえば、ジュンプラという時期が続きます。これを見た他のメーカーもジュンプラに続けとばかりにゾクゾクとあらゆるナイトメア商品を店頭やゲームセンターのプライズに登場させるようになります。

面白かったのはこのブームに一番乗り遅れたのが、以外にも本家ディズニーストアー。
ブームも下り坂になった頃から、やっとナイトメア商品を扱うようになりました。
ジャックの「ストアー限定ウォッチ」発売日に某ストアに並んでたのが、たったの3人だったのを見て
整理券を用意して待っていた店員さんが拍子抜けした事もあったそうです。
当時のディズニーストアーとナイトメアのファンの間では、かなりなタイムラグと温度差があったように思われます。

しかしこの頃から管理人はナイトメア物に対して、少々熱が冷めてきました。あまりにも色んな商品の乱発に「絶対に飽きられるな」と思ったのもこの頃。元々はコアなファンの間でひっそりと支持されていたナイトメア。同じディズニーブランドとはいえ、ミッキーマウスとは違うのです。

案の定その後ブームは下火に。ナイトメアグッズがバーゲンコーナーに山積みになっているのを見て、昔からのファンは寂しい想いをしたものでした。コレクターズショップの店頭からもナイトメアのコーナーが隅に追いやられるようになりました。あるショップの店員さんが当時こう言いました。「次ぎのブームが来るまでナイトメア商品は寝かせておく」と。

そして2004年は映画公開からちょうど10周年。日本では10年振りに全国でリバイバル上映が決定。又TDLではホーンテッドマンションが遂にナイトメアバージョンに変身。更にはPS2のソフトまでが映画の続編として発売されるという。これだけ大きな話題が揃えば、今年後半からはブームの再来になる事は間違いないでしょう。
これを機会に以前にも増して市民権を得そうな気配もする「ナイトメア・ビファ・クリスマス」ですが、管理人は昔と変わらず、マッタリとナイトメアの世界を楽しんで行きたいと思っています。ナイトメアの世界、ストップ・モーションの世界、ティム・バートンの世界。皆さんもぜひご一緒に楽しんで行って下さい!