能登半島一周ツ−リング     (1999.9.4 〜5)

  激しい雨のなか名神桂川PA着。総勢15名、能登半島の地図と簡単な栞で輪島までの
コ−スと高速道路の休憩ポイントを説明の後スタ−ト。(7:50) 
 最初の休憩ポイント多賀SA迄は全車並んでの千鳥走行。雨は依然よく降っている。多
賀SAから先は各車フリ−走行とした。雨のなか各車のペ−スで走りだす、北陸道南条S
Aから先は雨も上がり高速コ−ナ−リングを楽しんでいる様子、紅一点の藤沢さん(R1100
R)もカウル装着で高速走行もルンルンの様子、皆さんハイペ−スです。尼御前SAでは高
速走行の話で持ちきり。皆さん安全走行でお願いしますよ。

 金沢西ICには11時過ぎ着。ここから能登有料道路方面に道路標識に従い進む、内灘
ICからの能登道路は左に日本海を見ながら羽咋市までほぼ一直線に走っている。海沿い
だけにアップダウンも無く真っ直ぐな道はバイクには単調な道なれど奥能登への最短コ−
ス。高松SAにて昼食の後千里浜なぎさドライブウェイに今浜ICを出る。砂浜への下り
道は舗装路の上に砂が積もり緊張すれど無事なぎさ道路に入る。路面は極細の砂、速度を
抑えれば走りに支障は無い。午前中の雨が嘘のように青空が広がる、暑くなってきた。

 千里浜なぎさドライブウェイは能登道路沿いに海辺から巾数十mの砂浜が続き、海から
20m位の間の数キロが走路。水際には乗用車を止めて海水浴をしている、水着姿のすぐ
横を乗用車や観光バスが走り、ブ−ツにグラブ・ヘルメット姿のライダ−、バイクが並ぶ
摩訶不思議な光景。。

 写真を撮ろうとサイドスタンドを出す、バイクを左へ傾ける・・止まらない・・まだ沈
む・・左足と両手でハンドルを支えてバイクの転倒を防ぐ。左足の位置を変えて踏ん張り
直したいがこの状態では左足を動かせない、動かすとスタンドが砂にめり込み転倒しそう
・・動きが出来ない、絶体絶命の立ち往生。周りの仲間も自分のバイクを立てることが出
来ないので「見てるだけ−」の状況。右横の岩橋さんが左手で私の右ハンドルを引っ張り
左後方の山本さんが右手で私のバイクの左サイドバックを押してやっと私のバイクを立て
直した。前方では R1100RTの新井さんも左足だけで私と同様の状態が続いている、応援に
駆けつけどバイクは左に横倒。でも砂地とサイドバックのおかげで滑らかな横転だった。
 次の千里浜ICから再び能登道路へ・・・後続車が来ない。セルが回らない、エンジンが
かからないとの報。待つこと数分、サイドスタンドに砂を挟みキルスイッチが効いてセル
が回らなかったようだ。

 千里浜ICからR249志賀町の高浜南交差点を左折し県道36号へ、ここからの海沿
いは巌門や猪の鼻等の景勝地、能登金剛と呼ばれている。先頭集団に追いつくため後続車
がハイスピ−ドで柳田ICを通過したので後続の集団と無線で連絡を取りつつ先に進む。
福浦港左の標識通り進み港で行き止まりの様だったのでガ−ドマンに道を聞くが要を得な
い、Uタ−ンし先へ進む。これが間違いだったようだ、巌門や猪の鼻の景勝地をパスし山
沿いの道を走っていた。

 後続車を待つべく生神の喫茶いさりびにてコ−ヒ−ブレイク。何が災いし何が幸いか判
らないものだ。柳原さんから、以前のツ−リングは走るばっかりで休憩といえば缶コ−ヒ
−、今日はゆっくりと美味しいコ−ヒ−を頂きましたありがとう、とお礼のことば。

 後続車の声が聞こえてきたので出発準備。ここからは後続の6台が先頭となり後ろに9
台が続く。輪島への道は交通量も少なく快適なカ−ブの連続。追い越しも楽なものだ。対
向車線に車は無い、さあ追い越すぞ、その時前方からパンダ接近の無線にあわててイエロ
−ラインの内側に戻ることも。(K1の山本さん対向車情報ありがとう)

 途中から最後尾を走った、コ−ナ−で15台のBMWが綺麗に走る様子はなかなかの光景
だ。前方にR100RSが止まっている、何故?  ガス欠ですと上田さん。もうすぐ輪島でそこ
まで持つと思っていたのにとの事だったようです。先頭を走る後藤さん(K100RS) に無線
で連絡、前方にガソリンスタンドありの報。交信を傍受した松浦さん(R1100R)が止まって
いる、バック内に緊急用ガソリン1L積んでるとのこと、Uタ−ンしガスチャ−ジ完了。
(さすが松浦さん、備えよ常にですね)前方を走る森田さん(R1100GS) もガス欠の報を傍
受し、直ぐ4L缶を購入しレスキュ−に向かって頂いたが、予備タンクの件、無線での一
報を送り忘れ迷惑をかけてしまった。
 
 日本海が一望に見える高台に建つ輪島荘へは5時到着。大阪からの走行距離 480km、金
沢西ICから輪島迄は 130kmでゆったりのコ−スだった。温泉輪島の湯からの景色は能登の
海岸が遠くまでハッキリと見えた。美しい!   塩辛いお湯でツ−リングの汗を流す。

 夕食は宿泊客で満員の大食堂でいただく。生ビ−ルが喉にしみる。美味い・美味い!
直ぐにビ−ルの追加。昨夜の雷雨、雨の高速、北陸道での高速テスト、なぎさドライブウ
エ−でのハプニングなど話題は続きます。別注文の舟盛りを早く召し上がって下さいの声
に周りを見ると他の宿泊客は皆無、バイク談義で盛り上がっていました。

 輪島といえば朝市、これを見ないで輪島へ来たとは言えないよ。8時になるとおばさん
たちが新鮮な野菜や魚介類をもって集まります。本町通りの両側から「こうてくださあ」
の呼び声に皆さん朝早くから買い物。
 輪島からR249で曽々木方面に10km、道の駅千枚田ポケットパ−クから白米千枚田
を望む。海への急傾斜面に、階段状に小さな水田が2000枚以上(そんなにあったかな)様
々な形で並んでいる。道の駅から見下ろすとず−と下のほうのでは稲刈りが始まっていた
急斜面の小さな田でのお米造りのご苦労が判ります。
ここから先の曽々木海岸は奥能登観光の見どころ、昔は能登の親不知と言われたほどの
秘境、冬の風の強い日には「波の花」が見られるとのこと。天然の造型美が続くすばらし
い豪快な岩礁美が続く。さすが奥能登! あの迫力ある御陣乗太鼓は当地、名舟大祭(7
月末)を是非見たいと思った。各車この風景をスピ−ドを落として楽しむ。

 最北端手前の大谷からR249で珠洲市へ、トンネルを抜けると飯田湾が目前。左珠洲
駅の交差点を右折し鵜飼方面へ。ところが、森田さんの無線機がトラブル、受信出来ない
状況で行方不明。送信の声は聞こえるがこちらからの声は聞こえてない模様。森田さんの
声も次第に遠くなる、上田さんが引き返し探せど見つからない。途中まで森田さんの声は
聞こえていたので和倉温泉に向け再スタ−ト。

 鵜飼から珠洲道路経由広域農道で穴水此木IC迄の50kmはアップダウンで快適なワイディ
ング道路、交通量も少なく信号は数カ所ぐらいで全車?kmで走り込む。携帯電話にイヤホ
ンをセットし走行すれど圏外、森田さん何処にいるの。

 穴水此木ICからR249で和倉温泉へ、能登島望む快適ラインとあれど渋滞と暑さで交
信も少なくなる。突然電話の呼び出し音、森田さんからの電話だ。和倉温泉に着きました
何処で待てばよろしいか? 総湯にてお待ちください、と森田さんとの会話を送信ボタン
を押しながら各車に流す。(珠洲市からR249をアクセル一杯、穴水此木ICから能登道
路で追っかけました、と森田さん) 無事ドッキング出来ました。

 昼食は和倉温泉外湯の総湯。お湯は塩辛い、汗を流した後のビ−ルで生き返る。食堂や
大きな和室の休憩室、仮眠室もありゆっくりと休憩し能登道路で帰路に。
  美しい能登半島の景色や雷雨・高速テスト・なぎさでのハプニング・走りの農道など数
々の思い出深いツ−リングになりました。 
    (自宅着 19:30  全走行987km   ja3xyd 中谷宏作)