■庭を走る電車(いすばす電鉄)

5インチゲージってなんじゃそりゃ? 乗って運転できる大きな鉄道模型なんて自分には無理… という方に5インチゲージの魅力についてご紹介しちゃいます。HOゲージ(約1/80、軌間16.5mm)やGゲージ(約1/24、軌間45mm)よりも大きな5インチゲージ(約1/10、軌間127mm)のほうが案外導入しやすかったりするかも?


毎年神戸のカワサキワールドで開催されるミニ鉄道フェスタの1コマです
5インチゲージのライブスチーム(いわゆるミニSL)のC62です
5インチゲージと言えばこういったライブスチームをイメージされる方も多いのでは?
こんな大きくて高そうな機関車、うちでは無理…と思われるのも当然です

同じくミニ鉄道フェスタで走っていたライブスチームのOS製コッペル
軽便鉄道の小さなSLなら、少しはハードルが下がりますが…

いくら小さいと言っても全長70cm、重量43kg、お値段コンパクトカー1台分…

しかも燃料が石炭で本物と同じようにお湯を沸かして走り
カーブの最小半径が4mと言われるとなかなか導入できません…

ライブスチームではなく電車という手もあります
イベントなどでも子供に大人気の500系新幹線

N700系もありました
でも5インチゲージだと1両2.5m、もし16両編成なら全長40m!

身近なところで223系新快速なんてのもありました
身近といっても1両2mでやっぱり大きい…

ミニ鉄道フェスタで見たEcoPower桃太郎ことEF210
電気機関車ならライブスチームや編成モノの電車よりは導入しやすそう…

EF210はコンテナ車を牽引していました
でも5インチゲージだと機関車が全長1.8m、コンテナ車が2m…

同じくミニ鉄道フェスタで見たEF65-1000です
迫力あるし細かいところまで作られてます

EF65はブルートレインを模した短い客車を牽引してました
デフォルメされていて少し短いのでこれならちょっとは導入しやすいかも…

近鉄22600系Aceを例に各ゲージのサイズ比較です 
一番上の小さいのをNゲージ(9mm、1/150)とすると、その下がHOゲージ(16.5mm、1/80)
その下がGゲージ(45mm、1/24)、一番下が5インチゲージ(127mm、1/11)です
やっぱり5インチゲージはと〜っても大きいなぁ…

でも小さいNゲージでもフル編成を思う存分走らせるのは結構難しいですよね?

最近はBトレのようにデフォルメした模型の世界も広がってきました
全長を半分にデフォルメした車両なら急カーブも曲がるので小さなレイアウトも可能です

2006年に大阪で開催されたJAMで見かけたかわいらしい電車がちょこまか走るレイアウト
小池さんの作品で、線路も電車も自作、 いろいろなギミックがあって楽しめます

これもJAMで見かけたかわいいレイアウト
NHKの趣味悠々で講師もされてた有名な諸星さんの作品
TVに出られる前から雑誌で作品を見てファンでした

こんな世界を5インチゲージに応用するとどうなるかというと…

同じくJAMに出展されていた欠伸軽便鉄道さん
社長は有名な作家さんで株券と称するこの庭園鉄道を題材にした本も出版されており
おそらく日本で最も有名な庭園鉄道です (私も株券を5冊持ってます…)

JAMではテーブルの上に敷かれた半径50cmエンドレスを電動のSLが走っていました
つまり5インチゲージの大きさでもデフォルメした車両なら半径50cmのカーブを走れるんです
このレールや車輪などの部品はモデルニクスさんの製品で入門セットも用意されてます

近所の量販店や模型店でまず見かけることの無い5インチゲージですがそれはGゲージでも同じ
Gゲージと違ってモデルニクスさんのほかにもこの道楽ぼーずさんのように熱心な国産メーカがあります

こういった部品を買ってきて(ネット通販)、車両は木や紙で自作するのが一般的
NゲージやHOゲージの自作と違ってモノが大きいので模型工作というより日曜大工といった感じ
レールも部品もHOゲージやGゲージと比べるとそんなに高くはありません

さらに最近は15インチゲージのレールや部品も出回っているので
もっと大きな電車を作って電車の中に乗って走らせることも可能です
(写真は15インチゲージの元祖、桜谷軽便鉄道さん

さすがに場所が無くて15インチゲージの導入は考えませんでしたが
マイホーム建設と同時に5インチゲージの庭園鉄道計画をスタート!
狭い我が家にどうやって線路を敷いたかぼちぼちとご紹介していきたいと思います