-- 庵治石/細目極上(香川県産)
日本で採れる石の中で最も上質な石のひとつで目が細かくて、硬く水分も吸いにくい石です。 しかし石の目、色がそろい難く
墓石一基そろえるのに多くの原石が必要でその分値段もかなり高くなります。 また独特の風合い(ウロコ雲の様な)があり、
この風合いが均一に綺麗に出ている物ほど良く価格も高くなります。 石が細かい為、地蔵尊などの彫刻品にも適した石です。
この石の購入は信頼のおける石材店で慎重に選択が必用です。
-- 庵治石/細目特級(香川県産)
この石も庵治石の細目です、極上よりも若干価格が下がりますが品質的には問題はありません。
極上と比べると若干風合いの出方や色合いが劣りますが良い石です。
すごく安く販売されている庵治の細目を謳っているものもありますが注意が必要です。
-- 庵治石/中目(香川県産)
庵治と言えば細目の風合いのある超高い石を思い浮かべますが、この石は同じ庵治の産地から採石されている
中目の石です、価格は大島の特級クラスとほぼ同じです。
青御影石ですが色が白いので墓相墓では時々使用しますが、最近の代々墓では使われるケースが少なくなっています。
庵治独特の風合いが出ているものもありますが、石目が粗い分細目ほど風合いは分かりずらいです。また価格も上がります。
--- 大島石(愛媛県産)
庵治石とならんで有名な石で、石の目、色合いが奇麗で安定して採石されています。
大島石と言っても一番安価な「カレ」から二級、一級、特級、超特級までピンからキリまであり大島だからと言っても安いものには注意が必要です。一般的には、石目が細かく色の濃いものが良いとされています。この写真は特級品です。超特級は現在入手困難で価格も高くなります。
最近は原石を中国に運んで加工し逆輸入している製品もあり、採石場所の不明な安価な物もあります。
--- 青木石/黒口(香川県産)
大島と同じく瀬戸内海の島(広島)で採石されていてる有名な青御影石です。
石材業界も現在のような機械化が進む前はすべて手で石を加工していて、その当時は青御影の中では加工のしやすい(強度試験では大島石とほぼ同じですが、ノミで手加工する場合はやわらかく感じる)青木石がよく使われていました。
黒口の石目は大島より細かく見た目も良い石です、しかし白口は国産の中では価格は安いが、サビが出やすいので注意が必要です。
大島と比べると水分の上がりが多い為、最近はあまり使わなくなりましたが、黒口の特級品なら、安価な大島石よりも綺麗に見えます。
--- 天山石(佐賀県産)
佐賀県で昔から採石紀されていた椿石とよく似ている石ですがここ数年前から関西圏でも使用されるようになりました。
大島・青木などと比べると見た目は色が濃く好みが分かれる石種でありますが、石の硬さは最も固い部類に入り、水分も吸いにくい石です。石目が粗めなので9寸以上の大きめの石碑によく合います。
--- 紀山石(福島県産)
石目の良く似た天光石(てんこうせき)と言う石も有りましたが、現在は閉山されています。紀山石は大島石をもう少し明るくした感じの石で綺麗な石です。
吸水率の試験数値は大きくないのですが、濡れた後は湿り気が抜けにくい石です。また紫外線による色あせが早い石も有ります。
--- 唐原石(福岡県産)
最近になって出回ってきた石で、国産の中では価格が安い部類に入ります。
石目はわりと細かく見た目も奇麗ですが、少し白玉が有ります。石が軟らかい割りには、吸水が少ない石ですが
紫外線による色あせは早いようです。
色は大島・青木などと比べるとすこし白っぽく、また全体にみて薄く
茶色気があります。
--- 福昌石(中国産)
大島に似た石と言う事でここ数年使用されることが多くなった石です。
石の硬さも有り、吸水率も低い良い石です。色目・石目もそろい易いが、採石時期により少しムラが出るときがあります。石碑本体に使用するよりも、大島の石碑などの巻石によく合う石です。
--- G622A(中国産)
この石の特長は見た目の明るい青味が強い所です。石目は粗いほうですが、硬さもあり吸水率も少ない部類に入ります。小さな白玉が全体的にあり、青味が濃いことと合わさって派手な感じの石です。
G622Bというタイプもあり、Bタイプは色が薄めになります。
--- 天翔石(中国産)
硬く吸水率もかなり低い石です。最近は採石が止まっていて、流通していません。
石目は細かいので、綺麗な石ですが、その分少しの目合いの違いで悪く見えてしまうことが有るようです。
長尺物が採石できないので大きな巻石は無理です。
--- 黒龍石 K−12(中国産)
黒龍石は黒龍江省から産出される石で、最近ではあまり使用しないK−1から新しいK‐16Aまでたくさん種類があります。この写真はK‐12で黒龍の中でも一番使われてるものです。見た目は天山石に似た濃い色ですが、好みの分かれる石でもあります。
硬さは庵治・天山と同じくらい硬く水分も吸い難い良い石ですが、色がそろい難く黒玉・白玉がよく出ますので採石される時期で良し悪しがでます。
--- 黒龍石 K−16A(中国産)
K−16AはK−12と比べて石目が若干粗く、雲母(黒い小さな点)が多いですが黒味はK−12よりあります。この石も採石時期により、良し悪しがです石ですので、注意が必要です。
--- 1790(中国産)
”いちななきゅうまる”と呼びます。
K−12などと同じ黒龍江省から産出されている石で、若干石目が違う1791もあります。石は硬いのですが硬いわりには少し水分が吸いやすいかなと思われます。また、採石の個所によってはサビが出る石があり注意が必要です。
石目は粗めですが大島によく似た感じで、大島の石碑に合わせて巻石やローソク立てなどによく使用されています。
--- AG98(中国産)
石目・色のバラツキが少なく数年前は中国産の中でも多く使われた石ですが、石が若干柔らかく、
また他にも色々な石が入ってきている為、使われる量が少なくなっています。
色は少し薄いほうですが見た目のよい万人むけの石です。
--- 614(中国産)
”ろくいちよん”と呼びます。中国の石はなぜが数字の名前の付いている物が沢山あります。
この石は柔らかく水分もかなり吸います。見た目はわりと奇麗な石ですが、お薦め出来ません。
最近広告などで格安で出ている物は全てこの石と言っても良いくらいです。
--- インパラ(南アフリカ産)
ジャズバーグとも呼ばれていましたが、最近はインパラと言う名で通っています。
関西では黒い石の墓石は少ないですが、洋墓では使われます。
石は硬くいい艶が乗り出来た時は奇麗ですが、やはり黒い石は手入れが大変で汚いまま放っておくと太陽の熱をよく吸収する為、
しみ・変色の原因となります。
真っ黒では無く石目がありますので落ち着きのある石です。
--- ベルファースト(南アフリカ産)
真っ黒ではないのですが、インパラよりは石目が分かり難く離れて見れば真っ黒に見えます。
石は硬く奇麗な石で墓石以外でも色々な所で使われています。
石の中に金粉のような物が少し入っており、これがこの石の特徴ですが採石の場所によっては全く入っていない物もあります。
(この写真では解らないです)
--- 白石(岡山県産)
昔から北木石・瀬戸石ともによく使われた石ですが、北木石はサビが出やすく瀬戸石は石が柔らかくあまり使われなくなりました。
白石は色ムラも少なく石もそこそこ硬く良い石ですが、今は青い石が主流でやはりあまり使われていませんが、墓相墓、夫婦墓では使われています。
最近は赤色の濃い良質のものが、あまり出なくなって来ています。
--- G623(中国産)
白御影といえばこの石、通称 "ロクニイサン"日本で一番使われている石です。
この石が出回るまでは、色・目ともよく似た北木石がよく使われていましたが、石が硬く変色もしない623に打って変りました。
墓石本体にはあまり使われませんが、巻石にはかなり使われています。そのほか板石・門柱など大量に使われている石です。
--- 北木石(岡山県産)
昔から墓石に使われて来た代表的な白御影石です。
この見本の写真は北木石の中でも特級品の"つるた"または "かなぐろ"と呼ばれているもので、変色やサビが出にくい物です。
しかし中国産の石が出回るようになり使用量は極端に減った石です。
--- 赤坂石(広島県産)
この石は一般に言う青御影・白御影で分別すると、白御影に近い色合いですが実際の色は薄い茶色がかった灰色に薄いオレンジ色の部分
が有るという石で、言葉では言い表しにくい色合いです。
石自体の質として、硬さ的にはあまり硬い方ではないですが、色目が均等で黒玉・白玉のアザも少なく色目で好みが分かれる石ですが
国内産の中では価格も安く良い石です。
--- バルチック(フィンランド産)
写真では解かりにくいと思いますが、この石は少し緑色がかった石で、良く言えば落ち着きのある石、悪く言えば暗い感じの石です。
最近ではほとんど使わなくなった石ですが、中国産の石が現在のように大量に輸入されるようになる前は、少しは出回っていました。
この石も好き嫌いが出る色目ですが、他人と違った色合いがいいと言う方には良いかもしれません。
--- ベルデフォンタン(南アフリカ産)
見てのご覧の通り、緑色が綺麗な石で特に水で濡れるとその鮮やかさが際立つ石です。
当ホームページの建築石材の中でも浴室の壁に貼った写真を掲載していますが、水で濡れる浴室などには特徴が出て
また落ち着きのあるこの石にはよく合う場所です。
石の性質は、粒子が粗く軟らかい石なので壁に使用されるのがほとんどで、土間に貼っている所もありますが艶が落ちますので
おすすめ出来ません。墓石には使用しているのは見たことが無いですが洋墓では好みが合えば使用しても面白いかもしれません。