FA-130系モーター各論

 

 直下に示す写真が今回の一連の実験に対する切っ掛けとなったDaisoのルーターに標準で装備されているモーター。

三極のDCモーターでケースにはマグネットが内蔵されている。プラスチック製のケースの蓋には給電用の電極とブラシが一体で整形された金属電極がはめ込まれている。 組成分析をしたわけではないが、多分材質はリン青銅だと思われる。このモーターは形状や構造から推測するにマブチのFA-130モーターだと思われる。いつからあるかは分からないが、私が物心ついて工作に興味を持った1970年頃には既に存在した。(当時は13型モーターと言った)恐らく50年くらいは変わらない形で使われ、今もミスミのカタログに掲載されており、さまざまな用途に現役で使われている大ロングセラー&ベストセラーの汎用小型DCモーターである。

 クラッシュギアノーマルモーター

2001年から2003年にかけて放映された「激闘クラッシュギア Turbo」というアニメの中で登場する四輪駆動のモデルカーをバンダイが商売になる価格でプラモデル化したキットに、標準でついていたモーター。四輪駆動車のモデルとしてはタミヤのミニ四駆シリーズが先にあったが、車のタイヤのグリップを極端に少なくしてホイールスピンによる回転運動などで遊べるようにしたモデルであった。タミヤのミニ四駆シリーズから出ている強化パーツなどがそのまま使えてタミヤも漁夫の利を得ていたので、黙認状態だったらしい。

 外観は一見、普通のFA-130モータのように見えるが,実は給電用のブラシが強化されており、ローターのエナメル線も若干太くなっている。ロータの写真、左がDaiso右がクラッシュギアノーマルモーターのものである。性能評価のページで具体的な数値を上げて解説するが、その結果パワー、スピードとも結構パワフルである。蛇足だが、アニメの方も素晴らしく、途中で放送延長された。親子で思いっきりハマって、DVD全巻を今でも後生大事に持っている。息子は成人した今でもウオークマンにBGMを入れて愛聴しているようである。

 謎のモーター

クラッシュギアノーマルモーターの中に紛れ込んでいた謎のモーター。ローターの芯が白い樹脂で出来ていたり、ブラシとの接点の口径が違ったり,積層されている鋼板が薄かったりと、色々普通ではないモーター。正体不明で性能も特に変わらないので深追いはしないことにする。

どこから紛れ込んだのやら???

 クラッシュギア・メガスペックモーター

クラッシュギアTURBOが好評で、続編としてクラッシュギアNITROと言う番組が放映された。その時に出てきたメカ達が軒並み重たいモデルだったので,グレードアップパーツとしてバンダイより発売された強化版モーター。発売当時は結構ハイパワーのモータだと思っていたが、色々評価してみるとタミヤの高性能モーターには性能で1歩も2歩も劣る結果となった。詳細な数値は性能評価のページで公表しているので参照して欲しい。形状の違いはローターの巻き線が太いこととプラスチック製のケースの蓋に軸受メタルが取り付けられていること、ケースにMEGA-SUPECと表示されていることくらいである。

 ミニ四駆・ハイパーダッシュ2モーター

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