ツェルニー40番の34番を習ったら「ベートーヴェンの作品を教えてください」と言うつもりでした。
そしたら先生が先に「そろそろベートーヴェンはどう? 2番(Op.2-2)、6番(Op.10-2)、10番(Op.14-2)のどれかを選んで」。
家で何度もCDを聴いて、6番に決めました。だって楽しそうじゃない!?
最初のお稽古で言われたのは「モーツァルトだったらね、それでいいのよ。でもこれはベートーヴェンの作品。 大きなホールで奏でるオーケストラにしてちょうだい。」
底抜けに明るい曲かと思っていたら、急に雲が出たり、また晴れたり。
たくさんの楽器でガンガンきたり、独りだけのか細い音が取り残されたり。
指揮者も演奏者も神経を研ぎ澄ませていないと「和」からはずれてしまうのです。
悩んで苦しんで、そんな自身をまた責めて長い時間を過ごして、あるとき、ふと楽になる‥を表す曲に感じます。
気持ちが軽くなる瞬間というのは、他の人が許してくれるのではなく、自分が自分を許すことができたとき。
提示部は苦悩、中間部は教会で、冷たい石壁に囲まれながらも長い歴史が持つ温もりによって「氷」(=心)が溶けていく場面。
でも、歌い込んでしまうと、どんどん遅く退屈になってしまいそう。Allegretto の指示どおり、スタスタ弾いたほうが
いいようです。
ここでもオーケストレーションが大切で、同じフレーズで同じ「p」の表記があっても楽器が増えていて音量は増すべきだったり、
弦楽器と木管楽器の音色の違いを試みてみたり、な〜るほど!が満載です。
何年か前、「スピード」という映画がありました。事件が解決したと思った途端に次の事件が始まっている‥ ホッとできるのはエンディングを迎えてから。第3楽章はまさにそんな感じ。弾く方も聴く方も息つく暇を与えません。 でも、こんなハッピー♪なら、暇なんて不要なのです。
体全体で「楽しさ」を表現する。私も「子供」になってしまおう!と我家の2歳児達を見ながら素直にそう思えてきます。