HIV(ヒト免疫不全ウイルス)HIVは感染した細胞(ヘルパーT細胞)に潜伏し、その遺伝子に入り込む
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1983年フランス、パスツール研究所のリュック・モンタニエによって発見される。HIV−1型は中央アフリカ、HIV2型は西アフリカが起源といわれており、サルを宿主として、侵入した人間に感染した。HIVは感染した細胞に(ヘルパーT細胞)に潜伏し、その遺伝子に入り込む。時期がくると活動を始め、HIVを生産する。本来、外敵から身を守るためのヘルパーT細胞がHIVを大量に生産し、死滅する。その結果、免疫力が低下し、いろいろな日和見感染症にかかってしまう。
エイズウイルス増殖メカニズム
ウイルスのスパイクが細胞の表面のレセプターにくっつく
治療法とワクチン
逆転写酵素阻害剤(核酸系、非核酸系)
ワクチンが開発されれば貧しい国にとっては朗報となろうが、エイズウイルスの進化の早さを考えれば、従来型のワクチンでは期待できず、キラーT細胞を活性化する形のワクチンに期待がかかる。
激増する感染者数UNAIDS(国連エイズ計画)の報告によると、2002年末現在で世界のエイズウイルスの感染者数は4200万人、同年中のエイズによる死者は300万人にも達している。感染者数の大部分は南部アフリカに集中し、約3000万人、貧困と飢餓にあえぎ、満足な治療や投薬も受けられないでいる。今後はアジア地域で急拡大すると見られている。
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資料 あなたの遺伝子は汚染されている(中原英臣・佐川峻) |