森林破壊が生物種を激減させる

「森林破壊がこのまま進めば、2100年までに、東南アジアの動植物のうち13−42%の種が絶滅する」 豪ノーザンテリトリー大のバリー・ブルック上級研究員らが、森林が殆ど消滅したシンガポールをもとに推計して、警告を発している。

1819年にシンガポールを覆っていた熱帯雨林は95パーセント以上が消滅。生息が記録されたことのある動植物3196種のうち、881種が絶滅していた。蝶や魚、鳥、哺乳類など目に付きやすい動物の絶滅率は34−43パーセントと高かった。

東南アジアの森林は、今の減少傾向が続けば2100年には74%が消滅するとの研究がある。その場合、シンガポールでは13−42%の動植物が絶滅し、うち半数は東南アジア固有の種だという。

 

2003/7/24付け朝日新聞から転載