核の周囲には小胞体が幾層にも取り巻いており、細胞内の物質の輸送路になっているが、粗面小胞体と呼ばれるものは、付着しているリボソームによってタンパク質を合成する。
コルジ体はタンパク質を小胞体から受け取り、それらを細胞膜などに分配する。
核膜の表面には穴があいており、ここを通ってDNAの情報を持ったメッセンジャーRNAが核から細胞質に移動したり、逆にDNAやRNAの材料が細胞質から核へ運ばれたりしている。核は近くの粗面小胞体とつながっている。

小胞体に付着していたり、細胞質内に散在しているリボソームは、核から送り出された鎖状のメッセンジャーRAMを挟み込み、その情報に従って球形のアミノ酸が生まれ、それらが次々とつながって、立体構造をもったタンパク質が合成される。

 

通常の細胞は分化する過程でさまざまな遺伝子がオンになり、心臓や肝臓といった臓器、組織に特有の機能をもった細胞へと成長する。

受精卵からつくりだされるES細胞(胚性幹細胞)はあらゆる細胞へ分化することができる。

骨の中心にある骨髄にはさまざまな血液細胞(赤血球や白血球)をつくりだす「造血幹細胞」 骨や軟骨、脂肪をつくる「間葉系幹細胞」が存在する。
これらの骨髄細胞は本来の能力をこえてさまざまな組織細胞へと変化できることがわかってきた。
脱メチル化剤といった特殊な薬剤を使えば、比較的簡単に遺伝子をリセットでき、つまり再びOFFになり、さまざまな細胞へ分化できる能力を持つという。

資料 「Newton」