真っ白い人型パネルの胸に、鮮やかに映える…
真っ白い人型パネルの胸に、鮮やかに映える赤いハートマーク。足元に置かれた靴は底がすり減り、くすんだ色から愛用の度合いがうかがえる。だが、そのオブジェのモデルとなった人が、靴を履いて歩くことはもうない。
犯罪や事故で犠牲となった被害者の等身大パネルを展示する「生命のメッセージ展」は、オブジェとなったメッセンジャーが、無言で“命の重さ”を問いかけてくる。7月、大阪・南港であった同展に初めて足を運んだ私は、その“重さ”に正直たじろいだ。
128人すべての思いを受けとめるのはつらい。しかし、数人でもいいから、被害者を自分や家族に置き換え、オブジェと対面してみてはどうだろうか。同展は16日、近江八幡市鷹飼町の県立男女共同参画センターで始まる。 【近藤希実】
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