毎日新聞 平成19年11月10日(日)の記事
         

生命のメッセージ展:犯罪被害者のオブジェ展示−−近江八幡で16〜18日 /滋賀
=16〜18日=


◇命の尊さ考えて

 ある日突然、大切な人を失ったら?−−。理不尽に命を奪われた被害者の人型オブジェを展示し、命の尊さを訴える「生命のメッセージ展in滋賀2007」が16〜18日、近江八幡市鷹飼町の県立男女共同参画センターで開かれる。同展実行委は8日、県庁で会見し、委員長の田中博司さん(57)=竜王町=が「命について考えるきっかけになれば」と来場を呼びかけた。

 同展の県内開催は03年10月以来、4年ぶり。交通事故や殺人事件、いじめなどで犠牲となった全国の犯罪被害者の遺族128組が加わる予定で、県内からも4家族が参加。愛用の靴や生前の写真を添え、等身大の白いパネルでかたどった被害者のオブジェを展示する。

 会場では、演奏やミニスピーチなどのイベントもあり、17日午前10時から、脳梗塞(こうそく)で聴覚障害や失語症の後遺症が残り、利き手の右手もまひした元ミュージシャン、河村武明さん=京都市伏見区=が講演。残った左手を使い、路上で絵を描き続ける「日本一無口な絵売り」の活動について語る。

 また、同日午後1時半から、鈴鹿国際大4年の小島有美子さん=三重県伊勢市=が3年前に長女を出産し、シングルマザーとして学業と育児を両立させた経験を話す。

 このほか、16日午前11時にオカリナ演奏が、18日午前11時と午後1時半にはバンド演奏もある。講演やミニスピーチは要約筆記や手話通訳を予定している。

 入場無料。午前9時半〜午後6時(18日は午後5時閉場)。問い合わせは実行委の田中さん(0748・58・0373)。      【近藤希実】



報道へ     トップ