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西山断層系とも言われているようだが(注1)真上断層の延長にあり有馬高槻構造線の東端部という論文もある(注2)。地図や航空写真を見ると滝谷川、鈴谷川とその谷筋が右横ずれしているのがよくわかる。
天王山は東側を走る金ヶ原断層などの断層活動によって高くなっていった。六甲山が断層によってせりあがっていったのと同じである。京都盆地も周囲を断層に囲まれている。盆地周囲の山は断層の運動でせりあがってできているのである。
阪神淡路大震災が起こったときに「関西は大きな地震はないと思っていた」と言う人が多かったが、淡路島から北摂、京都に至るまでたくさんの活断層があるのは既にわかっていたことである。局所的には知の蓄積が行われていてもそれは役に立たなかった。
有馬高槻構造線については前掲書注1によると
「慶長元年の伏見桃山地震のころに有馬−高槻断層帯が動いたらしい証拠が二ヶ所で見つかったと報じられています。そうであれば有馬−高槻断層帯はその活動度から考えて要注意ではなくなります。」
とあるので、少し安心してもいいかもしれない(?)

注1:尾池和夫(1999)洛中洛外・地球科学と俳句の風景
注2:植村善博・中塚良(1992)京都盆地南部の地下を横断する横大路断層について 活断層研究 10


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