リクガメとは

 

皆さんが「リクガメ」と聞いて、パッと頭に思い浮かぶのはどんなカメでしょうか?
えっ?パンケーキリクガメ?そ・・・そんなマニアックな(笑)
うん、そうそう!やっぱり「ガラパゴスゾウガメ」ですよね!
えっ?インプレッサームツアシガメ?・・・いやいやあのね(笑)
いえ、いいんですよぉ。いいんですいいんです。ココは、そんなマニーな人から
「えっ?ゾウガメ以外のリクガメっていたの?」ってな超初心者の方にまで愛される
憩いの場所のようなものになってほしいですから。
だいたい僕自身が、つい数年前まではその超初心者だったんです。
今では結構マニアックになっちゃってますけどね。スレたと言うべきか。

で、「リクガメとは」の本題に入らなきゃいけません。そうです。
いつまでも僕の独り言ばかりじゃ皆んなどっかへいっちゃいますよね。


現生のリクガメにはナント12属の仲間がいます。そこからもうちょっと深く分類すると、これまたナント80種の仲間に分けられます。スゴイでしょ??僕も初めて知ったときはビックリしました。せっかくですから属だけでも表記しておきましょう。これ、全部「リクガメ科」という科に属しているんですよ。

ヒラオリクガメ ゴファーガメ セオレガメ ヤブガメ
ソリガメ ヒラセリクガメ パンケーキリクガメ クモノスガメ
リクガメ インドリクガメ ムツアシガメ 地中海リクガメ

それぞれちゃんとラテン語の学名があるんですが、それはまたの機会に御紹介するとして、この中で最も日本で馴染みのある・・・というか目にする機会の多いのは、リクガメ属と地中海リクガメ属、それにセオレガメ属、インドリクガメ属が続くといった感じでしょうか。多くのリクガメたちは、他の動物たちの例に漏れず、人間による干渉・迫害を受けてきました。古くは大航海時代の船内非常食。最近では十数年前の欧州を中心とした爬虫類ペットブーム。特に前者に関しては凄まじいもので、今は多くの亜種が絶滅してしまったゾウガメが、鶏肉より美味く、餌や水を必要とせず、船倉にほうっておいても数ヶ月は生きていて、嵐などで船が危険な時には海に捨てればよい・・・と、信じがたい境遇に遭っていたのです。これはあくまで僕の私感ですが、このゾウガメにしてもクジラにしても何にしても、異常に神経質になっている国ほど、過去にとんでもない扱いをしていますね。自分たちの犯した失敗を他者に繰り返させてはいけない、というのが彼らの名目なんでしょうが、さんざん公害を撒き散らして経済発展した先進国が、発展途上国に「あれはダメこれもダメ」と大人ヅラして指導し ているのと変わりなく、なんとも納得のいかない部分があるのは否めません。とはいえ、今も絶滅に瀕している種も決して少なくなく、条約で守られているカメ以外の場合においても、僕たちは細心の注意を払って彼らと接していくべきだし、ひとたび飼う決心をしたなら責任を持って各々が出来る範囲で最大限の努力を決して怠ってはいけないと常日頃より思っています。後者の「欧州を中心とした爬虫類ペットブーム」ですが、これも簡単に聞き逃すことが出来ない深刻さです。1946年〜1984年にかけて北ヨーロッパだけでナント2000万匹ものリクガメが輸入されたのですが、ペットとして家庭に入ったカメたちは、その1年後には、なんと80%が死亡又は行方不明となっており、持ち堪えたものも3年以内にはほとんど死亡しているのです。これは当時の人間の無知による惨劇だけでは済まされません。なぜなら当時のリクガメの位置づけは、いわばファッション的要素が高く、本来何十年という寿命を持つ彼らが、1年で死ぬのは「あたりまえ」のような風潮があったのです。ですから毎年毎年目新しいカメを物色しては「ステイタス」として飼うのが普通でまかりとおるという、愚かしい こと極まりない時代だったんですね。ま、しかし、そういった愚行が繰り返されたからこそ、それが「おかしい」事に気づき、研究を重ね、リクガメの正しい生態を世の人に知らしめていく機関が生まれ、現在に至っては、僕たちでも家庭で永年にわたってリクガメと生活を共にすることが出来るだけの知識を享受してくれるようになったわけです。皮肉といえば皮肉ですが、先人の失敗と努力に感謝しなくてはいけませんね。


        
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