(A) ドライバーペナルティ (Driver penalties)
2012年は2011年同様のペナルティ体系です。
レースでのフライングスタートやピットレーンの速度違反やマシンの規定違反,危険行為,各種旗の無視などレギュレーションに反する行為をすると,レーススチュワート(競技委員)から違反の程度により次の7つの中から1つのペナルティを受けます。
1. ドライブスルーペナルティ (Drive-through penalty)
・残り周回が5周以上でペナルティ発令
= ピットレーンを制限速度で通過する(このときピットイン+ピット作業を行ってはいけない)
・残り周回が5周未満でペナルティ発令あるいはレース終了後
= ピットレーンを制限速度で通過する代わりにレース結果に20秒加算
2. 10秒タイム・ペナルティ (Ten-second time penalty)
・残り周回が5周以上でペナルティ発令
= ピットで10秒間静止(このときピットイン+ピット作業を行ってはいけない)し,ピットレーンを制限速度で通過する
・残り周回が5周未満でペナルティ発令あるいはレース終了後
= ピットで10秒間静止し,ピットレーンを制限速度で通過する代わりにレース結果に30秒加算
3. 時間加算
4. 次レースのグリッド降格
5. けん責
6. レース結果抹消(失格)
7. 次レースからの出場停止
レース中以外では,ピットレーンでのオーバースピードの場合,罰金を払わなければなりません。また,最悪の場合はライセンス剥奪にもなる場合もあります。
レース中に明らかな危険行為や無理矢理の追い越し,ルール違反などがあった場合,ドライバーからヒヤリングを行い,そのヒヤリング内容とレースの様子をもとにペナルティを与えるかどうかが判断されます。
レース中,前車を抜く目的でシケインやコーナーをショートカットした場合は,素直に道を譲らなかった場合に限って,ペナルティの対象(ドライブスルーペナルティが多い)となります。
また,ピットストップのページでも書きましたが,ピットアウトしたマシンが走行するライン(位置)を義務付ける白線(ホワイトライン)に乗ったりまたいだりした場合はドライブスルーペナルティとなるので,ドライバーは注意しなければなりません。
(B) エンジンペナルティ (Engine penalty)
2012年のエンジンペナルティルールは2010年および2011年と同じ形で適用されます。
すべてのドライバーはシーズン通して8基までペナルティーなしで使用可能です(金曜フリー走行を含む)。
ドライバーが交代した時はそのドライバーは残りのエンジンを使用しなければなりません。
9基目からはあるイベントでエンジンを1基使用するとにそのイベントのスターティンググリッドが10位下げられます。
また,9基目以降のエンジンを1イベントで2台以上した場合は,次のイベント以降新しいエンジンの数だけ10グリッドダウンのペナルティが続きます。
(C) ギアボックスペナルティ (Gearbox penalty)
2012年も2011年同様のギアボックスペナルティルールが継続されます。
すべてのドライバーは連続する5GPに対して,ギアボックスを1基しか使うことが許されていません。
このとき,車は破損してもギアボックスは使いまわすことができれば,グリッドが下げられることはありません。
ただし,金曜日のフリー走行のセッションではギアボックス使用規制はありません。
1〜5GP目でドライバーが交代したときは,交替後のドライバーは交替前のドライバーが1〜5GP目で使用したギアボックスを使用しなければなりません。
5イベント中に交換した場合は交換するたびに,そのイベント中はスターティンググリッドが5位ずつ下げられます。
また,あるGPで完走できなかった場合は,次のGPでギアボックスを交換してもペナルティにはなりません。
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