(A) セーフティーカー (Safety car)
レース中,コース上にアクシデントなどの問題が起こったとき,アクシデントの処理の間,トラック上の車のペースをコントロール(=レースペースを遅くして安全を確保する)している車がセーフティカーです。
ピットレーンから出てきて,リーダー(1位走行の車)の前を走って,ペースをコントロールします。
2009年から2006年以前のレギュレーションに戻ります。
ただし,ピットに戻るための最低タイムが導入されています(これは急いでピットに戻る動機を排除するため)。
最低タイム計算方法は次のとおり。
1. セーフティーカー出動とともに全マシンにメッセージが表示され,ECUが「セーフティーカー」モードになる。
2. メッセージがマシンに届くとすぐに,サーキットにおけるマシンの位置が表示される。
3. ドライバーがピットに戻るための最短時間が算出されダッシュボードに表示される。
セーフティカーによって,築いてきたマージンもすぐになくなってしまいます。
セーフティカーが出やすいコース(オーストラリアGP,カナダGPなど)では,セーフティカーによって大逆転が起こりやすいです。
(2011年3月8日に追加された事項)
・セイフティカーの速度制限(ラップタイムの約40%減)は1周ではなく2周について適用されます。
(マシンがセイフティ・カーに到達するまで安全な速度で運転されることを確実にするためです)
・セイフティカー出動中,ピット出口の信号は,その後レースが中断されない限り青のままとなります。
・セイフティカーがピットレーンを使用するよう要請されない限り,
セイフティカー出動中はマシンはタイヤ交換以外の目的でピットレーンに進入してはいけません。(当たり前)
(B) 完走に関するルール
勝者がゴールしたら,周回遅れとなったドライバーは周回数に達しなくても,その周が最後となります。
そして,そのドライバーは「完走した」ことになります。
リタイアした場合でも、規定周回数の90%以上を消化していれば「完走扱い」となります。
逆に,リタイアしていなくても,規定周回数を90%以上消化していなければ,完走にはなりません。
(C) その他のルール
レースがスタートしてから2時間が経過したら規定周回数が消化できなくても終了となります。
その際,2時間に満たない最後のラップのコントロールライン通過順が最終順位となります。
天候が荒れたり,コース上に車の破片が飛び散ったりして,レースが続行不能となり赤旗が振られて終了したとき,
赤旗を振る2周前の時点で,リーダーがレース距離の
a) 75%以上を消化している場合は,その2周前の順位に対して,規定ポイントがそのまま与えられます。
b) 75%未満を消化している場合は,その2周前の順位に対して,規定ポイントの2分の1が与えられます。
レース開始直後でリーダーのラップが3周目に満たないときに赤旗が振られると中止され,もう一度レースはやり直されます。
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