(A) 2007年のGPスケジュールの流れ
各GPの大まかなスケジュールは次のようになっています。
・ 金曜日 … 午前中にフリー走行(1)と午後にフリー走行(2)が行われます。 (※モナコGPのみ木曜日)
・ 土曜日 … 午前中にフリー走行(3)が行われ,午後に予選が行われます。
・ 日曜日 … 午後にレース(決勝)が行われます。
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● 金曜日 | フリー走行1回目 | 10:00〜11:30 |
| フリー走行2回目 | 14:00〜15:30 |
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● 土曜日 | フリー走行3回目 | 11:00〜12:00 (※1) |
| 予選 | 14:00〜15:00 (※2) |
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● 日曜日 | レース | 14:00〜 (※3) |
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(※1) 次のGPでは( )内の現地時刻に開始
Canada (10:00), United States (10:00), Great Britain (10:00)
(※2) 次のGPでは( )内の現地時刻に開始
Canada (13:00), United States (13:00), Great Britain (13:00)
(※3) 次のGPでは( )内の現地時刻に開始
Malaysia (15:00), Bahrain (14:30), Canada (13:00), United States (13:00),
Great Britain (12:00), Turkey (15:00), Japan (13:30)
次の項目からは各セッションについて詳しく説明していきます。
(B) 金曜日のフリー走行 (Practice Session 1 & 2)
金曜日のフリー走行は午前・午後ともに1時間30分ずつのセッションです。
金曜日に行う基本的なことは,コース,コンディションに応じたタイヤの選択とマシンのセッティングの調整です。
今年度は昨年度までと異なり,前年度の成績が5位以下のチームでもコースに同時に3台のマシンを走らせることは禁止されました。全チームが2台体制で走ります。ただし,レギュラードライバー2名以外にテストドライバー(スーパーライセンスを持っているドライバーなら誰でも可能)を走行させるかどうかは各チームの自由裁量です。また,金曜日は2GP1エンジンの規則の対象外となりました。したがって,金曜のフリー走行はこれまで以上に走行を重ねるドライバーが多くなると思われます。
今年は,レース中,レインタイヤを使用しないときはブリヂストンから供給される2種類のドライタイヤをいずれも使用しなければならないというレギュレーションになったため,どちらのタイヤがよりレースで使用しやすいかを見極めるのに必要な情報を得るための走行になると思われます。金曜日は各チームに2種類のドライタイヤが4セットずつ供給されます。そして,それらのタイヤは2つのセッション終了後にすべて返却しなければなりません。
(C) 土曜日のフリー走行 (Practice Session 3)
土曜日のフリー走行は1時間のセッションです。土曜日のフリー走行で行うことは,マシンのセッティングの調整です。
土曜日は各ドライバーに2種類のドライタイヤが5セットずつ供給されます。土曜日のフリー走行終了後に2種類のドライタイヤをそれぞれ1セットずつ返却しなければなりません。つまり,半強制的に土曜日も走行させようとするレギュレーションになっています(金曜日でデータ取りが終わってしまっていれば,土曜日はほとんど走る必要がなくなりタイヤを温存することができるが,それを防止している)。
(D) 予選 (Qualifying Session)
昨年同様,予選はノックアウト方式が採用されています。ここ数年予選方式はいろいろ変更されてきましたが,この方式の予選はエキサイティングなセッションだと思います。予選セッションの流れは次の通りです。
[Part 1] 14:00〜14:15
レースに参加するすべての車が予選セッションPart 1には参加する。そのうち,タイムが遅い下位6台のタイム順で17位〜22位のグリッドポジションが決まる。ただし,周回数は規定されない。また,規定時間内にスタートラインを通過すればその周回のラップタイムは有効となる。残り16台のタイムはPart 1終了時にいったん抹消される。
[Interval 1] 14:15〜14:22
Part 1とPart 2の間に7分間のインターバルをはさむ。
[Part 2] 14:22〜14:37
Part 2ではPart 1で残った16台が参加する。そのうち,タイムが遅い下位6台のタイム順で11位〜16位のグリッドポジションが決まる。ただし,周回数は規定されない。また,規定時間内にスタートラインを通過すればその周回のラップタイムは有効となる。残り10台のタイムはPart 2終了時にいったん抹消される。
[Interval 2] 14:37〜14:45
Part 2とPart 3の間に8分間のインターバルをはさむ。
[Part 3] 14:45〜15:00
Part 3ではPart 2で残った10台が参加する。タイムの速い順でポールポジションから10位までのグリッドが決まる。ただし,周回数は規定されない。また,規定時間内にスタートラインを通過すればその周回のラップタイムは有効となる。
(その他,重要な規定)
- すべての車は予選開始の段階からレース開始までパルクフェルメ扱い(=車のセッティングの調節が不可能)とされるが,次に示す条件で燃料補給とタイヤ交換は許される。
- Part 1〜Interval 2の間はいつでも燃料補給が可能で,Part 1, Part 2で脱落したドライバーもレース開始までに好きな量の燃料を補給することができる。
- Part 3では,決勝開始時分の燃料を搭載して走行しなければならない。Part 3の間に消費された燃料は「FIAが各GPごとに定める1ラップあたりに消費される燃料×走行ラップ数」と計算して,レース開始1時間30分前までに補給することができる。ただし,Part 3における規定された区間における各ドライバーの自己ベストタイムの110%以下のラップに関しては,公式予選終了後の燃料補給の計算に含まれない。
Part 1で予選タイムを出せなかった場合は,レギュレーション条項131(スタートすることができない場合はスタートの45分前までにスチュワートに伝えなければならない)が当てはまる。また,5台以上の車がタイムを出せなかった場合は,下位の5台の車はPart 2に参加できない。ただし,ほかの車は参加できる。Part 2でも同様の処置が下される。
(E) レース (Race)
GPのメインイベント,レースです。各GPで決められた周回数を一番速く走りきったドライバーが優勝です。ドライバー同士の熱いバトルとチームの戦略がレースの醍醐味です。
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