(A) タイヤレギュレーションの変更点の概要
2005年のレギュレーションでは、ドライバーは昨年に比べてより少ないタイヤ本数しか利用できません。また、予選1回目からレース終了まで基本的にはタイヤは1セットしか許されていません。ただし、レース中にタイヤがパンクまたは明らかなダメージを負ったときに限り交換できます。
このような変更によって、2004年よりも硬いコンパウンドが要求されており、ドライバーにはタイヤの性能を保つように求められています。タイヤの性能が失われやすければ、ラップタイムが遅くなったり、ストラテジーの幅も狭くなります。したがって、車はタイヤに以前よりやさしくなければなりません。
(B) タイヤの選択
金曜日、ドライバーは2つの異なったドライタイヤのコンパウンドを比較することができます。そして、土曜日のプラクティスセッションが始まる前までに残りの週末にどちらのドライタイヤを使うかを決めます。各コンパウンドのタイヤは各ドライバーに対して3セット割り当てられます。1セット目はプラクティスセッションでの使用,2セット目は予選およびレースで利用,3セット目はパンクまたはアクシデントによるダメージのための予備です。
また、ドライタイヤ以外、雨天時に走行できるウェットタイヤもあります。さらに、荒天候用タイヤ(エクストリームウェザータイヤ)はレースディレクターによってトラックが濡れていると宣言されたときに限って使用できます。
(C) タイヤレギュレーション 詳細
以下はより詳しいタイヤレギュレーションです。
競技中にドライバーが使えるタイヤはドライタイヤ4セット,ウェットタイヤ4セット,エクストリームウェザータイヤ3セットまでとし、これを超えるタイヤを使うことはできない。
競技中にドライバーの交代があった場合、新しいドライバーは最初のドライバーに割り当てられたタイヤを使わなければならない。
各ドライバーはドライタイヤ4セットの中からフリー走行1日目に使用する2種類の異なるスペックを割り当てられる。上記の意図するタイヤ1セットとは、同じスペックのフロントタイヤ2本及びリアタイヤ2本で構成されるものとする。
各ドライバーは、フリー走行2日目の8:00(北米の競技中は7:00)までに以後の競技で使用するタイヤのスペックを指定しなければならない。しかし、1日目の2回のフリー走行のいずれにおいてもウェットが宣言された場合、タイヤのスペックの決定は12:00(北米で開催される競技中は11:00)まで延期することができる。
ウェットタイヤまたはエクストリームウェザータイヤの使用が必要な場合を除き、残っている未使用のドライタイヤセットは予選セッション,すべてのテスト走行,レース全般で使用しなければならない。
明らかに安全上の理由で予防的なタイヤ交換が必要な場合を除き、レース中にタイヤを交換できるのはタイヤがパンクまたは破損した場合に限られる。
タイヤ交換が目的でピットに停止しているマシンに給油を行うことはできない。
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