2004 July News Archive

 2005年 F1スローダウン策                            2004.07.17 (Sat)

 FIAは7月16日(金)、2005年以降のパフォーマンス抑制案を発表した。今年9月6日までに、チーム側が最低8チームの同意を得た満足な提案を提出しなければ、この抑制案が強制される可能性があるものとしている。

■エアロダイナミクス(2005年から実施)
 ディフューザーの高さを制限、フロントウイングの位置を高くし、リアウイングのエレメントは前方に移動する。ボディワークの変化はリアホイールの直前とする。これらの変更によって現行のマシンよりもダウンフォースを25%以上減らしつつ、ドラッグの減少は4%未満になる見通しである。
[解説]ダウンフォースを減らすことによって特に高速コーナーでのスピードが抑えられ、制動距離はやや伸びる。ドラッグの減少を抑えることでストレートラインスピードへの影響は最小限になる。

■タイヤ(2005年から実施)
 ドライバーは2004年と同様、2種類のタイヤから1種類を選択することができる。選んだタイヤは2セットまで使用でき、1セットを金曜と土曜のプラクティスで使用、もう1セットが予選とレース用になる。レース中タイヤが傷んだ場合は交換できる(最初のセットのものを使用)が、タイヤの交換と同時にマシンへの給油を行うことはできない。
[解説]タイヤの耐久性が80kmから350kmに延びることによってグリップの低下,コーナリングスピードの減少,制動距離の増加が起きる。また、走行時に出るタイヤのカスや破片の減少が期待できる。それによって、クリーンラインが現在ほどはっきりとでない可能性もある。したがって、オーバーテイクのチャンスが若干増加するとも考えられる。

■エンジン(2005年の規定)
 1基のエンジンでレースウィークを2回走らなくてはならない。
[解説]エンジン寿命を延ばし、最高出力と平均パワーを抑えて安全性の問題に配慮する。エンジンが壊れた場合についての規定はまだ発表されていない。

■エンジン(2006年からの規定)
 2.4リッターV8(90度),内径は最大,シリンダー間隔は一定にし、クランクシャフトの中心線の高さ,重量,重心の高さはすべて最低限にする。直噴射,可変吸気システム,可変排気システム,可変バルブタイミング,可変バルブリフトシステムはすべて禁止。1シリンダーに対し、スパークプラグ,コイル,インジェクターは1つまで。また、希少素材の使用は禁止される。
[解説]キャパシティーを20%減らすことでパワーの低下につながる。デザインと素材の制約はパワー向上の抑制に有効で、シャシー特性のためにエンジンデザインが使われる範囲を減らす。シリンダーサイズを変更しないため、現在のエンジン部品の多くが使用可能になり、回転数は現行レベルに近い状態で保たれる。

■エンジンについての補足
 2006年と2007年中、2.4リッターエンジンを入手することができないチームは、FIAの定める回転数制限によって(レヴリミッターを装着)パワーを抑えた上で3リッターV10エンジンを使用することができる。
[解説]当初は新型2.4リッターエンジンの供給が限られたとしても、全チーム(新規参入チームを含む)が競争力のあるエンジンを使用できるようにする。



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