
2006 February News Archive
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2008年に向けたレギュレーション変更案
2004.04.25 (Sun)
FIAは4月23日(金)、2008年にむけた大幅なレギュレーション変更案を発表した。
■エンジン
・2.4リッターV8
・シリンダーにつき最高4バルブ
・2レースにつき1基に限定
・リストで定められた素材から、指定された製造プロセスで製作
・可変吸気・排気システムの禁止
・FIA管理下のECU標準化による、超高圧ダイレクト燃料噴射システムの禁止
・素材の最大弾性係数を(車全体で)40Gpaから32Gpaに減少
■トランスミッション,ブレーキ,ステアリング
・電気制御オーバーレヴ回避付き、マニュアルギアボックス
・マニュアル操作クラッチ
・電気制御ディファレンシャルの禁止
・パワーステアリングの禁止
・ブレーキディスク,パッド,キャリパーの標準化
■シャシー
・最低重量を最低50kg削減。バラストを廃し、事故時の運動エネルギーを軽減。
・重量削減に伴う、コーナリングおよび直線スピード、グリップやブレーキパフォーマンスなど、ある特定の目標値を達成すべく、タイヤと空力を一体としたパッケージを2004年12月31日以内に公表。
・バラスト無しでも重量分配の整合性をとりつつドラックを増加させるために、フロントタイヤの幅は減少、リアは増加させる。フロント幅とリア幅の合計は同じ。
■スポーティング
・全イベントを通じ、スペアカーを禁止。
・全イベントを通じ、クルマをパルクフェルメに保管。
・タイヤ供給元は1社のみ。FIAの管理下で供給契約。
・プライベートテストの大幅制限。日数ではなく、FIA−ECUによる走行距離の制限。
・予選とレースで同一種類のタイヤを2セット。
・金曜プラクティスで走行を義務化。予選セッションが行なわれる可能性もあり。
・新しい予選システムは、商業権利者とチーム、レース主催者で話し合う。
・バンクを除き、レース中のタイヤ交換を禁止。給油は継続。
・コンストラクターズポイントが、指定された最大4台(2チーム)で獲得するべきか検討。
(※メジャーチームが新規参入チームに車や情報を提供することを奨励しているため。下記参照)
■全般
・チーム間または新規参入チームとの間で、シャシーやコンポーネントの販売、貸与、交換を制限しない。
・各年、総エントリー数は12。エントリー締切は7月1日。
・長期契約で選手権参戦するチームは各年のエントリーを保証。
・将来の技術&競技規定変更は、既に該当シーズンの参戦契約がなされたチームの多数決となる。
・技術規定の変更は6月に発表され、2年後の1月1日に施行される。
(例:2012年の技術規定変更の場合は、2012年に参戦するチームの多数決により、2010年7月1日までに承認・発表される。)
これらの提案は、レースの醍醐味を増しつつコスト削減し、小チームの生き残りと新規チームの参戦を促し、12チーム24台のフルグリッドを目指すものとしている。
なおコンコルド協定により、2008年のテクニカルレギュレーションは2005年12月31日までに発表することが義務付けられており、まず5月4日にチーム代表ミーティングを行い、6月30日には最終提案を世界モータースポーツ評議会に提出するとしている。
トヨタ、ラルフと交渉&トヨタとジョーダンの噂
2004.04.10 (Sat)
トヨタのスポークスマン、アンドレア・フィカレリは9日、ドイツ・ミュンヘンの日刊紙『TZ』が8日付けの紙面で伝えた「ラルフ・シューマッハ(BMWウィリアムズ)がトヨタと2005年からの3年契約にサインした」という報道について、
「我々は多くのドライバーと契約についての話をしており、R.シューマッハはそのうちの1人です。この事については否定しませんが、我々がすでにサインをしたという『TZ』紙の報道は、真実ではないです」
と語った。『TZ』紙は8日付けの紙面でトヨタとR.シューマッハの契約は3年で、条件面では初年度の1,500万ユーロ(約19億円)の年俸からスタートし、3年目は2,000万ユーロ(約25億円)となり、すでに契約書にサインしていると伝えていた。
BMWウィリアムズとの契約が2004年シーズンで切れるR.シューマッハはチーム側との契約延長交渉をこれまで行ってきたが双方の条件が折り合わず交渉は難航。先月末にはイギリスの新聞『サン』紙が“トヨタに5年9,000万ユーロ(約115億円)で移籍”と大々的に伝えている。R.シューマッハは翌日、この報道に対し「フェラーリが強く退屈なので、メディアの連中は僕の契約の話を始めたに違いない。僕はウィリアムズのドライバーで、僕達はまだチームと交渉中だ。契約に関して特に結論を急ぐ必要もないと思う」と語り、否定していた。
ジョーダンは、2005年トヨタのエンジンおよびギアボックスを使う交渉をしているのではないかという噂が出ている。この両者の提携はザウバーとフェラーリとの関係に似たようなものとなり、さらに空力関係も含まれるのではないかとされている。ただ、ジョーダンはブリヂストンタイヤを使用しているが、トヨタはミシュランタイヤを使っており、タイヤ会社は情報の漏洩があることに難色を示すかもしれないという問題がある。
ジョーダンが契約するには相当の額が必要となるが、パフォーマンスの改善が見られればチームが大きなスポンサーを見つける助けになるかもしれない。既にジョーダンは中東の大きなスポンサーを見つけているという情報もあり、実現すればペトロナスのおかげでフェラーリと提携できているザウバーのような立場になれるかもしれない。これですぐにジョーダンが優勝争いができるチームへと復
活するわけではないだろうが、再びトップを目指せるチームに変わることができるチャンスではないかとされている。ただし、ジョーダンはフォードコスワースと来季まで契約を残しており、実現してもフォードとの契約を解除しなければならない。
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