呪いの亀(のろいのかめ)    

 

学校の帰り道、

太郎君は川岸に数人のクラスの子達が、

何かを取り囲むように輪になっているのを見た。

「なに、してるの?」

太郎君は、そう言いながらその輪の方に行ってみた。

するとそこには、大きな亀がいた。

 

亀は、その場から逃げようと、一生懸命川に向かって歩いていた。

取り囲んでいた少年達も、その動きに合わせて、

ゆっくりゆっくりその輪を移動させていった。  

やがて、ひとりの少年が言った。

 

「のろいのお、この亀。」

のろいのお かめ

のろいのかめ