悪の十字架(あくのじゅうじか)

 

日曜日の朝、お使いを頼まれた太郎くん。

いつもは、お使いなんて平気で行くのに、

この日は、何となく嫌だった。

どんよりとした天気のせいなのかも知れない。

それでも、イヤな気持ちを振り払って行くことにした。

 

家からお店までは、そんなに遠くない。

目的のお店の前まで来たが、

何となく、いつもと様子が違う。

人が全然いないのだ・・・・・・・

気味が悪かった。

 

よく見ると、お店の前に張り紙があった。

「本日、都合により、10時に開店します。店主」

「なあんだ。開くの10時か。」

「開くの十時か」

「あくの じゅうじか」