交野ハイキング12006.7.23
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【 題名 】 交野ハイキング1
【 期間 】 2006.7.23(日)
【 参加 】 iku
【 山域 】 大阪府交野市の里山
【 形態 】 ハイキング
【 地図 】
【 資料 】 京阪と園地の地図
【 天候 】 曇り、小雨
【 コース 】 京阪河内森駅〜獅子窟寺〜草原広場〜すいれん池〜私市カントリークラブ〜岩船〜星田園地
【 写真 】 写真へ

【 感想 】

京阪河内森駅に降り立ったのは、単なる思いつきだった。この日は京都山の子会のハイキングの予定だったが雨のため流れてしまった。急遽ホシダへクライミングということになったが、来週の穂高のために少しは歩かねばと思いながらも雨ばかりだったので、思うように歩けていなかった。「今日は、私市の駅からホシダまで歩いて行くから先に行って!」といってTを送り出した。出来るだけ歩いてからホシダに着くルートを探すため、家事を済ませてからしばらく地図を見ていた。それで思いついたのが、この日のコースだった。

交野市には、クライミングウォールがあるので「ほしだ園地」ばかり行っていたが、私が子供の頃からあるくろんど池は「くろんど園地」と呼び名がかわりまだ他にも園地がある。四条畷市の「むろいけ園地」、東大阪市の「くさか園地」「ぬかた園地」へとハイキングコースは繋がってる。

かなり、ローカルなルートだが「灯台元暗し」で、ほとんど知らない。題名は「交野ハイキング1」として一回目としで次回につなげるつもりで少しは町起こしにもなるかもしれないのでこの記録を書いてみた。

私はあまり知らなかったが、歩いてみるとここ交野市もかなり古い歴史のある町だった。そんな中でも、ゴルフ場が山の中のかなりの広さを占め、高級ホテルかと思うような建物が建ち、迷い込んだハイカーである私は何だか異物のような目で見られ、すこし悲しい気持ちがした。そんなことを言うと、岩にボルトを打ち込みよじ登るクライマーとゴルファーの間に、どれほどの違いがあるのかと言われると、私には返す言葉はない。何かにつけて、人間が入るということで、もう自然破壊になってしまっているのだろう。

しかし、まだそんななかでも山の中のお寺「獅子窟寺」とその山道に無数に並んでいたお地蔵さんを、私は許してしまう。写真を撮ってきたので、数えてみたら23体もあった。「家内安全」「受験」「安産」など気軽にみんな昔から仏さんや神さんに願をかけてきた。現世利益に繋がる願掛けは、ちゃんとした宗教では否定されるものだが、一般大衆の古くからの信仰が現世利益だったとしても、神様や仏様はちゃんと自分本位の欲得なのかは選り分けて願い事を聞いてくれることだろう。「むかし、むかし…」で始まる昔話は、よくお地蔵さんがいい人の願い事は聞いてくれるということになっている。ささやかな願をかけ、そしていい人間になろうと心がける、そのような相乗効果的な信仰心は、現代人には欠けていることのような気がする。そして私もご多分に漏れず、獅子窟寺の苔むした大きな岩「天福岩」(大黒岩)に誰も見ていないのを良いことに、抱きついて願いごとをしてしまった。

獅子窟寺までの登りは短いが、急登である。この日は天気が悪かったせいか、参道は薄暗く不気味だ。少しでも止まったら、蚊の一斉攻撃にあう。寺の近くに駐車場があり、展望台になっている。登ってみたが樹木に遮られているのと曇っているのとで視界はよくない。少し行き左に降りると、お大師さまの水という湧き水が流れている。飲んでみたが冷たくはなかった。

また戻って進むと、仁王門跡がありその奥がお堂になっている。薄暗い中に灯明が灯り、幻想的な雰囲気を醸し出している。左のコンクリートの階段を上れば、大きな岩がゴロゴロとある。その裏手に登ると、オーバーハングのボルダーのような岩があった。あとで、交野の地酒の杜氏でもあるHさんにこの日ホシダで出会い、この岩が獅子に似ているために寺の名前が獅子窟寺と呼ばれるようになったということを聞いた。ここの薬師如来は国宝らしいが、宝物殿に入っているようで予約なしでは拝観出来ないらしい。

そこから、くろんど池への道は山道の登りだ。ここからは至る所にお地蔵さんが奉られている。みんな同じような形で、赤いお揃いの前掛けをしている。没個性的に見える。少し登ると、道標があり「八丈岩」の示す方を見ると、岩がある。行ってみると難しそうなスラブ上に大きなホールドがチッピングされている。お陰で、イレブン位のスラブが2級程になってしまっている。上に登ると、交野市が一望できる。天気がよければ、素晴らしい眺めだろう。小雨の中、ここで昼食を取る。登る方からこの岩を見ているよりも登ってみたら反対側に切り立っておりかなり大きな岩だった。

八丈岩を過ぎてからはキノコが、目につく。名前は全く分からない。「月輪の滝」から私市駅に抜ける道との分岐が右にあるが、今回はまっすぐくろんど池の方へ行く。そして、もう少し行ったところの分岐をそうげんの道へと進む。ここから急に明るくなり、所々にベンチが置いてある。草原広場には、立派なアスレチックがあり、緑の絨毯の美しい広場である。家族連れとハイカーに出会う。

そして、二股に分かれてどちらもすいれん池に向かうようだ。私は右に行く。道標に「コワイ」と落書きがあり、???だった。と中に展望の気の櫓がありそこで休憩して進むと、コワイの意味が分かった。岩に鎖が巻いてあり、アスレチック風に降りるようになっていた。なぁ〜んだ。アスレチックをおりたところが、すいれん池と浮見堂である。スイレンの花は、少し咲いていた。ここには園地の管理棟がある。星田園地のピトン小屋とそっくりである。

いよいよ、星田園地に向かう管理道路を登って行くと、柵がありその向こうがゴルフ場になっている。左に通行止めの看板。ここで、私は通行止めの方へ、道が下ってるという理由だけで行ってしまった。かなり、ゴルフ場を巻いて行ってしまってから行き止まりになり、これ以上行くにはゴルフ場を突き切るしかないという、状態になってしまった。やっと地図を広げて、反対の方へ来たことに気がついた。柵を越えたとき、右は登りになっていたので、間違ったのだろう。引き返したら、柵を出たところに立派な道標があった。ゴルフ場の写真を撮っていて、後ろになっていたので全く気がついていなかったようだ。

軌道修正して、右からゴルフ場を巻く。ゴルフ場の広さは凄いものだ。駐車場があり、ゴル場の建物の正面へ出る。そこからは、舗装道路を岩船まで下る。見覚えのある、いつもの道路に出た。鮎返しの滝を見に行こうと思い、地図に天の川沿いに道がついているので進む。すると、通行止めになっていて、奥の方に青いビニールが張られたところから足が出ていてぎょっとする。なんとこんなところに人が…。それもおばあさんである。「ここは工事中で通行止めや」と言われ、引き返した。鮎返しの滝は見つからなかった。しかし、びっくりしたなぁ〜。

星田園地にたどり着く。いつもの風景、いつもの人たちに何だかほっとする。ホシダのベンチに腰掛け眺めていると、いつものホシダとは違って見える。今日の私は、完璧にハイカーになっていた。

時間的には4時間弱の行程だったが、こういうのもたまには良いものだと思った。交野ハイキングの続きをまた行ってみたい。

【 コース地図 】