≪あらすじ≫ ヴィクトル・ユゴー街のアパルトマンの広間で、血の池の中央に外出用の服を着け、うつぶせに横たわっていた女の死体には、あるべき場所に首がなかった! こうして幕を開けたラルース家を巡る連続殺人事件。司法警察の警視モガールの娘ナディアは、現象学を駆使する奇妙な日本人矢吹駆とともに事件の謎を追う。ヴァン・ダインを彷彿とさせる重厚な本格推理の傑作、いよいよ登場。(文庫版裏表紙より) ≪感想≫ 哲学者としての矢吹駆。詩人としての矢吹駆。そして死神としての矢吹駆。この3つの要素を混ぜることによって生まれたのが、探偵としての矢吹駆、といった所でしょうか。 最初に事件を聞いた駆は、犯人はルシファーだと皮肉を言いますが(魔王ルシファー、堕天使ルシファー、そして宵の明星ルシファー)、彼ほど皮肉屋な探偵は珍しいかも。<探偵って皮肉屋が多いんだけどね<火村君とか この作品はトリックも素晴らしいですが、それ以上に構成が素晴らしいと感じました。まるで無駄が無い完成された作品。まさに職人芸と思ったシダイです。 |
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