人生に夢はない/Nobody has Dream in one's lifetime
人は誰かを信じることよりも疑う方が容易い
序章 1章 2章 3章 4章 5章 6章 終章
序章/悲鳴 scream
それが何時のことだったかなんて覚えていなかった。
ただ――、覚えていることはその日の月がまん丸だったということ―――そして、急に始まった男と女の激しい罵り合い――――。
その後に続く短い女の悲鳴―――、そこまでだ。
どうせ男の方が絶えかねて最後に手を出したか何かだろう、―――珍しくもなんともない、街の賑わっている所から少し離れたこの高台に位置する公園。カップルにとっては雰囲気が出ていて絶好な名所なのだろう…、平日はそうでもないが週末になると大勢のカップルがこの公園に訪れる。
今日のカップルもそのうちの1組だろう、それにこの公園で別れ話なんかして夜中に大変近所迷惑になる口論をするというのは2ヵ月に1度ほどの確立で起こり、さしてめずらしいことでもない。
そう、めずらしくもなんともなかったのだ―――朝、警察が僕の―――秋篠博嗣(アキシノ ヒロシ)の部屋のチャイムを鳴らすまでは―――。
1/依頼 request
「女の死体でも公園で見つかったか?」
そう言って志度晶(シド アキラ)は視線を目の前にあるうどんに向け、おいしそうにそれを啜った。
時刻は夕方、警察の事情聴取が終えた僕は、友人の志度を近所のファミレスに呼び出して、本日の出来事のあらましを説明しているところだ。
「半分正解ってとこかな、というよりそこからさらに話は続くのだよシド君」
「続くってことは・・・・女を殺した男が公園の目と鼻の先にあるヒロのアパートに乗り込んで来たとか?」
志度は明らかに冗談口調で、自分でも言いながら少し笑っていたが、僕はとても笑う気分にはなれなかった。
ちなみに「ヒロ」というのは僕のニックネームだ。
「・・・・・ほぼ正解だよ」
「げっ、マジ!?」
「言ったろ?ホボ正解だって・・・・乗り込んで来たというよりも、アパートの自分の部屋に戻って来たっというのが真相なんだろうけどな」
「え?何?ってことはヒロのアパートの住人が犯人だったわけ?」
「いや、それが実はよくわからないんだ。・・・・ただ、僕の隣の部屋で男が死んでいたというのは事実だ」
「どういうこと?つまり女を公園で殺して、自分は部屋で自殺って・・・・あ〜、違うか、さっき男が犯人か?ていう問いに対して「わからない」って言ってたか、つまり男も他殺だったということかな?」
どうやら真剣に考えてくれているようだ。いつの間にか志度は箸を止めている。
僕は頷いてから、話を戻す。
「警察の捜査的にはこうだ、今朝早くに公園を犬の散歩で通りかかった近所のおじさんが女性の死体を発見し警察に連絡、そして被害者の身元を確認した後、彼女の交友関係を調査して最近付き合っている男性がその公園のすぐそばのアパートに住んでいることがわかった。」
「それがヒロのアパートってわけだ」
「その通り、そして警察は男性の部屋に訪れ…そこで男性の遺体を発見する」
「その後ヒロの部屋に警察が事情聴取に来たってわけか・・・で、男は他殺の線が濃厚なの?」
「自殺ならあんなに詳しく事情聴取されなかっただろうなぁ・・・・おそらく僕は容疑者の候補の中でもかなり高い位置にいると思う。」
そう言いながら、僕は今朝の警察との問答を思い出してしまった。
夜中に変な物音を隣の部屋から聞かなかったか?とか、夜から朝まで何をしていて、それを証明できるか?とか・・・・思い出すだけでも気分が悪い。あの、明らかにお前がやったんじゃないか?という目が何より気にくわない。
「というか隣の部屋だろ?何か物音とかは聞かなかった?」
「散々その質問に朝から答えているよ・・・・答えはNOだ。あと、僕にはアリバイが無い・・・・疑われるのも当然といえば当然かな」
「いやいや、アリバイなんて普通無いもんだって、むしろあった方が怪しいってもんだ。どうせ他のアパートの住人も無いってオチでしょ?」
そりゃあそうだ。と言いながら僕は少し気持ちを落ち着かせることにした。
なんだかさっきから志度に愚痴をこぼしているような感じがしたからだ。別に僕は慰めてもらうためにこの話をしているわけではないのだ。
「シド・・・・実はそれでな、こんな話をお前にしたのにもわけがあって・・・」
もう志度は僕が何を言おうとしているのか気づいただろう、先程から僕の目から視線を外さない。
「捜査を依頼したい―――内容は、犯人を見つける―――だ」
「あちゃ〜やっぱし・・・・ハッキリ言って、これは警察にまかせた方が断然マシだと思うけど・・・・それでも依頼する?」
志度は嘆息してから、いやいや最終確認を取ってきた。当然、僕の返事は決まっている。
「依頼を頼む・・・君の上司にも伝えといてくれよ」
―――どういうことか簡単に説明すると、志度は探偵事務所・・・・まぁ、今風に言えば興信所でバイトをしている。信用が大事な仕事なだけにバイト?という気がしないでもないが、すぐに首を切れるという点や、賃金などを考えるとバイトのメリットは大きい。
そんなわけで、友人繋がりでそういうところに依頼を持ち掛けられるのは大変便利である。まぁ、それなりにお金は取られるわけだが・・・。
「今度改めて事務所に顔を出すから、そのときにでも正式に依頼するよ」
「う〜ん、絶対こそこそ嗅ぎ回るよりも大人しくジッとしていた方が利口だと思うけどなぁ・・・安全だし何よりお金がかからないし・・・」
日本の警察は優秀だよ?なんて言いながら、志度はこの話はこれで終わりだと言わんばかりに箸の動きを再開させる。
そう、日本の警察は優秀なのだ・・・。検挙するということに関しては・・・・。
確かに志度の言う通りにジッとしていてもいいのだが、証拠のでっち上げなんかで捕まっては洒落にならない・・・やはりここは依頼すべきだろう―――。
そう思いながら僕はコーヒーのお代わりを頼んだ。
2/アキさん Mr.AKI
志度に依頼をして正解だった。僕は先程からそう感じていた―――。
志度の上司である「旦定事務所」(どうやら真剣にタンテイ事務所と呼ぶらしい)の全責任者―――、まぁ、言うならば社長にあたるアキさん(本名は何故か教えてくれなかった)があまりにイメージの探偵っぽかったからかもしれない。(つまり変わり者ということ)
最初、僕が事務所に入ったとき、アキさんはTVのニュースを見ていた。ニュースの内容は、台風による被害を最初にまざまざと解説して、最後に、自然の前では今の科学力では敵わない、科学力の限界が露呈しましたね―――といった内容をニュースキャスターが言うというものだった。
「ハッ!まったくもって愚かだね。科学の限界が露呈した?いつ?いったい誰が?科学力の限界を隠していたと言ってるんだ?このキャスターは!!」
君もそう思わないか?そう彼は僕に聞いてきた。
これが彼と僕とのファーストコンタクトだった。
「アキさん、そんなことよりもお客さんなんだからちゃんと仕事の話をして下さいよ」
志度がそう言わなければ、僕は彼としばらく先程のことをお題にしばらく論議していたことだろう。ここで志度がストップを掛けたのはまさにグッドタイミングと言うやつだった。
「ん〜〜、そういえばお客さんだったね、初めましてタンテイ事務所の責任者でアキと言います。え〜と、たしかヒムさんでしたっけ?」
「ヒ・ロ!さんですよ。アキさん」
すぐに志度が言い直してくれる。
「あぁ、そうだった。で、ヒムさん。シド君から一応話は聞いていたんだが、僕にもう一度話と依頼内容を言って頂けないかい?」
アキさんの隣で志度がお手上げのポーズをとる。
「えぇ、もちろんそのつもりで今日は来ましたからね―――」
―――僕が「以上です。」と話終えると、アキさんは少し考えるそぶりを見せてこう言った。
「ヒム君、君が警察に疑われるのも仕方ないね。僕が警察でもまず間違いなく容疑者のTOP3だ。君がどう思って僕のところに来たか想像するのは簡単だし、隠すつもりも無いから言うが、第三者から客観的に見ても君は怪しい!」
「ちょ、何言ってるんですか!」
志度が黙りかねて文句を言うが、僕はアキさんの答えに満足した。
「やっぱりそうですか、安心しました。」
「うん、それは良かった。ウチのシド君は面倒見がいいが、どうも優しすぎて客観的に物事が見えないという欠点がある。いつも相談に乗るときは主観を捨てろと言ってるんだけどね」
主観が入っているから相談しがいがあるんですよ。と僕が言うと、彼はそうかもしれない。と言って少し笑った。
話の話題になっている当の志度はといえば、悪口を言われていると思っているのだろう、少し顔が膨れている。
「で、話を戻すが。依頼内容は―――犯人を見つける―――これだけで本当に良かったね?」
「えぇ、それ以上も以下も依頼するつもりはありません」
僕はアキさんの目を正面から見て返答する。
――――そうして、しばらくの間沈黙が生まれる。
おかしなことに、まるで面接を受けているような錯覚に陥っていた。
「――――なるほど、依頼を受けよう。」
長い沈黙の後に、アキさんはそう呟いた。
「どういうことですか?まるで返答次第では依頼を受けないように聞こえましたけど?」
志度は不思議がってそんなことを口にする。
「返答次第では依頼を受けない?それは当然じゃないか、こっちもビジネスでやっているんだ。そんなボランティア感覚で仕事をしているわけないじゃないか」
「それはそうですが―――」
「もしも、今回のような依頼で内容が犯人を捕まえてくれ。なんて言われたらどうするつもりだったんだい?別にシド君が自らの命を顧みずに犯人と格闘したのち、犯人を捕まえてくれるならいいが、僕はまっぴらゴメンだ。第一それは警察の仕事だ。」
志度の言葉を遮り、紡ぎ出されたアキさんの言葉にはそれなりの説得力が篭もっていた。
「それにね、犯人を見つける以下―――つまり、犯人を予想するだけでも僕は仕事を断っていたよ。それは探偵じゃなくてもできる。予想するだけならその辺の子供にだってできるし、そういう人には丁重に知り合いの占い師に相談を持ちかけるように薦めていたところだ」
――なるほど、お金さえ出せば動くと思っていたが、少し探偵という職業についての認識を変えなくてはならないだろう。
彼等も商売でやっている以上、自分達の労働に見合った利益を欲するというわけだ。
やはり損得勘定というのがこの社会の基本なのかもしれない。
「まぁ、シド君は別に落ち込まなくていいよ、むしろ喜んだらどうだい?君の友人は優秀だ。ちゃんとその辺をふまえて考えるだけの知識はあるようだしね。依頼者としては合格だ。友達を見る目は確かだよ、君は―――なぁ?ヒム君」
「ヒ・ロ・です」
先程よりは力無いが、志度が再び言い直してくれる。
―――まったく、すごい慰め方があったものだ。
しかし、もう志度は落ち込んでいないあたりが流石である。
うん、やはり志度に依頼をして正解だった。
3/アウトプット output
事件が発生してから1週間が経過した。
毎日ニュースや新聞はチェックしているのだが事件についての情報は一切公開されていないようで、不安は募る一方だった。
この間、3度ほど警察が事情聴取と称して僕の部屋に来た。
その度に例の「お前がやったんだろう?」という目で見られたわけだ。いいかげん、警察が一体どこまで事件の真相に近づいているのか気になってしかたがなくなるのも無理はない。
依頼してまだ一週間も経ってもいないが、僕の不安は頂点に来ていて、気が付いたら「旦定事務所」に足が向いていた。
平日の15時――俗に言う。おやつの時間というやつだが、アキさんは別におやつを食べるでもなく、パソコンに向かって何か作業をしているところだった。
「やぁ、ヒム君。お久しぶり」
おそらくアキさんの中では僕の名前は「ヒム」で固定されているのだろう。特に名前を訂正する気にもならなかった。(まぁ、最初からそんな気はなかったんだが)
「お久しぶりです。あの・・・今日はシドのヤツいないんですか?」
そう言いながら僕はあたりを見渡す。
「あぁ、シド君なら調査に出かけてるよ・・・亡くなったイノクマ君とその彼女のコデラさんのね」
イノクマ?コデラ?
そこでふと気づく。
そう、今回の被害者の名前である。
アキさんは間違えているが、イノクマ君というのはおそらく檜前進(ヒノクマ ススム)のことだろう。
僕のアパートの住人で隣に住んでいた男だ。
そしておそらくコデラさんというのは亡くなった女のことだろう。さすがに彼女の本当の名前は知らないが。(アキさんが間違えているとすでに決め付けている)
ニュースや新聞に載っていなかったとはいえ、そんなことすら知らないで疑われている自分に腹が立った。
「あの、今日は差し支えなければ捜査状況を教えてもらおうかと思って来たんですけど・・・いいですか?」
「全然いいよ、というか依頼主なんだからもう少し偉くしててもいいのに変わってるね」
そう言いながらアキさんは笑った。正直、彼に変わっていると言われたのは少しショックだったりする。
「とりあえず、1番気になってるだろうから、まずは警察の捜査がどこまで進んでいるかから話そうか」
「―――!!そんなことまでわかるんですか!?」
「いや〜、すごい食いつくね。そんなに驚いてもらえるならコレは最後に取っとくべきだったかな?
いや、最初に言うからこそ価値があるのかな?まぁ、種あかしをすると、知り合いに警察―――というか刑事が何人かいてね、そのうちの1人がちょうどこの事件の担当でもあるのさ」
ん?今なんかスゴイことを言わなかったか?この人は・・・。
「ふふふ、不思議がっているようだけど、警察が第三者に対して情報を決して漏らさないと思っていたかい?ならその考えは間違いだよ。大抵、刑事ってのは雑誌や新聞の記者と繋がりがあるもんだし、情報を記者にリークするもんだ。古株であればあるほどこの傾向は強い。メディアと警察っていうのは犬猿の仲だと思われがちだが、実際の所そうでもない、公開捜査なんかだとTVというメディアを通して、地道に聞き込みに回るよりも遥かにたくさんの情報がいち早く警察に寄せられる。真偽は別としてね。それにね、大抵そういう時はTVでわざと流さない情報もある。」
「――?どういうことですか?」
思わず聞き返すあたり、どうやら僕は彼の術中に嵌っているようだ。
「例えば、逃走犯は黒い帽子をしていたとしよう。そして、公開捜査でTV放映する時にはわざとその情報だけを抜くんだ。まるで帽子なんてしてなかったかのようにね―――そうすることによって警察に寄せられるたくさんの情報の中で、黒い帽子というキーワードがある情報に絞り込むことができるようになる。」
「つまり罠を張るわけですね?それなら罠は多いに越したことは無いから黒い帽子以外にも車の車種か何かもわざとTVで放映しないわけだ」
「その通り、しかもこれは何も情報を絞り込むだけじゃない。容疑者に対して事情聴取の時にだってこの罠は使える。だからこれから僕が話す警察の捜査状況も全て真実だろうけど、それが全てではないということを頭に置いといてくれ」
なるほど、警察の情報というのは信じられるが、それは警察が知りうる情報の6〜8割といったところか―――。
「わかりました。勘違いしないようにします」
「よし、では話そう―――まず、被害者の死亡時刻から話すが、想像通り――最初の被害者はコデラさん・・・・だったかな?まぁ、名前なんて関係ないか、とりあえず女の方が先に死んでいて時刻は0時30分から多く見て±30分といったところだ」
―――驚いた。アキさんが被害者の名前を忘れていることがじゃあない(当然か?)それに関しては僕が「ヒム」という名前になっている時点で諦めている。それよりも驚いたのは、死亡時刻まで聞き出していることだ。もしかしたらアキさんは警察の情報を8〜9割ほど聞き出しているのかもしれない。
「次に・・・・あ〜、イノクマだかヒノクマだか知らんが、男の方だけど――」
とりあえず心の中でヒノクマです。と答えておく。
「死亡推定時刻は1時30分からこれも多く見て±30分・・・・まぁ、この2人は例の公園に来る前にとあるホテルのレストランで食事をしていたのが確認されていて、それで胃を解剖してから消化の進み具合で死亡推定時刻を割り出しているから、±15分ってところでいいだろう」
―――あれ?何かおかしくないか??
頭のどこかでそうは思ってもそれを上手く言葉にできない。
そんな僕を見て、アキさんは「何かに気づいたか?」という顔になる。
「上手くアウトプットできないんですが―――、どうも僕が考えていたストーリーとは違うような気がしてきたんですが」
「刑事が僕に教えてくれたときも似たようなことを言ってたよ。とりあえず君のストーリーを聞かしてくれよ」
と、アキさんが促すので僕は少しずつ記憶と推理を整理しながら、それを言葉に変換していく。
「僕が考えていたのは、公園には3人いた。という考えなんですよ。つまり、被害者が2人で加害者が1人という構図です。」
「なるほど、ヒム君は事件当日に男女の声を聞いたと言っていたね・・・・しかし、それだけじゃあ男女が何人いるかわからない―――声だけで人数を判断するのは危険だし、もしかしたら喋らない人がいたかもしれないしね」
「えぇ、ですから僕はてっきり被害者と加害者が全員あの場所――公園にいたのだと思っていました。ところが―――」
「時間だね?」
そう、アキさんは短く呟いた。
「警察の死亡推定時刻を信じるなら、被害者2人が死んだ時間は短くても30分も離れていたことになる。男がアパートに戻るまでの時間といったらせいぜい3〜5分・・・彼は25分以上もの間何をしていたのでしょうか?そして25分以上の間、犯人は何をしていたのでしょうかね?」
「―――君はどうしていたと思う?もう大体想像はつくんじゃないかい?」
そう、アキさんは静かに囁いた。
そう言われて、僕は先程から思っていたことを口に出すことにより考えが整理され、新しい推理を思いついていることに気が付いた。
「――女を殺したのが誰かにもよりますね。例えばその場に3人いたとしたら、間違いなく殺された男――檜前は女を殺す側にいる。」
―――そうなのだ。被害者の女と男の死亡時刻が最低30分ずれているということは、檜前が女を殺した時に加害者側にいなくては話がなりたたない。
彼と彼女の他の第三者による、通り魔的犯行だとしたら、最初に死んだ女の方にはムリでも、男の方には声を上げるなり何かしらの時間が少なからず25分以上も用意されていたからだ。
ところが僕はそんな声なんて聞いていないし、警察にも当然電話は無かったはずだ。
夜の公園には最低男と女が1人ずつ―――加害者とコデラさんがいたのは間違いないのだから、檜前が彼女を殺した犯人である可能性はかなり高い。
「檜前ともう1人の犯人が仲違いになるまでの時間・・・・そう考えるのが自然なんですが」
「どうもしっくりこないね・・・・。なら、その場に2人―――加害者と被害者の2人だけの時は?」
―――!!僕は息を呑む。
アキさんは僕の考えを読んでいるのだろうか?それとも知り合いの刑事というのが僕と同じような推理をしたということなのだろうか?
「では、まず可能性の低い方から―――、檜前さんではない他の誰か―――第三者とコデラさんの2人だけの場合、檜前さんは彼女を1人で家に帰したことになる・・・・それはこの時間帯から考えると少し考えにくいですが、ありえないことではないですよね?」
この時、アキさんの目はまるで、早く続きを話せと催促しているようだった。
「僕が男女の話し声―――を聞いたことから、この2人が知り合いである可能性は高い、いや、知り合いだからこそ檜前はコデラさんを家に帰したのかもしれない。
ですが、問題なのは時間と死んでいた場所です。
アパートと公園間は、歩いて5分足らず、しかし死亡推定時刻の差は30分以上・・・犯人はコデラさんを殺した後、檜前を殺すまでに何をしていたのでしょう?
死体を隠そうとしていた?
翌朝簡単に見つかっているところから考えてそれはない。
なら凶器を探していた?
時間的にムリがあるだろうし、もしそんなことをすれば人目について今ごろ逮捕されているだろう。
そう、連続した殺人事件として考えるなら、これはあまりにもおかしいのです。」
「もう結論はわかっているね?」
「えぇ、つまり―――2人の殺害は別々の事件だったということが、今僕が新たに思いついたストーリーです。
そして、おそらくコデラさんを殺したのは檜前でしょう」
そこまで僕が喋ると、アキさんは満足そうに頷いた。
「今の僕の推理も、ほぼそれと同じだよ。
ただ、僕の方が情報多いからもう少し細かくなっている。コデラさんもイノクマも死因は素手による絞殺だったから警察は2人を殺した犯人が同じ説を捨ててはいないし、君は2人を殺害した容疑者としての疑いは晴れていない。
まぁ、事件の全体像としては、公園でイノクマがコデラさんを殺害、その後彼が部屋で殺害されたというのが1番自然だろう。」
―――2人とも死因は素手による絞殺。
ここにきて、また新たな情報が出てきた。
アキさんがこれを先に言わなかったのは、2人とも同じ死因だとわかると、先程推理した「2人の殺害は別々の事件である」ということが考えにくくなるからだろう。
先に別々の事件と推理してから死因が同じと聞いても、別々の事件という推理に対して違和感を覚えないでいる。
そんなことを考えていると、事務所のドアが開き、志度が中に入ってきた。
4/リストアップ list up
「シド君、調査の進み具合はどうだった?」
「バッチリですよ、檜前進さん、あと香寺香住(コウデラ カスミ)さんの交友関係も調べてきました」
僕は2人のやり取りを聞きながら、少しだけ探偵事務所っぽさを感じつつ、やっぱり名前を間違えていたな。ということ思っていた。(「ウ」が抜けてるじゃねーか)
「それじゃあ、2人と少しでも関わったと思える人物で、この辺りの地域に住んでいる人物の両方に該当する人物をリストアップしますね」
そう言って志度はパソコンの前に座り、キーボードをカタカタと打ち始める。
それを見ながら僕は疑問を口にする。
「なぁシド。この辺りに住んでいるっていうのはわかるが、2人と少しでも関わったと思える人物っていうのはどうやって調べたんだ?」
「あぁ、簡単だよ。2人とも大学生だったから、2人の学校にいって同じ学科の人に何人か2人について聞いてみて、知っている人がいたからそこから友人関係を根こそぎ調べたわけ。
あと、2人の高校、中学のクラス、それと同じクラブだった人は全てチェックしてみたり・・・」
「あぁ、オーケー、わかったもういい」
僕は話の途中で志度の話を聞くのを放棄することにした。
「――――簡単っすか」
思わず呟く。
「ん?何か言った?」
ちなみに志度は地獄耳(デビルイヤー)だったりする。
どうやら僕が思っていたよりも志度は優秀だったわけだ。そんな僕の気持ちを知ってか知らずかアキさんが、安心したかい?なんて小声で聞いてきた。
「えぇ」
「絵?絵が何だって?」
・・・・・どうやら、志度はまだ僕が何を言ったのか気にしていたらしい。アキさんに対して頷いたのだが、志度にとっては「えぇ」が「何」のことを言っているように聞こえたようだ。
そんな僕と志度を見てから、アキさんは意地の悪い顔で再び、安心したかい?なんて聞いてきた。
「いぇ・・・・」
「家?家がどうしたの?」
「・・・・・少し友人のことが不安になりました」
それからしばらく僕は志度の作業を後ろから覗いたり、アキさんと会話をしたりして時間を潰すことにした。
18時・・・・事務所の窓から見える景色はすっかり黒く染まり、人工物の明かりが街を照らす時間に変わった。
志度の作業は、リストアップ、と簡単に言える作業なのだが、実際亡くなった2人に関わったと思われる人物の多さは半端ではなく、進捗状況は休憩を入れずに今もがんばっているが、全体の8割にようやく差し掛かったといえる程度しか進んでいない。
思いのほか2人に関わった人物で、この辺りの地域(電車で2駅ほど)に住んでいる人物が多かったことが原因かもしれない。
それにしても――――
「犯人は2人に関わったことがある人物、さらにこの辺りに住んでいるというのは可能性的にどうなんですか?」
果たして高いのだろうか?・・・・・いや、問題は高い低いではなく、それぐらいしか犯人に繋がる道は無いのではないだろうか?―――思わずそんな考えが頭を過ぎる。
「この辺りに住んでいる可能性だけを見るなら極めて低い。コデラさんを公園で殺したヤツは土地勘があるのは間違いないだろうが、イノクマを殺した犯人にいたっては精々イノクマの部屋に行ったことがあるだろう、というぐらいでこの辺りに住んでいなくても犯行は十分可能だったはずだ」
「警察も同じようなことをしているのでしょうか?」
「いや、さすがにシド君みたいに小学校のクラスまで調べているとは思えない、精々高校時代のクラスメートぐらいまでは調べているだろうけどね」
「あ、じゃあ警察とは違った捜査をしているわけですね?」
「その通り、だからいくら作業効率が悪いとしても無駄ではない、本来人探しとはこうした地道な作業で、一見効率が悪い作業がもっとも効率が良かったりするわけだ」
なるほど、などと関心していると。
「あーーーもう!人が一生懸命作業してる中その作業の効率が悪いだの悪いだの!!」
―――と、志度が吼えた。まぁ、ムリもないか・・・
「アキさん!もう今日は帰りますからね!ヒロ!どっか飲みに行くぞ!」
そう言って志度はパソコンをシャットダウンして僕の腕を掴み入り口に向かう。
「あ〜〜、シド君。明日も仕事だから飲みすぎには注意しなよ、特に酔っ払ってヒム君に迷惑をかけないようにね」
アキさんはそう言って手を振った。
5/酔っ払い drunkard
当然といえば当然の結果だろうか・・・・
志度はこれでもか!というほどに酔っ払っていた。
1人では歩けないといったレベルだ。しかしそれでも簡単な質問には受け答えはできるようだった。
過去に志度と飲んだ時にわかったことだが、どうやら飲み始めぐらいからの記憶がさっぱり消えるタイプらしく、この機会に色々と聞いてしまえとばかりに色々と普段は聞けないようなことを聞き出しては、素面の時の志度にその聞き出した内容を言ってやるのが僕の楽しみの1つでもあった。
それにしても―――
「おい、重いぞ酔っ払い」
「ヒロが貧弱なだけだろぉ〜がよっ!」
「うるさいぞ、酔っ払い」
酒に強いというのはイイことなのだろうか?毎度のことながら志度をおんぶして帰るというのは並大抵のしんどさではない。
しかも志度の家と僕の家はかなり離れた位置にある。
「あ、そこそこ!そこの高台がさっき言ってたとこね」
街から少し離れた高台に位置する公園―――
志度の家と少しばかり方向が違うようだけど、少し寄ってみるか?そんな感情が不意に沸き起こった。
「よし、じゃあ少しあそこに寄ってから帰るぞ」
「おぅ、頼んだぜ運転手」
「誰が運転手だ酔っ払い」
そんなやり取りをしながら高台に向かう。
すると道中、志度は何か僕に言いたいことがあったが思い出せないと悩み始めた。
「あ〜〜〜、なんだっけなぁ〜〜〜?」
ちなみに僕はすでに体力が限界にきており、とてもじゃないが相槌をうてる状態ではなかった。
僕が息を切らしながら歩いてる中、背中の酔っ払いはしきりに「う〜ん」だの「む〜〜」だのと唸っていたわけだ。
―――公園から見た景色は今までの疲れを忘れさせるには十分だった。
僕のアパートの近くにもこのような公園があれば―――、そんなことを無駄だとは感じつつも思ってしまう。
そんなとき、志度は急に思い出したかのよう手を打ってこう言った。
「あぁ―――、そういえばさっきリストアップの作業をしているときに、檜前が通ってた中学のクラスメートの名前にヒロの名前を見つけたんだった」
6/自由 liberty
僕は家の近所にあるファミレスで、アキさんが来るのを窓際の席で待っていた。
おそらく朝から事情聴取で、昼過ぎには彼の家の留守番電話に入れたメッセージに気づいてここへ来ることだろう。
それまでに、自分がしてきたことについて正しいかどうか考える
―――いや、考えるまでもないか、自分がしたことは正しいものだ。
しかし、例え自分にとって正しいことであっても、他人にとっては正しくないのだろう・・・。
正しいとはそういうことだ。
―――気が付くと目の前にアキさんが立っていた。
「まったかい?」
「いいえ」
今来たところです。そう言おうか悩んだが、目の前の冷めたコーヒーがその言葉を抑制した。
「すまないね、実は一度事務所に寄っていたんだ」
それだけで彼が僕に対して何が言いたいのかがわかった。
「ところで―――、何故ここへ僕を呼んだんだい?ヒロ君」
あぁ、やっぱりそうだ。この人は気づいている。
「なんででしょうね?自分でも上手く言葉にできません。それよりもヒロって呼んでくれているということは、僕の正確な名前を覚えてくれたということですね。・・・・うれしいです。アキさん―――いや、秋篠博嗣さん」
「まいったよ―――さっき事務所でも途中まで「ロ」を抜いて「ヒム」で君のことを調べていたんだからね、ヒロ―――いや、比呂霧椿(ヒロム ツバキ)君」
彼は薄い笑みを浮かべて席につく。
「ところで、僕の家の電話番号はシド君に聞いたのかい?」
「えぇ、アキさんの本名から住所、はてはアキさんの住んでいるとこの近くにカップルにえらい人気がある公園があるだとかね」
「そういうことか―――酔っ払うと口が軽くなるのと変に女の子になるのがシド君の悪いとこかな」
そこが彼女のいいとこでもあるんですよ。僕がそう答えるとアキさんは、――なるほど、そう呟いて少し寂しそうな顔をした。
あぁ、そうだ。
「この前はそのシドに止められましたけど、ニュースについて聞きたいことがあったんですがいいですか?」
「ん――、どうぞ、答えれるかわからないけどね」
「いや、アナタの意見を聞きたいだけです。
ニュースを見ていて思うんですが、どうしてニュースは他人の不幸を放映したがるのかな?って」
「簡単だよ、日本人っていうのは他人の不幸が好きなんだ。だからニュース番組の大半が不幸な話題なんだよ」
日本のベストセラーなんか典型的かな?彼はそう最後に付け加えた。
―――あぁ、やっぱりこの人は本物だ。
僕が長いこと考えて出した答えを一瞬で答えてしまう。
「―――泣いているのかい?」
「あ―――」
言われて初めて自分の頬をつたう熱いものに気づいた。
「おかしいですね―――、どうして人は嬉しいのに泣けるのでしょう?」
「別におかしくないさ、泣くということに対してマイナスイメージがどうも先行してしまうけど、それは間違いだ。嬉しいときに泣くこともあるし、逆に悲しいときに笑うこともある」
やはりこの人はすごい、おそらく僕には秋篠博嗣を理解することはできないだろう・・・。
「―――あ、そういえば香寺さんのことは僕が言うまで知らなかったのかい?」
「えぇ、彼女の存在は最初知りませんでした。おかげで檜前を殺しただけで警察に2人殺したんじゃないか?って疑われた時はまいっちゃいました」
「確かにたまらないね、それは・・・・・・あ、そうそう。今日、シド君の通夜があるらしいけど、参加するかい?」
「冗談。―――いったら殺されちゃいますよ。彼女を殺した犯人ですよ――僕」
それもそうだ。そう呟いてからアキさんは胸ポケットから通話中の携帯電話を取り出した。
「ここの会計は僕が払おう。好きなとこに行くといい。」
そう言って電話を切る。
「いや、僕が払います。成功報酬の依頼料・・・まぁ、だいぶ安いですけどね」
財布の中のお札をすべてテーブルに置く。
「さてと、どこに行けばいいんでしょうね?」
「君が決めるんだ。君は今自由だよ」
「そっか―――自由か」
そう言ったとき、店の入り口に刑事らしき大柄の男が数人張り込んでいるのに気づいた。
「すみません、弁償代は任せました」
僕はそう彼に最後の台詞を言い、座っていた椅子で窓をぶち破り、そこから外に飛び出た。
終章/夢 dream
街の中を全速力で走る。
途中、何度か人とぶつかるが、それでも足を止める気はない。
目指すはあの高台に位置する公園。
僕が最後に人を―――親友である彼女を殺した場所。
動悸が激しくなり、手足がまるで石でできているかのように思い通りに動かなくなってくる。しかしそれでも僕は手足を動かして前へ、前へ進もうとする。
不意に、――高台に行くことが長年の夢だったかのような錯覚に陥る。
おかしな話だ。
夢というのは、
最初は遠い位置にあるのだろう――
しかし、いつしか自分の都合のいい近場に目標を変え
それに集中することで自分の夢だと思い込んでしまうものだ。
ほら、そこの角を曲がれば高台の公園は目の前だ。
目のま―――
視界が急激に回転する。
気が付いたら仰向けに倒れていた。
どうやら曲がり角から何かが僕にぶつかってきたらしい
耳元で何かを誰かが大声で叫ぶが僕には届かない。
夢の終わりとは所詮こんなものだ。
高台に行くという夢―――
親友を殺すという夢―――
自分に罪をなすりつけた者が誰なのかを調べるという夢―――
旧友を殺す夢―――
視界が暗転していく。
遠くから救急車のサイレンが聞こえてきた気がするけど、僕にはもう関係ない話だ。
すごく疲れた―――
さぁて、今度はどんな夢を見ようか―――。
了 .
あとがきというもの
さて、この行からここに書かれている内容はハッキリ言おう。あとがきではない!(もしくは呼べない
じゃあ何だ?と思うかもしれない、あんまり言いたくはないが、実はこれもトリックの一環だったりする。
果たして、この「人生に夢はない」を読んで何人の方がこのトリックに引っかかるか楽しみでしかたない・・・・まぁ、読む媒体によってかなり形は変わると思うが・・・。
ん?どんなトリックかだって?
ワードなら→のスクロールを、プリントアウトしたなら紙の枚数を見たまえ・・・・あることに気づくはず・・・・あれ?って思ったかい?そう、つまり話自体は16ページしかないのだこれが
だっはっは(゚д゚)つまり
「あれ?もうすぐ話が終わるのかな?けど、→の枚数的にはまだまだ続くみたいだし・・・・16ページ目(チュドーーーン!!)終わりかい!!」
というわけさベイベー。卑怯?詐欺?もっと言いなさいwそれは騙す側にとっては誉め言葉でしかない罠。
あ〜、ネタも無いしこの辺で本編についてここに書くけど
今回、読者への挑戦状はありません!
「おいおい、どうしたんだ?」
と、思う方がいるかもしれませんが、できれば読者への挑戦状を入れることによって話をぶつ切りにしたくなかったってのが本心。
で、私が敬愛する森博嗣先生(すみませんM(_ _)M ファーストネームパクリました秋篠ひrs・・・)のお言葉を借りるなら「話の途中でトリックがわかっても、面白いミステリは面白い」とのこと
実際、森先生のミステリで、話の序盤でトリックがわかったりする話があったのですが、それがカナーリ面白いわけだ。ってなわけで、今回の狙いはソレなわけ(わかる人はわかるアノ数学者のお話)
あ、さらにさらに書くと、↑で一人称が「私」じゃねーか!って思った方がいるかもシアン化合物ですが(キツイ)不特定の相手に対しての文面だと、一人称は「私」を使おうと思うことがありまして・・・。
ん?何で思ったかって?
ネットゲームでですが何か?(意味違)(´Д`)y-~~
いや、ネットにはスゴク頭の切れる方がたくさんいて、すごく勉強になるわけで・・・・2004年はまぁ、色々あったわけさ
あ、そうそうここらでネタバレ?みたいなのをば
当初、この話のタイトルは
「死のうとして死ねなかった僕、生きようとして死んだ友」
なんていうクラーイタイトルだった。しかし、ほぼネタバレじゃねーか!ってことで止めマスタ。
あ、ちなみにそのタイトルでわかったかと思いますが、ヒム君はラストで死んでません(爆
まるで死んだような書き方だけど、彼にはまだまだ生きて償ってもらいましょうカ(ニヤ
ってか、今気づいたけど0から書き上げるまで1週間かかってないじゃん!
確か、友達にメッセで書いてやる!と宣言したあと、ちょこちょこしてるつもりが→椅子を購入→今まで20分椅子に座ると腰痛でベッドに退散していたのがあら不思議。2時間3時間座ってても兵器だわさ。(誤字ではない
気分はムーブーラッテ(おほほほ♪
人物表
比呂霧椿(ヒロム ツバキ):本作の主人公、呼び名は「ヒロ」「ヒム」
志度晶(シド アキラ):実は女の子、・・・ヒロイン?呼び名は「シド」「シド君」「志度」
秋篠博嗣(アキシノ ヒロシ):探偵、呼び名は「アキさん」
檜前進(ヒノクマ ススム):1章が始る前にアパートの隣人であるヒロに殺される。
香寺香住(コウデラ カスミ):1番最初に檜前に殺されたカワイソウな子。
簡単に事件の時間経過だけでもココに書くと
香寺さん檜前によって殺害(比呂霧のアパート付近の公園)
檜前ちん比呂霧(ヒロorヒム)によって殺害(檜前の部屋)
シド君比呂霧(ヒロorヒム)によって殺害(アキさんの家付近の公園・序章)
1章→2章→3章→4章→5章→序章→6章→終章
ってなります。
まぁ、序章と1章の冒頭から秋篠博嗣=ヒロ、と思わせるトリックに引っかかる人が何人いることやら・・・名前なんて覚えねーよ!ってのが普通で気づかないモノかな・・・・(名前なんて所詮そんなもの、所詮識別のための記号でアルゴリズム)
シド君の性別トリックもわかりにくいかしら?(注:シド君は女デス
ちなみに今回最大のトリックである時間と場所の叙述トリック
「序章での公園の女性の短い悲鳴=シド君の悲鳴」→「序章は5章の後の話でアキさんの回想」
ってのが最後まで読んでわかるだろうか?
わからなければこの作品はしょせん駄作ということになる(ダメ人間作だから・・・・・・ハイ、面白クアリマセンネ(´ ω `)
さぁ〜て、ページ数もそろそろいい按配だし、そろそろあとがきも終わるとしますか。ってなわけで アディオース!(ΦωΦ)ノシォ
最後に
この話を読むのがまだ1回目という方は、もう一度序章を読むことをお勧めします。
2004/11/04
HPver.のあとがきというもの
この作品はダメが2004/11/04に作ったものであり、このページに載せているのはワードで書いた作品をコピペしたものである。そのため、コピペミスなどがあるかもしれないので、その辺を見つけたかたは、できればダメまで連絡をしてほしいシダイ。
また、誤字脱字なんかを見つけたとかでも連絡してホシイかもかも
2004/12/19
さらにあとがきというもの
誤字を修正しました。
終章があまりにもワカリニクイとの指摘が多かったので、オチを多少修正変更しました。
てか、まるで夢オチになってしまった・・・・まぁ、同じキャラクタで別な話を書きたくなったんで、そのつじつま合わせってことで許して下さいm(_ _)m
2005/01/15
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