【痛みの訳】


「・・・あー、」

部屋の真ん中に据えられた背もたれのない簡素な椅子。
小ぶりなそこの座面に何とかデカイ図体で腰掛けているのは燕青だ。

ポリポリと額の辺りを掻いている表情は少しだけ暗く、
右手を前から回す様にして、左の肩甲骨の辺りを撫でる。
ツキリとした痛みに微かに眉をひそませ、
なぞった指先を目の前に戻せば、うっすらと残る赤。

この程度の怪我自体は慣れっこだから、
表情を暗くさせているのは別の原因。

燕青はその原因が薬箱を抱えて舞い戻るのを、
血さえ出なきゃ誤魔化せたよなー、と数分前のことを回想しながら、
おとなしく待っているのだった。





「ひーっめさーん♪何か食うも・・・」
「ひゃぁっ!?」

グラリと踏み台の上の秀麗が揺れる。
足場の悪いところに無理やり置かれた踏み台で、どうやら棚の上の何かを取ろうとしていたらしい。
わずかに指のかかった棚の上の瓶は、その弾みで秀麗よりも先に床に落ち、
パシャーン!と陶器の破壊音が響いた。
続いてドン、という重たい音。

「っ・・・」
当然受けるはずの床からの鈍い衝撃に身構えた秀麗が感じたのは、
硬いけれど床のそれとは違う。
暖かくて安心できる何かが自分を護ってくれている、とわかるまでほんの少しだけ時間がかかった。

「姫さん、怪我無ぇ?」
背中から体の芯へ直に伝わるような声に、ハッとする。
後ろから包まれるようにしっかりと抱かれた自分の体は、
完全に燕青を下敷きにして床に転がっていた。

「嘘やだ!燕青!?」
ごめんなさい!どうしよう!と転がったままでジタバタもがく秀麗を胸に乗せたまま、
燕青は、よっと軽く弾みをつけて起き上がる。
床に座る形で出来た燕青の足の隙間に、秀麗はそのままずれ込むようにストンと落ちた。
しっかりと抱かれていた腕はアッサリと解かれ、
その開放感が少しだけ、ほんの少しだけ寂しいと感じるのは、
自分が、浅ましい証拠なのだろうか。


「悪い、俺が脅かしちまったよな。どっか痛いとこは?」
「うぅん、私は平気!そんなことより、」
燕青は?と続けようとして、クイと両の手首を取られた。
様子を伺おうと体を捻ったから、足の間の狭い空間の中、
両の手をつながれて向かい合う形になる。

「何?!」
「手、振り回すと危ねぇぞ」
そこでようやく周りを見ると、陶器の割れた欠片が、辺りに散らばっているのがわかった。

「・・・あー、派手にやっちゃったわねぇ」
大きなものから細かいものまで散らばった欠片と、
その隙間を埋めるように細かな茶葉が散乱している。
散々の調理場の様子に秀麗はガックリとうな垂れた。

「何か大事なもん割っちまった?」
「うぅん、お茶の葉入れてたただの瓶」
「そっか。なら俺も片付けるの手伝うからさ」
終わったらおやつ多めな、と燕青は繋いだ手をわらべ歌で遊ぶ幼児のように縦に三回振る。

その笑顔に流され秀麗も笑いかけた瞬間、
はた、と固まった。
大事なことを、ちゃんと最後まで聞いていない。

「ていうかね、燕青、あなたの怪我は?」
「ん?別に何ともねーよ」
俺は丈夫なのが取り柄だし、と繋いだままの手を利用して、
秀麗を一度ちゃんと立たせながら燕青は応えた。

「本当に?」
「ああ」
「なら、ごめんなさい。ありがとう燕青」
「今度から高いもの取る時は、静蘭か俺、使えよな」
「うん、居る時はお願いするわ」
釘を刺した声にペコリと下げた小さな頭を、よし、と満足そうに大きな手がポンポンと撫でる。

「さーて、先ずは箒と塵取りだな」
「確か入り口の隅に置いてあるわ」
「はいはいは〜い」
多めのおやつに期待して、クルリと秀麗へ燕青が背を向けたときだった。
大きな背、その左肩辺りの着物の色が硬貨一枚ほどの大きさで紅く変わっている。
秀麗は、燕青!と小さく悲鳴を上げた。
その声に被さるように、燕青からは「あ、やべ」と悪戯が見つかった子どものような台詞が漏れた。

「バカ燕青!そこで大人しく待ってなさい!」
簡素な椅子をビシッと指差し、
床の破片を器用に避けながら、秀麗は薬箱を取りに突風さながらその場を後にした。


「・・・ヘタ打ったなー」
一人残された調理場で、燕青はガシガシと頭を掻く。
指差された椅子の座面へ目を落とし、
ドカッと腰を下ろして溜め息をついた。

感覚的に、何かが刺さったような気はしたが、
それをあのときそのまま口にしなかったのには訳がある。
本人にどう誤解されようが、言うつもりの無い訳が。

けれど、秀麗が戻ってきたらそこを言及することになりそうで、少々頭が痛かった。
唯一無二と決めた上官は、譲らないともわかっているから。

守られること、大事にされることについて素直に認め無いあのお姫様。
『なんで、何とも無いとか言うのよ!』という予測の質問は確信に近く、
燕青は、どう言ったら秀麗にとって一番いいか、
本人が立ち戻るしばしの間、おとなしく考えることにした。






















【一滴の訳】


燕青の思考の時間は短く、
変わりに少し息を切らした秀麗が調理場に舞い戻ってきた。

「上着・・・脱いで」
「姫さん、そういう台詞は恨みがましくっつーより、おねだり風で聞きた」
「いいから黙って脱ぐ!!」

燕青の後ろに回り、近くの机へ薬箱をドンと置きながら秀麗は声を大きくした。

自分を守って怪我をして、
なのに平気だといって、自分をまた気遣って、
今も瓢とした空気で軽口を言う。
いつもの燕青だった。
だから、
その分余計に腹が立って仕方が無い。

どうしてこんなにイライラして、
それと同じくらい泣きそうになるのか、
よくわからなかった。

ふ、と背を向けた燕青が、息を小さく吐いた音が聞こえた。
それと同時に、シュル、と帯を解く軽い衣擦れの音。
たくさんの傷の痕が残る、広い背中を燕青が晒すと、
ずっと口を閉ざしたままの秀麗へ、そのまま静かに呼びかけた。

「姫さん、怒ってる?」
「怒ってるわよ!」

自分でも笑えるほど声が駄々を捏ねているみたいで驚いた。

「でも俺嘘ついたわけでもないんだけどなー」
「このくらい本当になんでもなかったって言いたいんでしょ!?」
「・・・正解、って言ったら姫さんまた怒るよなぁ・・・」
「怒るわよ!」

欠片は傷口には残っていない。
思わず消毒用の液体を湿らせた布を、グイと傷へ押し付けて、
秀麗は尖った声を出した。
反射で、燕青の口から、イテ、と声が漏れる。

普段ならすぐ,、ごめんなさい、と声がかかりそうなものを、そうはならなかった。
秀麗が怒っているせいかと思ったが、
しばらくの沈黙の後、ポタリと背中に消毒液とは違う水滴を感じて、
燕青は心の中で、あちゃー、と天を仰いだ。

秀麗は、傷口に当てた布を持つ手をそのままに、
つい、と水滴が背の窪みにそって流れてゆくのを黙って見ていた。
そして言っても仕方がない言葉が、ポロリと零れる。

「なんで・・・大丈夫・・とか言うのよ」
予測どおりの質問に、燕青は、本当に困ったように静かに返事をする。
「それが何となく分かるから、」
だから、姫さん泣いてるんだろ?

向き直って頭を撫でる訳でも、抱きしめて安心させてやることもせずに、
燕青はただ背筋を伝っていく一粒を感じながら秀麗に聞いた。
傷を心配して、というような単純な涙でないことくらい簡単にわかる。


くやしい、とポツリとだけ返事が返ってきた。


当たり前のように軽々と自分を護って、
そして傷つくことを全く厭わないこの男が腹立たしかった。
心配をかけさせまいと立ち振る舞うその機転も、
そして今回運よく気づいただけの自分の単純さも、
悔しくて仕方が無い。


大人なのだ、この男は。

そして、たったそれだけのことに気づいて、
涙するくらい、

自分は子供なのだ。





















【あの言葉の訳】



好き、とか愛しい、とか、

自分より随分小さい少女を、唯一無二と決めたその訳を、
全力で守り支えるその訳を、
それらの一言で片付けて、口づけの一つでも施せば、
驚いた後怒って、そして涙を忘れてくれるんだろうか。

背中に感じる、少女から大人になろうとするその小さな手のひらが、
涙をたった一滴だけに留めるためにきゅうときつく握られる。
細かい震えが伝わって、その下の傷がチクリと痛んだ。

掠り傷一つから及んだ秀麗の思考はきっと、
自分の不甲斐無さや、鈍さ、
守られることへの申し訳なさ、
そんな方へズルズルと広がっているのだろう。


『俺が勝手にやったんだから、姫さんが気に病むこたねーの』
『もう俺史上最高の上官なんだから、守るのは当然だろ』

いつもの調子の台詞が心の中でいくつも浮かんだが、
結局口にはしなかった。

眩しいくらいに純粋に、全幅の信頼が寄せられている自覚はあるのに、
それが眩しすぎる時がある。
真正面から受け止めてやれたら、それはどんなにか楽だろう。

案外、酷ぇ男かもな、と自嘲気味に心の中で吐く。


たった一人、と決めたのだから、
それは恋慕だと言われればそうなのかもしれない。
けれど、そんな甘くて柔らかい感情は、自分にはつかみどころが無くてよくわからなかった。

ただ、もう強烈に惹かれて、この女しかいないと思った。
強くて、ひたむきで、最高の上官。


(そう、上官、なんだよな)

自然に出たこの二文字が、
最近自分に言い聞かせる単語になっている気がしてしょうがない。

懸命に必死に前へ進む少女を、奪って攫って閉じ込めて、
そんなバカな男に成り下がるのは真っ平ゴメンだった。
(想ったことは無い、とは言わないが)

自分が男として見られなくても、ただ頼りがいのある右腕であれば、それでいい。

後悔は微塵もしていないけれど、
人を殺めたことのある自分には、想い想われる関係は贅沢な望みだった。

そして、秀麗は紅家直系の姫だ。
ゆくゆくは本人の想いを別にして、家のために縁談を受けるだろう。

だから、余計な雑念は入れないほうがいい。
わざわざ自分を男として意識させるようなことはしない。
唯でさえこっち方面にはとんと疎くて、鈍感なあの可愛い姫を必要以上に混乱させる必要はないだろう。

(曲がりなりにも、俺、ちょー信頼されてるしなー。
ちょーーっと本気出して、うっかり姫さんが俺に惚れちまったら洒落にならねぇ)

誰にも聞こえない心の呟きなのに、
それでもふざけた様にしか言えない性分に苦笑する。


叶わないと知っている想いなら、最初から生まれない方がいい。
叶わないと知りながら、それを抑え、傍で支える。
そんな結果しか招かないこの関係は、
今だ特定の誰かを持ったことのないこの姫には、荷が重すぎる最初の恋だ。

自分が想うと同じだけ、
ただ一人の女と決めたそれと同じだけ、
秀麗が俺をただ一人の男と想わなくても、俺はそれでいい。
世間で言う、『報われない男』と評されても、それでいい。

けれど、秀麗には、そんな悟ったような考えをして欲しくはなかった。
まだ大人になりきらない純粋な少女に、
そんな理屈詰めの想いはさせたくない。


官吏の秀麗なら、支えてやる理由ができる。
まだ自分が傍に居られる理由になる。
恋愛とは別のところで、彼女を支え、守り、助け、傍にいられる。
俺が、人らしく、ちゃんと生きていける。

俺を繋ぎ止めてくれる、
唯一の、存在。


もし、秀麗が官吏を辞める時が来たら、
その時は、誰も傷つけないで皆を守れるその力を手放すことだ。
それは、俺が秀麗を唯一と決めたその理由を、手放すということでもある。

一人の女性となった秀麗を護るのは紅家で、そして、どこかの他の男になるだろう。
そこに、俺はお呼びじゃない。
しゃしゃり出る気もない。

だから、
『官吏の姫さんなら』と言った。

傍に居られる理由だから。

そして、傲慢は承知で、
秀麗に自分を男として意識させないように仕向けるための罠でもあった。
(まぁ、恋愛ベタなあのお姫さんには、
念の入れすぎの発言かもしれないけどな)

そしてそれとは裏腹に、情けない男の未練が滲んでることを、
秀麗が知ったらどんな顔をするだろう。
あんな言い方すれば、負けず嫌いの秀麗は、
『絶対官吏やめないから!』と思うはずで、
そしてそれはその通りになった。

やめないなら、
俺はずっと傍に居られる訳だ。


未練と浅ましさついでに言うと、
『官吏として』という言葉は、きっと秀麗の枷になる。
燕青に恥じないようにと、今以上に秀麗は泣き言を漏らすこともなくなるだろう。

その時は、何食わぬ顔で、
よく気のつく部下が聞き出して慰めてやればいいだけだ。
頼ることを良しとしない上官から無理やり聞きだすんだから、
秀麗の譲歩もいくらか楽に行くと踏んで。




(ずるい大人だ)



(だから、姫さんは、
そういうのに捕まっちゃ駄目だぜ)


半分自嘲の台詞を、心の中で呟いた。







秀麗の一番傍で、一番最初に、同じ景色が一緒に見たい。



たとえ秀麗が他の誰かと心を分け合い愛し合っていても、
官吏として傍で支えていれば、
その願いは未来に約束される、


そんな気がした。





















【ずっと、の訳】


お願い、ずっとずっと傍に居て欲しい。


それは、願ってもいい願いだとは、
どうしても思えなかった。

生涯の伴侶に言うような台詞だから、
燕青をそういう風に思ってるのかと考えたけれど、
それも結局答えは出ない。

優しいけれど、甘やかしてはくれないこの男は、
無くてはならない存在だけれど、
この先の人生を隣で支えて、なんて、
こんな小娘が願えることじゃない。


護ってくれることには、慣れちゃいけない。
支えてくれることにも、慣れちゃいけない。


いつだって、見限る権利はむこうにあるんだから。



私が、官吏の道を歩く限り、
隣には燕青がいてくれる。


成りたくて、成りたくて、
苦しくても自分が選んだ自分の道。

諦めたりしない、想いを叶えるためなら。
ずっと歩き続ける、って揺るがないで決めた。

ずっとこの道を歩いていたら、
隣のこの人もずっと自分を支えてくれるって言った。

嬉しかった。

苦しい時一緒に居てくれて、
助けが欲しい時に傍に居てくれる。
腕も頭も最高の、自分にはもったいなさ過ぎる右腕だから。

でも、欲しいのが本当にそれだけか、
たまに考えることがある。


頭を撫でてもらったり、広い背中に庇われたり、
いつだったか、徹夜仕事の合間にくるまれる様にして抱かれて眠った。
今日も怪我から護られて背中に燕青を感じた。

触れたところがちょっと熱くなって、
そして離れると、すぅっと冷える。
惜しい、と冷めていく熱に対して反射で思った。

惜しいって、
触れてたところが惜しいって、
そんなのはもう、ただの頼もしい部下への感情じゃない。

純粋に上司として支えてくれている燕青に対して、
自分は浅ましいって思った。


これ以上、燕青に何を望むというのだろう。


だから蓋をしなくては。
これだけは、悟られないようにしなくては。


弱きものを救うために、力が欲しかった。
だから官吏の道を選んで、今自分はここに居る。

なのに、

私が官吏である限り、一緒に居てくれるって言った燕青の、
その約束が苦しい。

この道を進み続けるのに、そんな理由は、
そんな浅ましい気持ちは、
余分につけちゃいけないのに・・・


いつか、そんなことを考えてるって、
燕青、あなたが知ったら・・・

それでもあなたは私の傍にいてくれるかしら。



そんなの、
怖くて、

聞けないけど。





















【隠す訳】


「っくし!」

燕青のしたクシャミの音で、秀麗はハッと我に還った。
横滑りした思考は広がりすぎて、随分長いこと燕青の背後に立っていたらしい。

「ごめんなさい、風邪引かせちゃうとこだったわ」
消毒終わったから、もう服着ていいわよ、と最後にそっと傷口を拭い、
薬箱を片付けながら秀麗が言う。

「ん、手当てサンキューな姫さん」
抜いた肩口から上着を再び着なおしつつ、燕青は静かに例を述べた。
「ううん、元はといえば私のせいだし・・・」
薬箱の蓋を閉めながら秀麗は力なく笑った。
先ほどの思考の名残が残っていて、まだ上手に普通の会話の温度に戻せない。

「燕青、これ部屋に戻してくるから、先に片付け始めててもらっていい?」
「おう、まかしとけ」
おねがいねと目を伏せたまま、椅子に腰掛けた燕青の横を通り過ぎ、
秀麗は調理場を出て行った。



「あーんな顔させて、なーにが護るとか・・・」
自嘲が色濃く出た台詞を、燕青は床に散らばったままの茶葉と瓶の欠片の上に吐いた。
結局自分が秀麗を護る理由について求められることはなかった。
そこに安堵はしたけれど、それは単なる逃げなのかもしれないと思うと若干後ろめたい。

秀麗の思考がいったいどの程度まで広がったのか、
わからないけれど、あまり良くない方向へ進行したのはわかる。
結局なぐさめなかったことが、今更ながらに心に刺さった。
甘くない気質と、辛い顔をみて心が痛まないのは別問題だ。


「あー、もうマジ失態」
燕青が、首の後ろにペシと手をやって溜め息をついた時、
いつもの秀麗に戻った声が降ってきた。

「ちょっと燕青!先に片付けててって言ったじゃない!」
おやつ多めどころか抜きにするわよ!と箒の柄を燕青に向けながら宣言する。

「うわ!ちょ!ごめん!ごめんなさい!」
「はいはい、とっとと退いてちょうだい」
「了解!」
もー、全力で手伝わせていただきます!と椅子からガタンと立ち上がり、
燕青はそそくさと塵取りとくず入れを持ちに部屋の隅へ移動した。

ここを出て、部屋へ行き、そしてまた戻る。
その間に、一体何を考えたのか、
先ほどの燕青の背中を伝った涙と、ひんやり冷えた上半身が嘘だったかのように、
秀麗はすっかりいつもの調子だった。
努力の結果でそうしただろうことは明白なので、蒸し返す道理はない。



「あー!駄目よ!先ずは茶葉と欠片とより分けてちょうだい!」
「うっそ?手で!?」
「違うわよ。そんなことしてまた怪我されたら大変じゃない。ザルつかって」
「俺こういう細かい仕事向いてないんだけどなぁ」
「・・・なら欠片入りでお茶にしましょーか?」
「姫さん、顔怖ぇんですけど」


いつもと同じ、他愛ないやりとり。

けれど、決定的に何かが違ってしまった。

それを互いに知るのは、もう少し先の話。












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あとがきっぽいフォロー(笑)

ということで、長々お付き合いありがとうございました。
燕秀のラブラブエロスな様をみたいのですが、
なんかこういうところを越えていってもらわないと、私が気持ち悪かったので、
燕青はポエマーになりました。((爆)

官吏としての姫さんLOVE宣言は、滅茶苦茶ひっかかってて、
何であんな事言ったんだ〜!とか思ったんですよね。
だって、谷江さんがいつか言ってた、
自分が自分らしくいられる場所をくれる秀麗がすき、ってことで、
どんな打算と自己中なのか!って・・・

しかし、女性として秀麗を好きなのは間違いないわけで。。。
一週間くらいストーカーを(脳内で)しつづけ、
結局、

官吏として、というのは燕青が秀麗の傍に居続ける理由としての、
大義名分じゃーないのか、とか思いました。

見限る可能性を言われたら、いたいけな子猫ちゃんは頑張るしかないじゃない!
ずっとずっと官吏でいようとするじゃない!

策士燕青!!


官吏じゃなくったって、
燕青は秀麗を滅茶苦茶好きだと思います。
でも、それをそのままは言えない。
周りが見えすぎる大人だから言えない。

そんな恋心を抑える燕青がたまらんYO!

すれ違ってる二人がたまらんよ!!


でも、私はハッピーエンドが好きなので
もってきたいとおもいます。そこまで。

この話の時点で、思いっきり燕青のもくろみ大ハズレですからね!
もう秀麗は燕青に捕まっちゃってる!バカ!遅いよ!
ってことですからね。

こんなズレた二人の辿る先を、
私もすごい楽しみにしながら書いていこうと思うので、
途中ですがえらいすいません。続きはちょっとお待ちくださいまし。

谷江さんの燕秀感とずれてたらごめんなさーい



2008.9.26 ハナノリ


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ずれてるどころかドンピシャですがな!
うちの燕秀スタンスはこんな感じです、と横着してみる。共感してくれる燕秀同志さまが増えればいいなー!

私が別ジャンルの漫画を書くので、じゃあハナノリさんは燕秀書いてくださいよ、えっへっへ、という取引の元いただいた小説だったんですが、
思いもがけず素敵なものをいただきました!ちなみにリンクになってた絵は、谷江が感動のあまり後から書きなぐったものです。
ありがとうありがとうありがとう!