1.落とし込み釣りについて










仕掛けとエサ

15cm、20cm、25cm間隔(長さ10mm、φ1.0mmのパイプ)で、塗料を上塗り加工したした目印を製作している。オレンジ色を主体とし、くぎりのいいところに異なる色のパイプで区切り、全長は2.5m〜3.5m。いつも異なる長さ、ピッチの目印を最低4個持ち歩くが、その中でも20cm間隔をメインに使用することが多い。潮の流れが速い場合や、苦潮の時、フィールド形状によっては目印を使用しないこともある。

エサは基本的に釣り場に付いているものを使用するため、冬、春はカニをメインに使い初夏から秋にかけては防波堤についているイガイ(ムラサキイガイ、ミドリイガイ)を使用する。大阪、神戸のように年中イガイが付いているわけではないので、冬場はイガイを使わないが冬場でもイガイが手に入ればそれで釣れるのだ。→ エサの種類と用途





釣り方

初めてのフィールドで釣りをする場合、まずそのフィールドの自然的状況(構造、際の状態、水深、潮の速さ、濁り等)を判断することからはじめる。

乗っ込み時期(3〜4月)は、水深が浅くて潮の流れが緩やかな湾内の岸壁がメインとなるが、盛期となればどのフィールドでも活発にエサを食うようになる。ただ、どこがいいというのは潮周りや潮自体(塩分濃度など)によっても左右されることが多い。

最初はどれくらいのタナ・ポイントで釣れるかわからないので、足元から(最初に深場から狙ってしまうと、もしチヌが足元にいた場合逃げてしまう)釣り初めて段々と深場の方へエサを落とし込んで行くようにする。

アタリがなければ4〜5m移動してまた繰り返し仕掛けを落とす。目印は岸壁に平行して並べると(左右に流れる)潮の影響を受けにくいが、張らず緩めずをキープすることが際スレを落とす秘訣の一つといえる。目印を緩めて(海面に浮かべる)しまうと潮の流れをモロに受けてしまい、仕掛けの抵抗によりエサが際から離れてしまうことになりかねない。そうなるとまず食ってこないので、チヌがすぐそばでエサを待ち構えている場合はチャンスを逃すことになってしまう。
また極めて上層で当たってくる場合や、アタリが小さくてわからないという場合には、仕掛けに「張り」ができていないことが考えられる。この「張り」ができていないと、軽く引き込んだ時には下側(海面下)の仕掛けのたるみを吸収してしまうだけなので、上側(海面上)にははっきりした反応が出ないことがよくある。一般に食いが渋いといっているのは、ほとんどがこういう状況であるといえる。






2.落とし込み釣りのフィールド


 1)垂直型ケーソン

左図は一般的な垂直型ケーソンを断面化したもので、大潮の満潮時を想定して描いている。潮が引くと、イガイの層の上層部が水面から顔を出してくる。イガイは比較的海面近くに着くため、チヌがそれを食べに海面近くまで浮いてくる。チヌにとってはびっしり着いている貝をむしり取るよりも、落ちてくる貝を食べたほうが楽であろう。

落とし込み釣りは、自然に落ちるエサに見せかけて釣る手法である。そのため、より多くのチヌを釣りたいならば、いかにも自然落下しているエサに見せかける必要がある。

落とし込み釣りで狙うタナは、基本的にこのイガイの層を探ればよいのだが、時合いでないとき、例えば真昼間の干潮時(大潮)にはチヌが浮いているとは考えにくい。つまり、深いタナもしくはイガイの下層でじっとしているため浅いタナを探っていてもまず釣れないのだ。









 2)スリット式ケーソン


垂直型ケーソンの次に登場したのが、上の模式図のようなケーソンで、より消波効果を高めるために等間隔にスリットをもうけている。奥側はつながっていて、そこに分散された波がぶつかり消波する仕組みとなっている。スリット部分は潮の通しがよく、エサの付きが他のケーソンよりよい。周辺が苦潮でもスリット部には絶えず小波が発生し空気中の酸素が供給されるので活発に当たることが多い。その上、スリットは魚にとって格好の隠れ家となるため、垂直ケーソンに比べチヌの魚影が濃いようだ。

釣り方であるが、仕掛けを柱の外側に落とすか、スリットの中に入れるのが主流で、スリットの中を狙うときは、波が吸い込まれる瞬間に落とし込むのがコツで、瞬間を見計らえばうまく奥に仕掛けが入っていく。ただ、魚を奥でかけると厄介で、習性上なかなか外に出てこないのでラインが貝にこすれて切れてしまうことがよくある。そのため、1ランク太い仕掛けでするとともに、少々強引にやり取りする必要がある。







 3)テトラポッド、沈みテトラ


1トンクラスから5トンクラスとサイズや形状は様々だが、模式図のように基本的に段段に積み重ねている。潮間帯に波打ち際のテトラを見れば、ある程度魚が釣れるか釣れないかの判断がつく。濁りがあれば手前の浅場、つまりエサの豊富なタナを狙うのが基本。手前を狙うにしても長竿でテトラの奥に陣取り、気配を殺すのがアタリを多く拾うコツ。アタリはイガイの場合、一気に押さえ込む場合が多いのが特徴。エサがテトラの隙間を縫って落ちてくるのをチヌが発見し、急いで飛びつくものと思われる。掛けると、居着きの場合最低1回は奥へ突っ込まれるので、強引に竿を立ててそれを阻止するか、走る方向と逆に竿を寝かせて魚に主導権を握らせないように一気に浮かせる。そのため、テトラの場合引きを楽しむ余裕はあまりないが、スリリングゆえに独特の緊張感があり、捕獲したときの満足感は計り知れない。






持ち歩くもの

名   前 個数 単位 説     明
玉網 5m、6mの玉の柄を使用。玉枠は直径40cmのもの。
カニ桶 カニやイガイを入れるのに使う。改造または一からの
手作り品。(タックルのページ参照)
ペンチ ガン玉を平たくつぶしたり、チヌの口に掛かって手では
取れない鈎をはずすときに使用。
ストリンガー 10 ケ位 魚を生かしておくために使用。
ロープ 3 本位 ストリンガー用で太さは3mm〜5mmで10m程度。
ラインカッター ラインを切るのに使う。
仕掛け 状況によってピッチ等違うタイプと切れたときのバック
アップ用にもって行く。
鈎(数種類) 使用する竿によってもハリのサイズを替えるので数種類常備。
ハリス 4 種類 0.8号から2号を使用。
ベスト 上記の小物を入れるのに着用する。
タオル 手拭き用。







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