Case 7  磯際をよく探るのだが、いきなり突っ込まれて切られることが多い・・・
 磯際を釣る時は、最初の突っ込みをどうやって対処するかが肝心です。この際、竿を下向きにかまえてまともにやりあったのでは、よほど太いハリスでなければ止めきれません。下向きに竿をかまえて磯際を探るのであれば、リールのベイルはオープンにして魚が掛かったら瞬時にスプールから指を離して道糸を送って竿を立てるしかありません。しかし、尾長が掛かった場合にはローターの回転ではとても追いつかないでしょう。指から離すタイミングもなかなか難しく、いつくるかはわからないので、うまく反応できるかで勝負が決まると言ってもいいでしょう。
 そういう点から私の場合、磯際を狙う時には竿を垂直に立てて待つという手法を使うことがほとんどです。竿を下向きにすると、道糸がたるみウキは磯際から離れようとしますが、竿を垂直に立てるとウキは磯際に寄って離れません。いきなりウキが消しこんでも、そのまま竿を立てていれば竿の弾力がフルに効いているため、うまく突っ込みを交わすことができます。最初の突っ込みを交わされてしまったグレは、うまく助走がつけられず意外と抵抗もせず、すんなり浮いてきます。同じように沖を釣る場合も、竿は潮上側に立ててかまえると道糸に余裕ができ、いきなりグレが走ってものされるまでに多少の余裕ができます。この「余裕」がグレ釣りでは特に大きな意味を持ち、強風で竿を寝かせる時も、必ず潮上方向へ竿先を向けてある程度角度をつけておけば、最初の突っ込みで竿をのされずに竿を立てることができます。これがバラシを防ぐ上での最大の手法と言えるでしょう。








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