ポジトロンCTを用いた
15-O一酸化炭素一回吸入法による肝血液量測定


理論

C15Oを吸入するとC15Oは直ちにヘモグロビンと結合する。肝内のヘマトクリット値が動脈血のものと等しいと仮定すると

肝の放射活性値=肝の局所血液量×動脈血の放射活性値

であるから、肝血液量はポジトロンCTで求めた肝の放射活性値を、採血で得られた動脈血の放射活性値で除したものである。そこで、C15Oを1回吸入させ、肝の放射活性値が定常状態になったところでPETスキャンを行い、肝の局所血液量を測定する。

肝血液量

これまで測定した約170例の結果は下図のとおりである(垂直線は95%信頼区間を示す)。

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肝線維化との関係

組織学的な肝の線維化面積(trichrome染色による)比(fibrosis ratio)との回帰 (y=-1.60x+41.5, r=0.53, p=0.002, n=31)

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