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『訪問記』
株式会社スポーツフィールド
代表取締役 矢野史也

 大学をお辞めになる頃から2年以上お会いしていませんでしたが、ホームページ、ニュースレター、専門誌などを通して、以前にも増して、お元気で活躍されている様子がよく伝わってきていました。機会があれば是非お訪ねしたいと思っていましたが、今回久々にお会いすることができました。

脚下照顧
 平成スポーツトレーナー専門学校の玄関脇には、自転車通学者の自転車が整然と置かれています。自転車というのは雑然と並んでいるのが常ですが、ここではキレイに並んでいました。学生は授業開始の3分前に教室に入り、チャイムと同時に授業が始まるそうです。当たり前のことなのでしょうが、当たり前のことが守られることの少なくなった状況に慣らされた目にはこのような規律はとても新鮮に映りました。茶髪の学生も一人もいないそうです。魚住先生は「ルールを守る、約束を守る、信頼関係を築く」ことの大切さを説いています。「トレーナーである前に信頼に値する人物たれ」というメッセージが伝わってきます。校長としての様々な改革に着手され、やっとスタートを切れたというお話を聞きながら、しばらく忘れていた「脚下照顧」という言葉を思い出しました。まさに脚下照顧の実践であり、教育者としての原点を垣間見た気がします。
魚住先生から、その思いを注いでリニュアルした全館を丁寧に案内していただきました。黙々とリンパドレナージュの実習に取り組んでいる学生の様子がとても印象的でした。

コンセプト
 「基本のないところに応用なし」「目的があって手段がある」「結果は正しい」「○○理論にこだわるな」「結果を導く原因に目をやれ」「選手の動作感覚を共有しアプローチせよ」等々物事の本質を見なければならないという信念から発生する数々の魚住語録を久々に聞くことができ嬉しくなりました。実力を持った本物のトレーナーを教育するという強い信念に基づき、現場で使える技術を2年間で徹底的に教え込むそうです。この学校では、すべて魚住先生のオリジナルテキストを使用しているとのこと(残念ながら非売品なので、ここの学生しか手に入れることができません)。膨大な知識と長年の経験から確立された実践的な魚住メソッドを直接学ぶことができる学生は何と恵まれていることでしょう(学生は他との比較ができないでしょうから、現在の環境は当たり前と思っているのでしょうね)。
 来年は北海道からもこの学校ならではの価値を求めて入学者が来るそうです(何と月5〜6万円で食事つきの住環境もあるとか・・・・)。

 魚住先生とのお話はいつも長時間になります。話の面白さと熱い語り口に時を忘れてしまうからです。午前10時にお邪魔したのですが、時計を見たら午後3時半になっていました。長時間お邪魔して恐縮です。貴重なお時間をありがとうございました。

2005.10.17.


以上

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