野々村耕二の居合道歴 1950年生まれ 
2000年9月より京都府剣道連盟居合道部並びに全日本剣道連居合道部に所属の団体に入会 (50歳時)
2023年3月をもって大人の刀法、武道的体裁きを求めて上を退会
全日本剣道連盟居合道部に在籍中には気付きを与えて頂いた方は何人かおいでになりましたが師匠と
呼ぶに相応しい武道に関する思想が感じられる人には出会えませんでした。
そんな中私を導いてくれたのは入会時に所持していた刀(1290g73p)です。
全剣連居合では不利だからと言われ長い間封印していたのですが、その重い刀を扱えるようになったのは、
皮肉にも全剣連の「気剣体の一致」の教えを具体的な体捌きの指標として解釈してしまったおかげです。
入会後15年余りも経っていました。退会を果たしたのは更に7年後です。
在籍した22年間で全剣連居合は私に居合道教本を与えてくれました。剣連居合の基本的な動きが平易な
文で解りやすく表現されています。その解説書を「このようにしなさいではなくこのようになりませんか」と
読むことで私の稽古の方向が示されました。
試行錯誤の日々はとても楽しいもので、伝統的な体裁きに対して全剣連居合の「撞木足(かぎ足)の禁止や
送り足また振りかぶった切っ先は水平より下がらない」の教えは近代刀法の画期的な発明と思えました。
一方無双直伝英信流居合では、連続技の反復練習を積むことにより居合の発生時から今に伝わる体裁きの
名残を教えてくれたように思います。
今後は直伝英信流と甲野善紀先生の著書から得た体裁きを深く追求することで、また連盟居合の教本を合理的
な視点から探求することで、より様々な気づきに出会えるものと期待します。
野々村の現在の使用刀
無銘(江戸時代前期) 重さ 鞘を払って1245g 長さ75cm 反り7o
素材が悪いのか鍛えが悪いのか私の指くらいは切れるでしょうがとてつもなく鈍刀です
私にとって刀とはトレーニングジムに備えられた万能の機器のようなもので長さと重さと反りがすべてです
美術品としての価値についてはほぼ無頓着ですが日本刀の容姿は鈍刀であっても比類なく魅力的ですね
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