日本刀の刀法研究会 2023年 4月〜             文責 野々村耕二 
野々村は全剣連居合と無双直伝英信流だけの経験しかないのでそれらと合理的な体捌きとの比較という視点で考えています  
刀法研究会としてー井の中の蛙とならないためにー

全剣連居合道教本の「静かに刀に両手をかけ」を今更考えた
「居合は防御」という認識と真っ向から対立する動きです
居合とは彼の教本の三本目に出てくる「素早く」が全ての技に適用されるのが防御
自然な在り方であって「静かに」は相手を不意打ちする為の準備の動作に他ならない 
この表現に全剣連居合の抜き出しの曖昧さが現れているのではないか
ところが
古流のユーチューブ動画にも緩慢な抜き出しをするものが見られるのは何故??
       
膝を抜く
連盟居合には組み込まれてはいませんが片山伯耆流の技に見られると感じています 
直伝英信流では「浮雲」「岩波」あたりか?
瞬間に膝を抜いて即座に踏ん張る動きがパワーを生むのか 瞬時の正面の移動も可能

爪先の反転体重移動
※反転時股関節の体重移動は瞬時にというより同時に  
爪先からの反転
踵の向きを正確に  両膝と爪先の体重移動も再確認

※全剣連居合では両つま先を立てると「一本目」「二本目」の初動を規定しているにもかかわらず認識している指導者はほぼ居ないように感じていました
初動に全ての基本となる難しい動きを要求しているのでそこを素通りしたのかな 
私は全剣連居合の「三本目」までが武道としての居合の肝と認識しています
直伝では全ての技に爪先からの反転は必須です


鞘を外す
※居合とは「刀を抜くのではなく鞘を外すのである」ことにようやく思い至りました
 
「三尺三寸」 「九寸五分」 「柄口六寸」
エヘッ!もしかしたら 居合の開祖といわれる人に直結したかもしれません
この頃野々村は塀から落ちて庭石で側頭部を痛打しましたそのおかげかな?!

※鞘を外すとは柄手と鞘手の手掛けに深く関連 捻りは良いが刀身と鞘は平行移動 
自分では究極の気づきと考えています
大胸筋働きますよ
黒田鉄山先生のユーチューブ動画を見たら誰もが理解出来ると思いました
皆さんに伝えたら名人ばかりになると思っていましたがそうでもないみたいです

※刃は立てて柄手は内に鞘手は外にはあったり前 鞘を外す動きに有効  
直伝の技はこの動きで全てが滑らかにこなせますよ 

居付き鞘を外す
※柄手の手掛けと居付きの関係?
柄手のグリップによって身体全体の動きが瞬間的にロックされると感じるのは私だけか?   
グリップ特に人差し指中指親指の第一第二関節の締めが「居付き」を生むのか?
居付きとは言えないかもしれないが身体の動きを制限する何某かの力を感じます
また今更ですが刀を抜くとき(鞘を外すとき2022/12)の柄手の人差し指中指は握ってはいけませんね 肘は柄の下から親指と小指で押し出すようにです 
居合は身幅の教えの通り

防御
※正座の位置からディフェンスを意識して抜き打ちするとき瞬間立てるつま先に体重が乗るのは「居付き」でしょうか?抜き付けのパワーは得られるんですけどね?

※パワーを伝える振りとは肩と肘でシャカリキに振る方法で良いのか?考えましょう
身体全体を使って刀を振るためのとても良い訓練法を思い付きました 
ものうちにパワーが集中します 刀法研究会稽古会で実践中!

下半身の主導から刀身が振り出される動作の一致がパワーの源 
初心者に有効と思いますが全剣連居合の高段者にも必要とする人が結構居ますよ

※刀を振り被る時切っ先は小さく上げて大きく下ろす 常識やね


※座位から柄頭の防御を伴って歩くように膝から下で踏み込む股関節からの始動は駄目ですよ 基本中の基本出来ていますか 
全てに捻りは必須です 踏み込みの膝を真っ直ぐ前に出すことで捻りを生み出すのです 
出来ていると錯覚している高段者を真後ろから見ると如実に分かります 年齢に負けてるね
身体をずらせて使う 〜しながら使う 身体は刀を含めた複合体 
膝をまっすぐに出すには
身体の悪癖が邪魔するね

※稽古で手首や肩肘その他関節部を痛めたことはありませんか? 
患部に過度な負担を掛けていることが原因と思います 痛みを軽減するには 関係する関節部を連動させて使うことで患部の負担を軽くすることが出来ます 
それが刀との一体感を得ることに繋がります 上達のチャンスかもしれませんお試し下さい

体重移動
体捌きのツボは鼻緒のツボ 刀法研究会のいつものエクササイズや直伝英信流の早抜きの折に体重移動と共に必ず意識すること!鼻緒の履物の暮らしに思いを馳せる

※様々なスポーツを知ることは毎日居合だけを稽古するよりずっと効果的  隣のバスケットボールの練習を見て両足体重からの瞬時の体重移動を再認識しました 正面の瞬時の切り替えの妙 フェイントの基本等学ぶことはいっぱいありますね

※両股関節に均等に体重を乗せること 均等に体重を受けている股関節での体重移動が最も早く無駄な動きがない
直伝の早抜きで両股関節に均等に体重を乗せる感覚を養うと良い

※居合に正解はありません.あくまでも方法論
このホームページの内容も信じてはいけません
全て自らの身体を使って試してみること確認することです
そして伝聞を疑うことです

※肘から膝を腰で捌く

身体の質量と刀の質量との整合性を求める
つまり刀と身体が一体となる感覚を養う

※刀を反転させることが切る基本であることから刀の経回転と緯回転を知ることは大切 
刀の経回転と緯回転の間に防御と攻撃の妙はある 

点と線と面の防御を考える 〜間合いとの密接な関係は〜


※肘は柔らかく伸ばして打突(五輪の書?) 
              
刀は背筋で振ります。ゴルフのクラブや野球のバットと同じです 
刀を振る動きは左手の肘で振り始め右手がフォローすることで腰が連動するのが通常ですが
加えて体軸から捻りが始まる つまり道具を身体の延長のように扱う    
女子プロゴルファーの山下美夢有さんのスイングがまさにそんな風に見えます 西郷真央さんも近いね またメジャーリーガーの吉田正尚選手のバットスイングも体軸から始動しているように見えます 真似てみましょう   
振り上げた刀にぶら下るという感覚は解りますか?


直伝英信流関連(他派の知識はありません 山内派に限ります)

無双直伝英信流山内派を知りたければ品格と知性でY先生のM会をお勧めします Y先生の居合は重く長い刀を自在に扱い古流の型を踏襲しつつ緩慢な動きは一切ありません正に「木鶏」を彷彿とさせられます
防御※大名家に伝える技として山内派には防御は必要なかったのか

鞘を外す
※英信流山内派の全てが鞘を外す技であると認識していますが特に顕著にその動きが見えるのは 「八重垣」「受流」「附込」「抜打」「虎一足」「両詰」等です

※直伝英信流で左右の順に手掛けするのは何故?

居合は防御から
の発想と関係はあるのか?関係があってほしいなぁと思います  手掛けは鞘を外す瞬間に大きく関係します 

送り足
※送り足とは抜き付けまたは振りおろしの刀の打突の威力を担保する足踏みと考えます
直伝の正座の部一本目の血振るいにそれは見られます 血振るいをして居合腰に至る左足は正に送り足ではないしょうか
剣連が直伝の「総捲り」からヒントを得たであろう連盟居合の教本十一本目に初見される「送り足」の表記を連盟ではどのように認識されているのかな

※直伝の正座の部「前」の抜き付けはがま口に抜きなさいって聞いたことありますか?
そのように抜き付けた切っ先は連盟居合と同じだけ遠くまで届きます  
歌舞伎で見えを切るように連盟居合より切っ先を20センチも手前を通すのはだめ

※技名は伊達についていません 「附込」「行違」など動きを表現している筈です今一度考えてみましょう

※直伝山内派の「追風」と「信夫」はいかにもご都合主義の技の解釈に違和感があります特に「追風」については居合の技前とはとても思えません
直伝の一派から得たであろう夢想神伝流の「虎乱刀」に合理的な伝承があります 

※「附込」
は摺り上げて立ち上がる時に左足軸は不合理 
右足を軸でないと相手との間合いと打ち込む時間の間合いが違うと思います

私が受けた教えが違ったのか?
連盟居合関連

※全剣連居合道教本に記された一本目「前」の動作で静かに刀に両手をかけは不意打ちの為の準備の動作に他ならない 今更ですが居合の本質から外れた刀法と考えます 更に更に全剣連居合の動画を見ると多くの人が 静か〜に両手を掛けてぬる〜く抜き始めているではありませんか
抜いてからシャカリキに刀を振り回しますがそれでは不意打ちにもならないね
抜いた軽い刀をシャカリキに振り回すことが全剣連居合の評価の基準やね?

鞘を外す
※お手柄は連盟居合九本目を追加(昭和五十五年)した人達
「鞘を外す」という居合の神髄を的確に現わす技であると考えます

送り足
※連盟居合十一本目を追加した人は切り返しなどと言う剣道かぶれの凡人か?
はたまた直伝の「総捲り」から送り足の本質と必然に思いを巡らせた達人か?

※連盟居合の4本目の後ろを突く動作で左膝を軸に回転して突きますが股関節は膝の真上床と前後方向に垂直です 股関節がずれている突きは間合いとパワー共に理に叶っていません ちょっと考えれば解る筈 レベルの低い話題で恐縮恐縮

※軸足のひかがみが伸びた瞬間が打突の時 つまり軸足の詰めの源  軸足のひかがみを伸ばすには踵を出来るだけ上げずに踵と爪先で床を蹴る意識 ××の穴を締めろ! 

居付き
※剣道連盟特有の股関節で踏み込むと余計な間が生じるのは正に「居付き」の為か?  連盟居合であっても居付かない動きは可能です 考えましょう

爪先の反転
※鼻緒のツボと足首を返すが重要なポイント 教本の一丁目一番地「両つま先を立てる」を考える場合に避けて通ってはだめですよ くれぐれも踵を立てるのではない!

※正座時(剣連居合の一本目、二本目、三本目)には両膝・両つま先の四点で身体を支えるのと防御の意識が有効、つま先を立てる次の動きの準備となり捻りの原点 つま先を立てるタイミングが一番難しい 

※全剣連居合の立ち技の踏込み足の膝の位置知っていますか? 
連盟の指導者といわれている方々は合理的な説明の出来ない指導をしては駄目ですよ 振りかぶりの切っ先の位置と合わせてご注意ください


※踏込みと打ち下ろしが一致しない高段者がとても多い! 意図的にやる人もいる
「気、剣、体の一致」は全剣連の言葉だけの標語ではなく具体的な体捌きの指標として受け入れたらいかがでしょうか
先にも触れましたが踏込みのパワーと機を一にした軸足の詰め(送り足)が強い打突の裏付けなのに切っ先が遅れてきたらな〜んにもならんよ!
指導者といわれる人は自分は出来なくても教本と矛盾のない内容を伝えないと駄目で す


※甲野先生の著述に居合の達人の話が出てきますが「居合の達人」なんて居ないと思います 居合という防御の達人はいわゆる剣術の達人であって世にいわれる「居合抜き」は講談師の創作ではないか 一昔前の「忍術」の認識と類似しているかな

※歩くこと、それも膝に乗ることで甲野先生の教えの難波の動きに思いを馳せることが出来るが 歩行時の肩で切る動き腰で切る動き の微妙な違いを感じることで少しは理解に繋がるのではありませんか 
鼻緒の履物で歩行することで嘗ての人々と同じ体の使い方を体感できる  更に内燃機関のない時代の人々の暮らしに根差した体裁きを強く意識させて頂きました
居付き
「居付く」という言葉と概念は甲野善紀先生の著書から私が居合を始めたころにいただきました 全剣連でも遅ればせながら「居付く」という言葉を耳にするようにはなりましたが剣道連盟特有の股関節で踏み込むと余計な間が生じるのは居付きの為です
連盟居合の一本目を大抵の人は股関節で踏み込んでいます
また十二本目で後ろへ引いた足の「踵を付くな」の指導は居付きを奨励していることになります  甲野善紀先生の「居付く」の意味を考えましょう