パラグライダーで、けがをした私が言うのはおかしいかもしれないが、
パラグライダーは、決して、危険なスポーツではない。
スキーや、スノーボード、ラグビーや柔道と同じである。
どんなスポーツでも、怪我のあるときというのは、何らかの理由があるように思うのだが、
今回の私の場合、自分が悪いのは、自分でヨーク分かっている。
着地の時に足を折ったというと、それなりに、格好が付いているようにも聞こえるが、
実は、山から飛んで居てではない。練習場でである。
その日の風は私には、少々強すぎて、飛ぶのを断念して、山から下りてきた。
私の心の中には、ストレスが溜まっていたのである。
パイロットの方は、少々風が強くても、難なくこなして飛び立っていった。
山頂まで行っても、みんな飛べずに降りることも間々あるこのスポーツは、
自分の飛べる状況を正しく判断出来るようになるところから始まる。
飛びたいと思っても、自分の実力に見合わない状況なら、さっさと諦めて、
山を下りないといけないのである。
無理をして飛んで、木に引っかかり、レスキューしてもらうようなことが、
一番迷惑で、してはいけないことなのだ。
ところが私は、諦めたつもりが、諦めきれず、山を下りたことに、ストレスを感じていた。
その後、立ち上げの練習場で、坂を上っては、飛ぶという練習をしていたのだが、
内心悔しくてたまらない。
やる気を全くなくしていた私は、ウエストベルトは締め忘れるわ、
風は全く見ていないわ、立ち上げの時のテンションも感じていないわ、
細かいチェックをたぶん、全てしていなかったのだろう。
自分では、そんなつもりは、無かったのだけれど・・・
何度やってもうまくいくはずがない。
初めて飛んだときでも、あの日よりは、数倍、うまく飛んでいたはずだ。
もうこれ一本飛んだら、今日は、やめようと思って、
嫌々キャノピーを立ち上げ、飛んだ瞬間、斜め後ろから風が・・・
上には上がらず、斜め左へ飛ばされた私は、
そのまま地面に落ち、引きずられ、途中にあった、横に長い溝に足首をはめて、
その角で、足首を骨折してしまった。
みんなが、心配して、寄ってきてくれ、担いで、スクールに運んでくれると言うのを、
「ちょっとした捻挫だから、すぐ歩けます。」
と、言い張って、なかなか言うことを聞こうとしなかった。
あれは、きっと、いい加減な、練習をしていての事故だったので、
自分が恥ずかしかったんだろう。
でも、とにかく部屋へ・・・と、言うことで、結局担がれて、スクールに戻った私は、
それでも、送って連れて帰ると言って下さるその方の言葉を後目に、
3時間もの道のりを、左足一本で、本気で運転して帰るつもりで居た。
人に甘えると言うことが、全く苦手な私にとって、まして、初めてあった方に、
送って下さいなんて、口が裂けても言えなかったのだ。
とにかく、自分で、何とかすることしか考えていなかった。
だから、病院に・・・と、言われても、今、ギブスをはめられたら、運転できない・・・
などと言うことしか、頭に浮かばなかったのだ。
(今思うと、何ちゅうやっちゃ!!)
これまで、大きな病気、怪我をいっさいやったことのなかった私は、
自分のことくらい、何でも自分で出来ると思っていたのだ。いや、しなくちゃいけないと思っていた。
なんて、かわいげのない人間だろう・・・
でも、初めて、自分では、どうしようもないことがあって、人の助けを借りないといけないこともあると、分かった。
私は、その点、もっと、考えを変えないといけないところがある。
でも、人に、自分のことで、迷惑をかけないように、頼らないように生きてきた長い歴史があるので、染みついている。
ちょっと悲しいことだ。
結局、私の家の近くの病院まで、送ってもらい、車まで、持ってきてもらった。
それでもまだ、お医者さんに、即入院といわれても、入院の用意をしに、一度、家に帰ると言い張り、
簡単にギブスをはめてもらった私は、たった500m程の道のりを、
慣れない松葉杖をついて、荷物を抱え、40分もかけて、歩いて帰った。
帰ったら、手のひらの皮がめくれて、血が・・・
ほんと、なさけなかった・・・
歩くことが、ここまで苦痛だったとは・・・
結構、用心深い私が、何故、こんなことになったのか・・・
考えてみると、やっぱり、風を甘く見ていたこと、練習場で、怪我などするはずがないと思っていたこと、
いい加減な気持ちで、練習していたことが、原因だ。
どう考えても・・・
これが、山からのフライトなら、もっと気持ちを引き締め、
チェックも怠らず、真剣に取り組んでいたはずだから・・・・・
何でもそうだ。
いい加減な気持ちで、やっていると、失敗する。
今回のことは、そういう警告を、私にしてくれたんだと思っている。
もう、二度と、同じ失敗は、しないだろう。
してはいけない・・・
それを学んだだけでも、価値ある経験だった。
これは、何にでも通づる事だと思う。
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全く持って、お恥ずかしいお話でした。