脊髄外科のページ
Minoru Hoshimaru, M.D.
髄内腫瘍

 上衣腫は脊髄の中心に存在する上衣細胞から発生する良性の腫瘍です.徐々に大きくなるので大きな腫瘍でも比較的軽微な症状しか発生しません.しかしながら,長期にわたって症状が存在した場合には手術の成績が良くないと報告されていますので,腫瘍が発見された場合には摘出するのが原則です.多くの場合,大きな後遺症を残すことなしに摘出することが可能です.

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上衣腫の手術法

上衣腫の手術成績

Aは正常者の頸椎のMRI画像です.Bは右手の脱力により発症された患者さんの画像です.脊髄が太くなり,造影剤により脊髄の中に白く映る領域が出現しています(黄色の矢印).CはBと同じ患者さんの手術後の画像で,腫瘍が全部摘出されているのがわかります.腫瘍が摘出された部分は脳脊髄液で満たされた空洞になっています.この患者さんは元気に社会生活を営んでおられます.