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【 ちょっと、気になる情報 】

《 VOL.4 》



◆ O-157の対策に必要なビーズ法

渡辺雄二 著「知っておきたい 食品鮮度の知識」によると、O-157の基本的な検出方法は、サンプル中の様々な細菌に三段階の培養を行い、さらに、紫外線照射して、ベロ毒素ができるかどうかで、確認しますが、O-157のコロニーと他のコロニーの区別が、大変難しいという問題があります。

ビーズ法は、これとは別の方法で、第一段階の培養後、培養液に直径1000分の3ミリのビーズ(O-157を認識する抗体を付けたもの)を入れ、ビーズに、O-157を吸着させる事により、検出する方法が取られています。この方法では、微量のO-157でも検出できるようです。そして、検出されたO-157のDNA(デオキシリボ核酸:遺伝子)を取り出し、電気泳動で、DNAパターンを解読し、同定します。

大腸菌 O-157関連情報 →  大腸菌O-157H-7 ホームページ


◆ Microsoft、Appleに1億5千万ドルを投資、共同開発も

 米Microsoftは、米Apple Computerに1億5千万ドルを投資し、ソフトウェア開発な どで広い範囲の協力関係を結ぶすると発表した。ボストンで行なわれているMacworld の初日のスティーブ・ジョブズ氏のキーノートスピーチで明らかにされたもの。

 主な内容はつぎのとおり。
・MicrosoftはMicrosoft Office、Internet Explorer(IE)などの主要な製品を将来に わたりMacintoshプラットフォームに供給する
・AppleはIEをMac OSにバンドルし、将来のOSの標準ブラウザとする。
・両社間で特許のクロスライセンス契約を結び、Macintoshプラットフォームの先端 的な 技術開発で協力する。
・両社はJavaバーチャルマシンおよびプログラミング言語について共同開発を行なう ・MicrosoftはAppleの議決権のない株式を1億5千万ドルで取得する。

 また、Appleは、6人の取締役のうち4人が退任し、後任に米Oracle会長のラリー・ エリソンら4人が就任すると発表した。会長、CEOは未定のまま。

※「インプレス発行、FREE Watch 1997年8月9日号」より転載

* 関連記事 *

[アップルとMSが提携 MSがアップル株1.5億ドル分取得]
http://www.asahi.com/tech/silicon/silicon.html

読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/newsj/0806i406.htm

PC Watch
http://www.watch.impress.co.jp/pc/docs/article/970807/apple.htm


◆ パスチライズ牛乳(パス乳)を知っていますか。? − その2−


欧米で、よく飲まれている「パスチライズ牛乳」とはどんな牛乳なのでしょうか。?

  1. パスチライズ処理(低温殺菌、63度、30分)した牛乳とは?

    パスチライズ処理とは牛乳中の細菌総数を減らすことですが、病原菌を殺すことを目的としており、事実、病原菌は死滅します。(表1)しかし、パスライズ牛乳は、パッケージが滅菌されていないため、パス処理された後、細菌が入り込むことがあります。ところが、少し入っている(=パス処理以前に入っている)細菌と入ってくる細菌とが競合して、細菌の分裂時間が短くなる。このことにより、パスチライズ牛乳が3週間ももつことがいわれています。逆に、日本のUHT乳は、パッケージが滅菌されていないものもあるため、細菌が外から入り込むと、競合するものがいないため、1週間程で、駄目になってしまうといわれています。

  2. メリット

    パスチライズ牛乳は、牛から絞った生乳の細菌数が、8000-2万以下(メーカーにより基準が異なる。)でなければ商品として成り立たないため、大変、高品質の生乳より出来上がる。また、牛乳の資質をそこなわないように、低温殺菌することにより、過剰な熱を加えるUHT乳と比べて、蛋白質、カルシウムの変性が、格段に少なく、牛乳本来のあっさりとした飲み口となります。
    また、エイズ感染やおそろしい院内感染を引き起こすMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)、胃がんを阻害する有効な牛乳中の特殊な蛋白質を、加熱により、不活性化しない。つまり、UHT乳では超高温滅菌するため、その有益な蛋白質が壊れてしまうが、パスチライズ乳では、壊されないということです。

  3. ノンホモジナイズの利用

    牛乳をホモジナイズ(=均質化)すると、牛乳の酸化が進み、ホモジナイズで脂肪球が細かくされ、脂肪の表面積が6倍に増えてしまいます。牛乳は、空気にふれ、酸素と反応して酸化をし、それとともに細菌が激増し、腐敗が促進されます。このことにより、消化不良、風味、酸味、脂肪酸酸化臭がおこり、品質の劣化につながります。
    つまり、牛乳は、ノンホモジナイズの方か保存が利くのです。

  4. 牛乳中各種病原菌 死滅温度(10分加熱)(℃)

    チフス菌

    55.6-58.0

    赤痢菌

    55.6-58.0

    ブルセラ菌

    58.0-60.0

    結核菌

    60.0

    *乳房炎原因菌

    58.0-60.0

    ジフテリア菌

    55.6-58.0

    * StreptococcusとStaphylcoccus

    [表1.牛乳中各種病原菌の死滅温度] 資料提供:山田乳業株式会社

結論として、パスチライズ牛乳(63℃、30分低温殺菌したもの)で、ノンホモジナイズしたものが、体にいいと思われます。



◆ パスチライズ牛乳(パス乳)を知っていますか。? − その1 −


先日、平澤正夫 著「日本の牛乳はなぜまずいのか。」(草思社)という本を読み、日本と世界とでは牛乳の扱い方が全く、違うことが分かり、味も格段に違うことが分かりました。
日本では超高温滅菌(130度、4秒)のように、非常に過酷な条件で牛乳を殺菌することにより、牛乳中のカゼインなどの蛋白質を変性させたり、牛乳中のカルシウム結晶化を起こし、消化吸収がされにくくなってしまいます。このことにより、本来の牛乳より、ねっとりとした牛乳になってしまうようです。現在、店頭で売られているLL牛乳などは、欧米などでは宇宙食、防災食としての保存食として考えられており、品質保持期間も2ヶ月と、大変長い期間です。それでは、日本ではどうして、牛乳は日が持たないのでしょうか。?

そのことを消費者の我々は、よく知っているでしょうか。少し考えてみましょう。
まず、牛乳の作られ方を学習しましょう。

  1. 酪農の乳牛より生乳が搾乳される。
  2. 牛乳はタンクローリーなどで集乳されます、
  3. 入荷検査がされます。(乳業会社にて)
  4. 牛乳を一つのタンクに集めます。(貯乳)
  5. 牛乳の中のゴミを取り除きます。(清浄化)
  6. 牛乳の脂肪球をこまかくします。(ホモジナイズ=均質化)
  7. 殺 菌(UHT=超高温滅菌、あるいは、低温殺菌)
  8. 充 填
  9. 出 荷
  10. 販 売

このように作られています。通常、日本での殺菌の大部分が、UHTが主流ですが、殺菌した後、牛乳を充填する容器が完全滅菌されていないため、容器内部から菌汚染が進み、すぐにいたんでしまう。らしい。これは、決定的なデメリットです。(すでに、この点改善しているメーカーがあることを願う。)また、UHTを行って、完全滅菌する為、「原乳の細菌数が多くても、殺菌するため大丈夫。」というメーカーと生産者のもたれあいの構造がある。と指摘している。つまり、メーカーは、「乳質の悪い生乳を生産者より買う」ことを武器に、生産者より安い乳価で仕入れ、それを加工して、消費者に提供している。

こういった背景を知った消費者団体が、「メーカー側にUTHをしない、乳質のいい牛乳を!」と訴えて実現したのが、「パスチライズ牛乳」です。次回、詳しく説明します。