防火の知識

平成9年5月28、29日の両日に行われた「甲種防火管理者資格付与講習会」において、
Fine View制作者の私が、この講習に参加して、参考になった点を、ここに御紹介致します。
日頃からの防火危機管理が大切です。自分達の身は、自分達で守りましょう。



日本では毎年約6万件の火災があり、実際、約15分に1回の割合で発生し、多くの尊い命や貴重な財産が
失われています。氷上郡内では年間、約50件程の火災が、発生しており、その内65%が、建物火災です。
木材は、加熱によって発熱し、自ら燃焼を進めますが、260℃付近になると発熱が急になるために自ら温度が
上がり、遂に、無炎着火がおこり、一度、無炎着火が起こると、わずかな通風でも発炎する為、注意が
必要です。
 

[火災の仕組み]

(木材の加熱)→(水分の蒸発)→(木材の分解)→(炭化終了)→(発火)

 (100℃)→(160℃)→(220℃)→(260℃)→(300-350℃)→(420-470℃)

火災が発生したら、

  1. 消化器などを使って、初期消火を行う。
  2. 手に負えない場合、消防署119番に連絡する。
  3. 「火事になった。」と声を掛け合い、避難を促す。
  4. 濡れタオルやハンカチに水を含ませ、口に当てながら、姿勢を低くして速やかに、非常口より逃げ出す。
  5. 煙は吸わないようにする。
  6. 高層マンションやホテルなどでは、エレベーターを使わない。
  7. 煙が、充満して外に出られない場合、外につながるドアを閉め、その枠を、ガムテープや濡れティシュなどで

  8. 覆い、煙の進入を防ぐ。そして、助けを呼ぶ。内線電話がつながっていたら、救助を求める。
  9. 火元より燃えやすい物を離す。
のような対応が必要です。
 

「氷上郡広域行政事務組合火災予防条例施行規則」の「火災通報場所の指定の第4条」によると
 
氷上郡広域行政事務組合消防本部、署
兵庫県柏原警察署若しくは、
派出所又は駐在所
柏原町、山南町、氷上町、青垣町、
市島町、春日町役

に、通報する場所として記載されています。
 

(但し、兵庫県氷上郡内においてのみですので、他の地域の方は、最寄りの消防署に問い合わせて下さい。)
 
 



 
主な消化器について

 
 
消化器
粉末消化器
強化液消化器
泡消化器
適用火災
すべての火災
すべての火災
普通・油火災
放射時間
約 12-26 秒
約 30-70 秒
約 50-60 秒
放射距離
約 2-8 m
約 4-16 m
約 6-12 m
特 徴
粉末により窒息、抑制効果
により消火。浸透性が無い
為、再燃防止に努めなければ
ならない。
水系で浸透性がある為、木材
のなど消火に有効。油火災、
電気火災に使用する場合、
必ず、噴霧ノズルを使用する
必要がある。
冷却、窒息効果がある。
冬季、気温が5℃以下になると
使用不能になる場合がある。
浸透性が無い為、再燃防止に
努めなければならない。

なお、

普通火災 : 木材、紙、繊維の火災に有効。
油火災  : ガソリン、灯油、重油、石油ストーブ、天ぷら油などの火災に有効。
電気火災 : 配電盤、変圧器、電気配線など電気火災に有効。(禁水消火)

となります。各自、自宅などの消化器がどれに該当するか点検して下さい。

点検事項

  1. 設置されている消化器は、どれに、該当しますか。
  2. 製造日はいつですか。
  3. すぐに、取り出しやすい所、あるいは、見えやすい所に、設置してありますか。
  4. 地面から離して、設置されていますか。
  5. 歩行距離20メートル以内に配置されていますか。
  6. 消化器の底が腐食していませんか。(底が抜けて、消火の際、大けがをする場合があります。)


 
建物等の点検事項
  1. 建物周辺に不用な可燃物が放置されていませんか。
  2. 外壁、開口部に破損はありませんか。
  3. 防火戸、防火シャッター、非常口に開閉の異常はありませんか。
  4. 廊下、階段に余分な物を放置していませんか。
  5. ボイラー、ガスなどの使用施設の付近に、可燃物を置いていませんか。
  6. その設備が故障していませんか。(ガス漏れなど)
  7. 電気器具が故障していませんか。
  8. 使用している際、コンセント,スイッチに熱を持っていませんか。

  9. (熱を持っていれば、電気火災の危険性があります。)
  10. 使用しているヒューズは、正常ですか。
  11. プロパンガスのボンベなどは不燃材で、日除けがされていますか。
  12. ボンベを、鎖などで転倒防止されていますか。
  13. ゴム管、金属管よりガス漏れはありませんか。
  14. 消化器がありますか。
  15. 灯油、ガソリンなどの可燃物は、火を扱う場所(ボーラー、台所など)から離れて、貯蔵されていますか。
  16. 容器から、油が漏れていませんか。

 
火災に備えて
上記の物を、あらかじめ用意しておくと安心です。