1.LANからインターネット   さて今回からしばらくの間、今まで築いてきたLANに接続された複数のパ  ソコンからインターネットを利用する方法を説明していこう。   複数のパソコンからインターネットを利用する方法はいくつかある。ま  ず1つは一般にProxyと言われているソフトを使って接続する方法である。  これはモデムやTAが接続されたパソコンにインストールすることにより、  他の複数のパソコンからもインターネットに接続できるようにするもので  ある。   もう1つは、一般にISDNルーターやダイアルアップルーターと言われてい  るネットワーク機器をLANに接続し、これにISDN回線を接続し複数のパソコ  ンからインターネットに接続できるようにするものである。   もちろん使用環境によってはProxyとISDNルーターを組合せる場合もある  が、今回は割愛させていただく。   Proxyかルーターを使うかは各人の判断によるだろうが、Proxyソフトの  ほうが価格が安いので、最初はProxyでしばらく使ってみて、将来的にルー  ターを購入する方法もある。しかし最近ではルーターも低価格になってき  たので、最初からルーターを購入しても良いかもしれない。   まず今回はProxyソフトの「WinGate」を紹介しよう。  ・WinGateを使う-1(インストール)   「WinGate」は一般向けのProxyとしては結構有名かもしれない。もとも  と英語版だったのだが、最近では日本語版をダウンロードして利用するこ  とができる。スタンダード版については1クライアントライセンスは無料な  ので、2台のパソコンから利用するのであれば無料で使用することができる。  なぜかと言うと、「WinGate」をインストールしたパソコンからのインター  ネットへのアクセスには「WinGata」を使用せずにアクセスすることがでる  からだ。もう1台のパソコンからのアクセスは、必ず「WinGate」をいったん  経由するのでこのようなライセンスと見なせるようである。   では「WinGate」を入手しよう。現在日本語版はテクノブレスト社からダ  ウンロードすることができる。以下のURLから入手しよう。なおWindows95  版とWindowsNT版があるので、各自に環境によりダウンロードしよう。また  日本語マニュアルもダウンロードすることができるので、事前に読んでお  くと良いかもしれない。   http://www.technogroup.co.jp/wingate/index.html   現在「WinGate」はバージョン2.0eである。ここではWindows95版を前提  に説明をして行くことにしよう。ダウンロードしたファイル名は  「wg2e95jp.exe」となっているはずである。このファイルをダブルクリッ  クし起動するとインストールが開始される。   まず「新規」か「アップグレード」か聞いてきたら「新規」を選ぼう。  しばらく進むと「ライセンス情報」の入力画面が表示されるが、まずは1ク  ライアント無料の試用をすることになるので、何も入力せず次に進んでし  まおう。   次に「基本サービス」の画面が表示されるが、通常はこのまま次に進ん  でもかまわない。しかし以前説明した「パーソナルWebサーバー」がこのパ  ソコンで起動している場合は、「HTTPのサポート・・・」の「詳細」をク  リックし、「WinGate WWWプロキシポート」を「80」から「8080」に変更し  ておこう。   次に「メールの設定」の「SMTPリレーサーバー」に、各自が使用してい  るプロバイダーのSMTPサーバーを記入する。次のNews、IRCは利用している  場合はそれぞれ設定をしておく。   そして次に「DNSの設定」にはプロバイダーから指定されているDNSサー  バーを設定する。あとはとりあえず先に進んでインストールを完了させよ  う。   では今インストールした「WinGate」にログインし、管理者の設定を行う。  「スタートメニュー」の「プログラム」から「WinGate2.0」を開き、  「GateKeeper」を起動しよう。「オンラインオプション」画面が表示され  たら、最初だけこのまま何も入力せずにOKしよう。するとパスワードを設  定するよう注意されるのでパスワードを設定する。ここでは古いパスワー  ドを入力せず、これから設定したいパスワードを入力してOKしよう。   ここで1度「GateKeeper」を終了し、もう1度起動してパスワードが設定  されているか確認しよう。今設定したパスワードでエラーが出なければ問  題無く設定できたと言うことだ。   次に自動的にインターネットへ接続できるように設定を行う。ここでは  すでにこのパソコンからモデムやTAを使ってインターネットへ接続できる  ように設定されていることを前提に進める。   「GateKeeper」を起動したら画面右に表示されている「ダイアル」をダ  ブルクリックすると「WinGateダイアラプロパティ」が表示される。ここで  「追加」ボタンを押し、ダイアルアップの設定を行う。「プロファイル名」  は適当な名前をつければ良い。そして下にある「接続」のところでWindows  95のダイアルアップ設定が選択できるので接続先を選択し、ユーザー名、  パスワードの設定を行う。あとは自動で接続するか、また無通信になって  何秒で切断するかの設定を行う。これでサーバー側の設定は終了である。   あとはクライアント側の設定を行うことになるが、こちらは次回説明し  よう。