1.TCP/IPプロトコルを設定する   今までで設定してきたネットワークでは、IPX/SPX互換プロト  コルとNetBEUIプロトコルによりファイル共有やプリンタ共有を  行ってきた。   しかし、現在ではインターネットが主流になっており、TCP/IP  プロトコルを使用するケースが増えてきている。もちろんTCP/IP  が無くてはインターネットに接続することはできない。   読者の方々はすでにインターネットを利用しているはずであ  る。つまりTCP/IPプロトコルがインストールされているという  ことになる。しかし大半の人はダイアルアップネットワークの  設定のみで使用しているはずなので、今回はLANとしてのTCP/IP  プロトコルの設定を説明する。   この設定をしておけば、将来的にISDNルーターを導入し複数  のパソコンからインターネットを利用するときに役立つはずだ。   すでにTCP/IPプロトコルがインストールされていると思うが、  それは最初のダイアルアップネットワークの設定時に自動的に  インストールされたはずなので、単独で「TCP/IPプロトコル」  をインストールする方法を説明しよう。   最初にデスクトップ上の「ネットワークコンピューター」を  右ボタンクリックし、「プロパティー」を選択する。「ネット  ワークの設定」画面が表示されるので、「追加」を押す。次に  「プロトコル」を選択し「追加」を押す。そして「Microsoft」  を選択し、「TCP/IP」を選択し「OK」する。   すると画面が最初に戻り、「TCP/IP」と言う項目が追加され  ているはずだ。なお、ダイアルアップネットワークやネットワー  クボードが複数存在する場合は、「TCP/IP」という項目が複数  存在する。   次にこのTCP/IPを選択し「プロパティー」を押す。まず「IP  アドレス」の設定を行う。インターネットに直接接続されたLAN  ではないのでプライベートアドレスを、また前提が小規模LAN  なのでクラスCアドレスを設定することにする。クラスCアドレ  スは192.168.X.Xなので、この範囲でアドレスを決定しよう。   まずネットワークアドレスとして192.168.1.Xを使うとすると、  1台目のパソコンには192.168.1.1を、2台目に192.168.1.2を設  定する。この数字の最後は1から254までの間なら任意の数字を  設定してかまわない。ただし同じ数字のパソコンがあってはな  らない。   次に「サブネットマスク」を設定する。今回のクラスCのIP  アドレス設定では、必ずサブネットマスクは255.255.255.0を  設定する。これはすべてのパソコンに同じ設定を行う。他の数  値が設定された場合は、通信できなくなるので注意してほしい。   基本的には以上の設定がされていればOKである。このほかに  設定できる項目が多数あるが、今のところは問題ない。その他  の設定については、ISDNルーター導入時に関係してくるので、  そのときに詳しく説明する。   それではすべて「OK」して画面の指示に従っていこう。途中  でインストールが開始され、最後にWindowsを再起動すれば完了  である。   ではTCP/IPが正常に動作しているか確認してみよう。スター  トメニューのプログラムから「MS-DOSプロンプト」を起動する。  懐かしいMS-DOSの画面が表示される。そして「ping 192.168.1.2」  と別のパソコンのIPアドレスを入力しコマンドを実行すると、  「Pepry from 192.168.1.2・・・」と表示されてくれば問題無  く通信できている。しかし「Request timed out」と表示された  ら通信ができていないので、再度設定を確認してほしい。   さてこの状態ではプロトコルが3つ稼動している状態である。  この状態ではパソコンの負荷がいくらか高くなっている状態で  ある。そこでついでなのでTCP/IP以外のプロトコルを削除して  しまおう。「ネットワークの設定」画面を表示し「IPX/SPX」と  「NetBEUI」を選択し「削除」を押す。これで再起動すればTCP/IP  だけのネットワークが完成である。