バレンタインデー |
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「なあ」 「んー?」 教室に二人きりだったので ジローにもたれかかるように後ろから抱きしめた。 ジローはお菓子の包装を開けるのには 俺が抱きつくのが邪魔らしく嫌そうな顔をした。 なんでやねん、スキンシップくらいええやん。 「俺のことも好きになってくれるっていったんとちゃうの?」 「言ったけどー、どうかした?」 ジローはお菓子をの包装が開けにくいらしくこちらに顔を向けてくれない。 話すときは相手の目を見ようっていうやん。 手を休めてくれてもええやんか… 「…今日、バレンタインやねんけど」 「うん、亮ちゃんにはあげたよ。」 俺のチョコレートについて聞こうと思ったのに 宍戸の名前が即答なんが虚しい。 いつもの事ながらジローのペースに負けそうになる。 「で、俺のは?」 「バレンタインは好きな人にあげる日でしょ。」 「俺のことは好きとちゃうの」 宍戸にあげて、両思いになってる俺にはないって そんなんマジへこむわ。 恋に生きるって難しいな。 「んー、重ーい…鬱陶しーー!!」 ジローは俺の腕を振りほどいて、何かを口に突っ込んできた。 危ないもんとちゃうやろけど心臓に悪いで。 「うわっ!なんや!?甘っ!」 ああ、ジローがおやつに食べようとした 棒がついてるハート形のチョコを口に突っ込まれたんか。 「これでいーでしょv」 「…え?…なにがや…」 「バレンタインのチョコ」 「へ?」 「あのね、亮ちゃんへのバレンタインのチョコは、お母さんが作ったものだったんだよ。 それを毎年、亮ちゃんに渡してたんだ。 俺が自分の分のチョコを人にあげたのは忍足がはじめてなんだよー」 確かにジローはお菓子を常に持ち歩いてはいたが 人にあげるのはアメだったのを思い出した。 「なあ、それって…」 「忍足は亮ちゃんと同じにはなれないけど 俺、ちゃんと好きだっていったじゃん。」 「…ジロー」 「普通に食べさせてあげようと思ったのに 忍足、俺の言葉信用してないんだもん。」 「…堪忍」 「好きって言ったのに信じてくれないのって傷つくよ。」 「もう、絶対疑わへんから… 本当に信じるから許してください。」 「くすくす…いーよ。 その代わり、忍足も俺にチョコちょうだいね」 「へ?」 「だって俺たちどっちも女の子じゃないしー、 好きな人にチョコをあげる日なんでしょ。 忍足だけもらうなんて不公平だと思わない?」 「そうやなぁ〜。」 俺に今、チョコレートは持ち合わせがなかった。 毎年チョコレートには不自由したことはなかったけど、 今年はジローがいたから全て断った。 どないしようかな…もらう日とばかり思ってたしなあ。 手にある棒つきチョコが目に付いた。 「ジロー…」 「なぁに?」 棒付きチョコを口に含んでジローにキスをした。 うまいこと口の中のチョコをジローの口に入れ、 しばらく味わう。 しっかり、堪能してから口を離した。 ジローは口についたチョコをぬぐいながら不服そうだった。 なんとかならんかなー 女相手なら上手くいくんやけど ジローやからな… 「これって、なんかうまく丸め込まれたのって気のせい?」 「そうや、気のせいや。これで俺からチョコはあげた …ってことにしたって?」 「うーん…そうだねぇ 忍足のキスは上手いから好きだしね。今回ははぐらかされたげるよ。」 「それはおおきに…」 俺が駆け引きでこんなに緊張したのは初めてだった。 |
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両思い… 甘いよ、凄い私頑張った。(自己満足) |