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>忘れたのは誰?
「ああ〜!」
「どうした?赤也。」
「幸村部長が大切にしてる植物が元気ないっす」
入院している幸村の趣味はガーデニングである。
部室にも安らげるようにと丹誠込めて育てた観葉植物を持ってきていた。
幸村が入院してからはそれらの観葉植物に水をあげるのが当番になっていた。
赤也は鉢植えを持って他の部員にも見せた。
枯れるとはいかないが、しおれていて元気がない。
ここ数日夏日を更新するほど暑く、鉢に水分が行き届きにくかった。
「あー、水やるの誰が忘れてるんだよ?」
ブン太は当番表を見ながら軽口を叩いて仁王を見た。
仁王が当番となってから水をやってる姿など誰も見たことがなかった。
大抵気がつくと、面倒見の良いジャッカルや柳生が
代わりに水をやってる姿を見かけた。
だからこそ、丸井は先に言いだして責任転嫁を計ろうとした。
「そういうときは、意外に言い出してるヤツやったりするんじゃ。
先週ケーキの新作だとかいってさっさと帰ったヤツがおったじゃろ」
仁王も負けじとあてつけるように丸井を見返す。
お互いに罪をなすりつけようと言葉の応酬がはじまろうとしていた。
しかし、その応酬には痛恨の一撃と言うべきと仲裁が入った。
「仁王にブン太と今週の当番は続いていたな。」
柳は頭に入ってるのか当番表を見ている二人にではなく
柳と同じく頭に入っていそうな柳生に訊いた。
「ええ、そうです。たしかに仁王君と丸井君は連続でしたね。」
柳生は、柳の問いに事務的に自問自答するように頷いて返答する。
柳生の答えが聞こえたかどうかのとき
当の二人はじょうろを持って水をくみに急いだ。
しかし無情にも部室のドアに手をかけた瞬間
「どうした、何を騒いでる?」
用事を済ませた真田が入ってきた。
「…さ、真田副部長」
赤也は手に持っていた鉢植えを隠すに隠せず固まっていた。
このあと、どうなったのか神のみぞ知る。
突発的に書きたくなった立海大付属。
親子モードの印象が強い学校です。仁王の方言は適当です。
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