伸ばせば届く



亜久津と触れ合うようになったのはいつだったか

それはつい最近の話なのに、ずいぶんと昔の話の気がした。

それほど、一緒にいることに違和感が南には感じられず、

むしろ、自然なことのように思えた。



それでも、許せないこともある



「亜久津!!


「あー?うっせぇな」


部室で堂々とタバコ吸われて注意しないわけがないだろう。


出場停止になったらどうしてくれるんだ。


「お前、話聞けよ!


「触るんじゃねえ」



亜久津の肩を掴んだけど簡単に手を捻られてしまう。


くっそー、場慣れしてるというべきか。


悔しい気持ちを抑えて、亜久津のタバコに手を伸ばした。


「何しようとしてんだ」


「タバコ処分しようとしたんだよ」


「勝手なことしてんじゃねぇよ」


「何が・・・!」


そっちこそ勝手なこと言ってんじゃないと言おうとしたら、口をふさがれた。


なんだか暖かく、亜久津の顔がすごく近かった。


今おかれた状況を把握するのにとても時間がかかった。


亜久津の口で口をふさがれていると、ようやく認識できた


こちらが我に返るより先に亜久津は口の中に舌を入れて掻き乱してくる。


そんなことをされれば、免疫のない南はされるがままで・・・


頭がしびれて、ぼんやりとしてくる。


なんで亜久津がこんなことするのか?


なんて当たり前の疑問すらも吹っ飛んでいた。


ただ、与えられる快楽になすがままになるしかなかった。


ようやく開放されたとき、肩で息をする術しか持たなかった。


伸ばせばとどく距離にある嫌味なほど余裕のある表情


むかつくはずなのに、顔は何故か熱くなっていくのがわかる。




亜久津に誤魔化されたことに気がつくのはまた後日。




部室でタバコを吸う亜久津を発見した時まで南は忘れていた。






あくまで甘く。。。が個人的モットー