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嫌いじゃない 部室の大掃除はとても面倒だけど、嫌いじゃなかった。 いつも使ってる部室を綺麗にすることは気持ちがいいからとか、 どっかの紳士が言いそうだけどそんなんじゃない。 理由はとても簡単で、思いがけないものに出会えるからだ。 「あー!英語の答案みーっけ!」 「丸井先輩!!返してくださいよ。」 「お前、ヤバくねぇ??この点」 ひらひらとみんなに見えるように赤也の答案を晒すと、 赤いペンではっきりと17点の文字が見えた。 「赤也、その点数は確か申告と違うのじゃないか?」 疑問系で言いつつも断定系に聞こえる柳の声が冷たく響く。 外も寒いけど、暖房の効いた室内も十分寒かった。 「ええ〜?ち、違いますよ」 「目が泳いでんじゃし、潔よう認めんしゃい、赤也」 仁王はからかい半分の口調で赤也の目の前に答案をひらひらと見せ付けていた。 「そうですよ、今なら情状酌量の余地もあるでしょう」 さすが、紳士。優しそうだけど、決して庇うとは言わないところがらしいよなぁ。 「ううー・・・」 「赤也、そろそろ認めるのか決めてくれないか。弦一郎にも、精一にも言わなければならないのだからな。」 あの二人に言われるなら死んでも認めたくないよな。俺なら絶対認めねえ。 後悔って言葉で済めばいいけど、ここまで証拠が揃えばまず言い逃れは無理だろう。 まあ、対岸の火事は楽しいから構わねえけど 赤也は最後の砦、むしろ一緒に怒られてくれそうなジャッカルに視線を写した。 「んな目で見られても、俺は知らないからな。真田と幸村のダブルパンチは食らいたくないぜ」 「まだ、何も言ってないっすよ」 「目が物語ってる!俺は知らないからな」 「ちぃっ」 さあ、どうするんだ? 他人事すぎて、次の行動も動物番組のノリで待ち構えてしまう。 さあ、どうなる?赤也。このままじゃ危ない!!みたいな感じだ。 「何を騒いでる?」 「あ、真田」 「何か面白いことでもあった?」 「幸村も一緒か」 幸か不幸か、逃げ場は無くなった。 ここでの行動は、 本当のことを言う 逃げる 証拠隠滅を図る どうする、どうする赤也(某CM風) なんてことを思ってことの成り行きを見ていたら
「どうかしたのかい?」 「ああ、精一。赤也が英語の点数を虚偽申告していたんだ」 「なんだと、赤也!!たるんどる!」 真田の鉄拳は赤也にヒットするかに見えたその時、 「真田」 珍しく幸村が止めに入った。赤也も何が起こったのかわからない顔をしている 「・・・え?」 「赤也、今回はその潔さに免じて見逃すけど、次は無いよ?」 にっこりと優美に微笑む幸村がこのときほど恐ろしいものに見えた日は無かった。 潔い態度は部長は嫌いじゃなかったらしい。 |
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ブン太視線のつもり。 |