昭和天皇
静かなる神のみそのの朝ぼらけ世のありさまもかかれとぞおもふ
昭和13年歌会始「神苑朝」。前年に支那事変が勃発した。
西ひがしむつみかはして榮ゆかむ世をこそいのれとしのはじめに
昭和15年歌会始「迎年祈世」。前年樹立された南京の汪兆銘政権に期待。
皇紀2600年記念祝典が11月10日、挙行さる。
峯つづきおほふむら雲ふく風のはやくはらへとただいのるなり
昭和17年歌会始「連峯雲」。前年12月8日、対米英宣戦布告す。
風さむきしもよの月に世を祈るひろまへ清くうめかをるなり
昭和20年歌会始「社頭寒梅」。
昭和20年3月、江東区の爆撃惨禍視察さる。
戦のわざはひうけし国民をおもふこころにいでたちてきぬ
S20,6,23沖縄陥落、7,26ポツダム宣言、8,6ヒロシマ、8,9ナガサキ、ソ連参戦
を経て、8,9深夜、御前会議にてポツダム宣言受諾の聖断が下る。
爆撃にたふれゆく民の上をおもひいくさとめけり身はいかならむとも
昭和21年歌会始「松上雪」。
ふりつもるみ雪にたへていろかへぬ松ぞををしき人もかくあれ
昭和21年、全国巡行。
わざはひをわすれてわれを出むかふる民の心をうれしとぞおもふ
昭和27年4月、講和条約発効。
風さゆるみ冬は過ぎてまちにまちし八重櫻咲く春となりけり
昭和61年8月15日、前年の中国からのクレームに総理大臣不参拝。
この年のこの日にもまた靖国のみやしろのことにうれひはふかし
昭和20年8月15日、皇居前広場で玉音放送を聞く。
天皇自らGHQにマッカーサー元帥を訪問される。
全国をご巡幸。
大阪府庁の屋上から。
長崎で永井博士をお見舞い。