第2回:六道の辻と清水寺(020216実施)
四条通から約500m南に松原通がありますが、昔はこれが五条通で鴨川に架かっている松原橋が五条大橋であり、牛若と弁慶の出会いもここであったとか。橋を渡って暫く行くと西福寺と言うお寺があり、その角が「六道の辻」(写真1)である。ここがこの世とあの世の境界で、東南の方面が鳥辺野とかどくろが原と呼ばれ現在は六波羅と言われている。
少し先に「六道珍皇寺」(写真2)が有り、ここで次々とやってくる亡者を天道、人道、修羅道、畜生道、餓鬼道、地獄道の六道に仕分けているらしい。小野篁という人がこの世とあの世を往来し閻魔大王
と相談して決定を下すそうである。現在もお盆の前に六道参りといって精霊を迎えに来る人々で賑わっている。境内のお堂に恐ろしい形相の閻魔様の像がこっちを睨んでおられた。(写真3)
松原通を更に東へとどんどん坂をあがって行くと「清水寺」である。(写真4)789年(延暦17)坂上田村麻呂の創建と言われ、805年(延暦24)桓武天皇の御願寺となって以来明治維新まで朝廷や幕府に手厚く保護されてきたが、堂宇は幾度も消失と再建を繰り返した。願掛けをし、その結願の日に舞台から飛び降りて成就なれば怪我もなく、否であれば無事に成仏できると言う行為は明治以降禁じられたがそれまでは実際の投身者は絶えなかったそうである。
清水寺の南に泰産寺と言うお寺があり、安産や子育ての無事を願う可愛い三重塔がひっそりと立っていた(写真5)。
三年坂を下ってゆくと法観寺即ち「八坂塔」が立っている(写真6)。古く飛鳥時代の創建と言われて栄えていたが、北の八坂神社と南の清水寺に挟まれて寺盛は次第に衰えたと言う。
画像を順次クリックしてください
洛楽写真日記